スウィングしなけりゃ意味がない

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 486
感想 : 69
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041050767

感想・レビュー・書評

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  • 第二次世界大戦中のドイツ・ハンブルクでの高校生が主人公の物語。
    ナチスの抑圧の中、いかにジャズを楽しむかに青春をかけた若者たちの様子が生々しく描かれています。
    一般的にイメージする戦時中の様子とは違う、ハイソな社会のお坊ちゃんたちの生き様が伝わってきます。
    また、空爆された市内の様子も生々しすぎるくらい描かれています。ちょっと気持ちが悪くなるくらいリアルです。
    ものすごい量の下調べがあったのでしょう。参考文献の量がすごいです。
    戦争反対の意味も含めて、お薦めします。

  • 登場人物の描写が生き生きとしていて素晴らしいです。スウィング音楽が、ダンスのステップが、彼らの息づかいが今にも聞こえてきそうでした!
    ナチス政権の戦争下にあって、生命力溢れる若者たちの一生を切り取った物語です。圧倒されました。

  • 戦時下のドイツ・ハンブルクを舞台にした青春小説。
    ジャズに熱中する若者の姿が魅力的だった。主人公は斜に構えていながらもしたたかで、それがラストの爽快感に繋がっているような気がする。
    Twitter文学賞を受賞した『吸血鬼』も良かったが、個人的には本書の方が好み。
    帯文は皆川博子。そういえば皆川博子の『伯林蝋人形館』とも、描かれている時代は違えど、何処か虚ろで、でもハイテンション……という部分が共通点していると思う。

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著者プロフィール

1962年、新潟に生まれる。1991年『バルタザールの遍歴』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞。2002年『天使』で芸術選奨新人賞を、2007年刊行『ミノタウロス』は吉川英治文学新人賞を受賞した。著書に『鏡の影』『モンティニーの狼男爵』『雲雀』『激しく、速やかな死』『醜聞の作法』『金の仔牛』『吸血鬼』などがある。

「2022年 『吸血鬼』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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