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Amazon.co.jp ・本 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784041033838
作品紹介・あらすじ
連続児童誘拐殺人事件の真犯人の「手記」。それが読み解かれる時、“もうひとつの真実”が明かされる――。
藤沼悟(サトル)の壮絶な追跡の果てに、ついに連続児童誘拐殺人事件の真犯人は逮捕された。犯人は一審で死刑判決を下されるが、発見された犯人の「手記」に頻出する“スパイス”なる謎の存在への呼び掛けから、精神鑑定によって、一転して無罪判決になってしまう。
検察は即日上告するが、犯人はなぜか無罪を勝ち取った弁護士を罷免し、若き弁護士・小林賢也(ケンヤ)が国選弁護人として指名された。彼はサトルの親友であり、自身も事件の当事者の一人だった。
ケンヤは戸惑いを覚えながらも、手記を通じて犯人の不可解な内面を探り、己の“正義”をも突き詰めていこうとする。そして、ついに訪れる最高裁での審理。そこで明かされた、ある“真意”とは……!?
真犯人逮捕の“その後”を描く、衝撃のオリジナルストーリー。
原作・三部けい氏も絶賛!! 物語の深層に迫る、感動と驚愕のラストを体験せよ!
感想・レビュー・書評
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本編と若干の齟齬がある様な気がするものの、面白かった。
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まんが『僕だけがいない街』のスピンオフ。
ある犯罪をおかした者が、如何にしてそれを為そうとしたのかを読み解く物語。
本来人が人を裁くことは傲慢だと認識していても尚、人の命運を決しようとする経験、あなたは本当にただの一度もありませんか。
哲学。
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『なぜなら、私はようやくこのとき「蜘蛛の糸」の意味に気がつきかけたのだから。
あれは連れて行くべき人間の印じゃないか。
誰かが糸を断ち切るべき人間じゃないのか。
この世は地獄であり、それを悟りつつもまだ自ら死ぬこともできない人間にだけ現れる「死」という名の希望なのではないか。』
『さっきのクイズ ー 覚えているか? 耳の聞こえない男と目の見えない男に少年が何を渡したか、というやつさ。そう、答えは「拳銃」だ。私も初めは意味がわからなかったが、今ならば理解できる。この故事は「生きている限りは人はけしてわかり合えない」という皮肉だったわけだ。』
『誰かが信じてやらなきゃ、この世は辛過ぎる』
「決めた。ケンヤ、協力してほしい。今から俺が ー 雛月を誘拐する」
「え?」
「あの母親の虐待を止める為に、警察を動かそう」
「悟…大騒ぎになるかもしれないぞ」
「望むところだ」
「ちゃんと結末まで考えたか?」
「…ケンヤ。今、思いついたんだ。結末はこれから考えるよ。『事件』になってもいい。計画途中でみつかってもいい ー どんな結末だろうと ー 雛月が死ぬよりはいい」
『…そうだ。あの日から悟は僕のヒーローとなったんだ。あのときの僕は、覚悟を決めた人間だけが動かすことのできる何かを前にただ圧倒されていた。』
『毎日のように語りかけ、体を拭き、硬くなる体をほぐし、本を読み聞かせ、悟の好きだった音楽を聴かせる。何の反応も示さない息子に対して続けられるそれらの行為は、壮絶の一言だった。そのときの佐和子さんの姿を思い浮かべるだけで、僕は今でも果てしない勇気をもらえる。』
『わからなかったからこそ、私はこのノートをつけることにしたんだ。自分に正直にすべてを書く。書くことは自分を知ることだ。自分でも気づかなかった何かに気づくことだ。』
『もう見たくないというほど血が流されてようやく保たれている均衡こそが平和なのだ。』
『偽りの、耳当たりのいい正義を連呼する、危機に臨んで何の役にも立たない夢想家を大量に生むだけの時代だ。』
『どちらが正しいとか正しくないとか、そんなことはきっと誰にもわからないだろう。これからどれだけ時代が進んだところで、この世界を生きる人々それぞれに、それぞれの正義があるのだから。ただ言えるのは、正義を主張するものが一番恐ろしいということだ。疑いなく自分こそが正義だと信じているものこそが恐ろしいということだった』 -
多少の齟齬はあったものの、わりと良かった。
ケンヤが子供のころに、雛月と悟が将来くっつくと思ってた、けどそんな映画じゃあるまいし、みたいな記述があったけど、奇遇だなケンヤ、俺もそう思ってたよ。 -
映画見た後にそのまま購入。
別に買わなくてもよかったかな。 -
<b>スピンアウトにしては、再構成だけの内容</b>
ケンヤが八代の国選弁護人に選ばれて、彼の半生を追想していく内容。
しかし、原作を知る者には特に驚くようなエピソードが見当たらない。
(高裁無罪判決wやサラちゃんの件くらいか?)
