僕だけがいない街 Another Record

著者 :
制作 : 三部 けい 
  • KADOKAWA/角川書店
3.60
  • (12)
  • (20)
  • (21)
  • (6)
  • (1)
本棚登録 : 195
レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041033838

作品紹介・あらすじ

連続児童誘拐殺人事件の真犯人の「手記」。それが読み解かれる時、“もうひとつの真実”が明かされる――。

藤沼悟(サトル)の壮絶な追跡の果てに、ついに連続児童誘拐殺人事件の真犯人は逮捕された。犯人は一審で死刑判決を下されるが、発見された犯人の「手記」に頻出する“スパイス”なる謎の存在への呼び掛けから、精神鑑定によって、一転して無罪判決になってしまう。
検察は即日上告するが、犯人はなぜか無罪を勝ち取った弁護士を罷免し、若き弁護士・小林賢也(ケンヤ)が国選弁護人として指名された。彼はサトルの親友であり、自身も事件の当事者の一人だった。
ケンヤは戸惑いを覚えながらも、手記を通じて犯人の不可解な内面を探り、己の“正義”をも突き詰めていこうとする。そして、ついに訪れる最高裁での審理。そこで明かされた、ある“真意”とは……!? 

真犯人逮捕の“その後”を描く、衝撃のオリジナルストーリー。
原作・三部けい氏も絶賛!! 物語の深層に迫る、感動と驚愕のラストを体験せよ!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 多少の齟齬はあったものの、わりと良かった。

    ケンヤが子供のころに、雛月と悟が将来くっつくと思ってた、けどそんな映画じゃあるまいし、みたいな記述があったけど、奇遇だなケンヤ、俺もそう思ってたよ。

  • コミック・アニメ・実写映画、見ました読みました。
    最後(まだ外伝の連載があるようですが)にこれを読んで、やっと終えられた…と言うか、区切りが付けられたかな。

    八代が逮捕されてから二年、精神鑑定を受けて無罪となった彼の最高裁での弁護を、ケンヤが受ける事になった。
    八代の手記によって明かされる、胸くそ悪い過去。裁判の行方、ケンヤは何故弁護を受けたのかか…。

    悟達が救えたのは、八代が殺した数十人のうちのたった数人でしかない。リバイバルでどこまで戻れば、この連続殺人を防げたんだろうとか、御子原兄弟の存在を元から消し去ってやりたいとか考えてしまうけど、あぁきりがない…原作もそこを描こうというただのタイムスリップものではないし。
    私の大好きな高山みなみ母さんが生きていてよかった…。さて、コミックから読み直すか。

  • 本編はアニメで観た作品。

    真犯人が誰だったか忘れかけるくらいには腑に落ちてなかったから、読めて良かった。
    ケンヤ目線なのも良い。

    八代とケンヤが交互に語り手を務めるのだけれど、要は書き手が同じだからか、トーンが似ていて混ざる。

    “僕だけがいない街”というタイトルはサトルを意味しているとずっと思っていたけれど、
    八代を(も?)指していると分かって強烈だった。

  • 原作ではあまり深く描かれなかった八代学の犯行動機が明かされる。
    原作は非常に好きで何度も読んでいるが、八代の犯行動機にはどうも納得できない点がある。八代は執拗に少女を狙うが、作中で描かれる八代のキャラクターとその犯行の卑劣さが乖離しているように思える。つまり、天才的な犯罪者のように描かれている割には、非力な少女ばかりを狙っていることが疑問だ。そしてその動機は明確には描かれていない。
    小説版ではその部分の掘り下げを期待した。かなり苦心の跡が見られたが、あまりうまくいっているようには思えなかった。やはり原作を大幅に改変しない限り動機と犯行に関する整合性はとれないのだと思う。

  • 本編終了後が舞台のスピンオフ。
    犯人の手記が見付かり、犯人の国選弁護人となったケンヤ(ホントだったら絶対選ばれないんだろうな)がそれを読みながら進行する。

