- Amazon.co.jp ・本 (489ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041025277
感想・レビュー・書評
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長すぎて・・・
もう少しすっきりできそう
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「記憶の渚にて」読了。「生まれ変わる」ための装置または容器である「私」には目的などなくても構わない、という下りを読んで何故か安心感を覚えた。「私」という器の中で傷ついても記憶の海という還る場所があると思えたからなのか。それぞれの「私」のたっている場所が記憶という海の渚なのだろう。
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記憶を、私の記憶、私たちの記憶の違いで考えると時間の繋がりや記憶の不思議が分かる気がした。
人間相関図が複雑で、少し時間を空けるとすぐに頭が混乱しそうになって困った。 -
白石さんとっつけないカテゴリーのほうだった。
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厚みあるミステリアスなファンタジー
だけど
冗長すぎて ラストの纏めが弱く、
ちょっと残念
弟さんの手料理が やたらと旨そうで、
セックスのレビュー描写が続いた時は、
すっかり村上春樹!?って感じたけど、
それは 全くの誤解
ラストのミチルさんの言葉、
半分は正しい!
絶望するのはやめて、と説くのは
そのとおり、本質を提案している
けど、
動物のくだりは、もう詭弁すぎる
面白いのに、締めが残念すぎる -
白石一文小説をいくつか読んできたけれど、その中ではおそらく、一番スリリングな小説だったと思う。死の真相に迫り、一族の歴史をたどり、暗号のように示されたその人を探すという探偵小説のようであった。まさに壮大な「冒険の旅」、オビにある「全身全霊」の惹句が相応しいと思った。
『愛なんて嘘』を読んだときに、「これは著者による、『愛』に関する思考実験の記録だ」ということを思ったのだけれど、今作では「これは『記憶』に関する考察、もしくは論文なのではないか」と感じた。
書かれているのは架空の人物と出来事ではあるけれど、その物語を実例として著者の「記憶」に関する一つの「説」を延べているのだ。寧ろこれは、そのために創られた世界なのだろう。
小説というのは結局、それで言いたいことや描きたい場面というのは、突き詰めてしまえばたった一つなのだと思う。
それを最も効果的に、わかりやすく、共感的に言葉で著すために、舞台を用意して、人物を配置して、役割を与えて、動かして、その世界で起こる現象を記録して考察する。
そうして導き出されるのが、その著者によるたった一つの小さな説、「小説」、ということなのかもしれない。 -
単なるミステリーと思い読み始めたが、そのような作品ではなかった。人間の記憶の共有、遙か昔、過去から現在、未来まで営々と続く人間の記憶と人間関係等その内容は哲学的ともいえる。謎をはらみつつ、ミステリー的要素も含みながらストーリーは展開していく。登場人物、それぞれの関係性等複雑で自分の頭の中で構築するのに時間がかかる。
読後も「私はこの物語の半分も理解していない、うわべのみの読みだ」という消化不良の感覚が残った。 -
不思議なチカラ。
兄も弟も。そして甥っ子も。
妙な共通項に気づいてしまったら、先へと進むしかないなぁ。
決められた運命なのか……それには逆らえないのか……。