逆にコアなファンだった私には時系列的に違和感がある細部が気に障る。
本書の快楽殺人者の正当化妄想は、僕街本来の魅力であるアドベンチャー感と毛色が違うところ。
だから、原作で時間かせぎのためにページが割かれた八代の回想の件は好きではなかった。
逆に、このようなスピンアウトにはしやすいパーツなのだな。
ライターはニトロプラスの人だそうだが、もっと冒険してもらいたかったところ(角川から条件があったりしたら気の毒だが)
まあ、原作のよさを活かしたスピンアウトの難しさを感じる。
コミックの方はどうなんでしょう? -
本編終了後が舞台のスピンオフ。
犯人の手記が見付かり、犯人の国選弁護人となったケンヤ(ホントだったら絶対選ばれないんだろうな)がそれを読みながら進行する。
結構キレイに纏まってて満足だった。
というより原作の終わりに納得いってなかったのだが、これがあると少し良くなった気がする。
設定に色々無理があるのはご愛嬌。 -
漫画僕だけがいない街のその後。ケンヤと犯人の手記から。
スパイスは、そうだったのかと。読めて良かった。 -
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作者の力量はすごい。
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藤沼悟の壮絶な追跡の果てに、連続児童誘拐殺人事件の真犯人は、ついに逮捕された。犯人は一審で死刑判決を下されるが、発見された犯人の「手記」に頻出する“スパイス”なる謎の存在への呼び掛けから、精神鑑定によって一転して無罪判決になってしまう。検察は即日上告するが、犯人はなぜか無罪を勝ち取った弁護士を罷免し、若き弁護士・小林賢也が国選弁護人として指名される。彼はサトルの親友であり、自身も事件の当事者の一人だった。ケンヤは戸惑いを覚えながらも、手記を通じて犯人の不可解な内面を探り、己の“正義”をも突き詰めていこうとする。そして、ついに訪れる最高裁での審理。そこで明かされた、ある“真意”とは―。真犯人逮捕の「その後」を描く、驚愕のオリジナルストーリー!
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ヤングエースで連載されていた漫画『僕だけがいない街』の補完小説。真犯人の手記と弁護士・小林賢也の視点を上手く織り交ぜながら丁寧に原作を補完していますし、藤沼悟が長い眠りについていた期間の犯行や『蜘蛛の糸』など気になっていた部分や消化不良だった部分もちゃんと解消されています。
ただ、手記は稀代の連続殺人犯が書いた割には平凡なのと、賢也がリバイバルに気づくなどご都合主義的な部分がちらほら見受けられるのが残念です。 -
本編から読まないと、入り込めない。
本編をまだ読んでない人は先に読まないことをお勧めします。 -
サトルの事情を知らないケンヤの視点から書かれた物語。
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本編を読んでたら読むべき。
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『僕だけがいない街』のスピンオフ。
映画しか観てないから、ちょっと違和感が…やっぱ映画はラストとか違うんだな。
疑いなく自分こそ正義だと信じてるものこそが恐ろしい、ってホントその通りだよな。いまの政治家に多そうなのが…
映画では八代学はシリアルキラーとしか描かれてなかったけど、この本を読むと共感できるところもあるんだよな。ただ度が過ぎると、自分こそ正義、になっちゃうんだろうな。 -
原作で悟らが真犯人と対決した最終話の後の裁判での話。
原作の真犯人、悟と人物像が異なるんじゃないか? という指摘もあるが、"Another Record"であって後日譚などではないから、スピンオフとしてはある程度許容できる範囲じゃないかなぁ。
最後の愛梨の場違いな登場とか、原作ラストの2012年のケンヤと悟の会話に繋がらない点など不満点がない訳じゃ無いけど、楽しませて頂きました。 -
37名の殺人犯の手記、兄の女児強姦の手伝い強要、絶望した人に蜘蛛の糸が見える。解放してあげる。国選弁護人、教え子。阻止しようとして殺されかけ、植物状態になっていた級友。選び損ねたもうひとつの道、街、自分は正しい場所にいるのか。
殺人は解放、ですか。元の漫画も面白そうです。
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