    結構キレイに纏まってて満足だった。
    というより原作の終わりに納得いってなかったのだが、これがあると少し良くなった気がする。

    設定に色々無理があるのはご愛嬌。

  • 漫画僕だけがいない街のその後。ケンヤと犯人の手記から。
    スパイスは、そうだったのかと。読めて良かった。

  • 作者の力量はすごい。

  • 『なぜなら、私はようやくこのとき「蜘蛛の糸」の意味に気がつきかけたのだから。
    あれは連れて行くべき人間の印じゃないか。
    誰かが糸を断ち切るべき人間じゃないのか。
    この世は地獄であり、それを悟りつつもまだ自ら死ぬこともできない人間にだけ現れる「死」という名の希望なのではないか。』

    『さっきのクイズ ー 覚えているか? 耳の聞こえない男と目の見えない男に少年が何を渡したか、というやつさ。そう、答えは「拳銃」だ。私も初めは意味がわからなかったが、今ならば理解できる。この故事は「生きている限りは人はけしてわかり合えない」という皮肉だったわけだ。』

    『誰かが信じてやらなきゃ、この世は辛過ぎる』

    「決めた。ケンヤ、協力してほしい。今から俺が ー 雛月を誘拐する」
    「え?」
    「あの母親の虐待を止める為に、警察を動かそう」
    「悟…大騒ぎになるかもしれないぞ」
    「望むところだ」
    「ちゃんと結末まで考えたか?」
    「…ケンヤ。今、思いついたんだ。結末はこれから考えるよ。『事件』になってもいい。計画途中でみつかってもいい ー どんな結末だろうと ー 雛月が死ぬよりはいい」

    『…そうだ。あの日から悟は僕のヒーローとなったんだ。あのときの僕は、覚悟を決めた人間だけが動かすことのできる何かを前にただ圧倒されていた。』

    『毎日のように語りかけ、体を拭き、硬くなる体をほぐし、本を読み聞かせ、悟の好きだった音楽を聴かせる。何の反応も示さない息子に対して続けられるそれらの行為は、壮絶の一言だった。そのときの佐和子さんの姿を思い浮かべるだけで、僕は今でも果てしない勇気をもらえる。』

    『わからなかったからこそ、私はこのノートをつけることにしたんだ。自分に正直にすべてを書く。書くことは自分を知ることだ。自分でも気づかなかった何かに気づくことだ。』

    『もう見たくないというほど血が流されてようやく保たれている均衡こそが平和なのだ。』

    『偽りの、耳当たりのいい正義を連呼する、危機に臨んで何の役にも立たない夢想家を大量に生むだけの時代だ。』

    『どちらが正しいとか正しくないとか、そんなことはきっと誰にもわからないだろう。これからどれだけ時代が進んだところで、この世界を生きる人々それぞれに、それぞれの正義があるのだから。ただ言えるのは、正義を主張するものが一番恐ろしいということだ。疑いなく自分こそが正義だと信じているものこそが恐ろしいということだった』

  • 『僕だけがいない街』の小説。コミック版の謎を明かす内容になっている。小説を読んだのは久しぶりだが、のめりこんだ。深夜にしか読む時間がなかったので、かなり恐かった。八代と同じように、アイリも悟のリバイバルに気がついていたというアナザストーリーも読んでみたい。

  • 藤沼悟の壮絶な追跡の果てに、連続児童誘拐殺人事件の真犯人は、ついに逮捕された。犯人は一審で死刑判決を下されるが、発見された犯人の「手記」に頻出する“スパイス”なる謎の存在への呼び掛けから、精神鑑定によって一転して無罪判決になってしまう。検察は即日上告するが、犯人はなぜか無罪を勝ち取った弁護士を罷免し、若き弁護士・小林賢也が国選弁護人として指名される。彼はサトルの親友であり、自身も事件の当事者の一人だった。ケンヤは戸惑いを覚えながらも、手記を通じて犯人の不可解な内面を探り、己の“正義”をも突き詰めていこうとする。そして、ついに訪れる最高裁での審理。そこで明かされた、ある“真意”とは―。真犯人逮捕の「その後」を描く、驚愕のオリジナルストーリー!

全18件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

小説家。「ニトロプラス」所属。著作に『幽式』、『フェノメノ』シリーズ、『少女キネマ 或は暴想王と屋根裏姫の物語』、『黙視論』、『謎の館へようこそ 白』(共著)などがある。

「2018年 『僕だけがいない街 Another Record』 で使われていた紹介文から引用しています。」

一肇の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
辻村 深月
宮部 みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印

僕だけがいない街 Another Recordを本棚に登録しているひと

ツイートする