鶏小説集

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 555
感想 : 88
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041055755

作品紹介・あらすじ

トリドリな物語。旨さあふれる「鶏」小説を召し上がれ。
「トリとチキン」…似てるけど似てない俺たち。思春期のゆらぎと成長を描く/あげチキ
「地鶏のひよこ」…地方出身の父親と、都会生まれの息子/地鶏の炭火焼
「丸ごとコンビニエント」…コンビニバイトの僕が遭遇したクリスマスの惨劇とは/ローストチキン
「羽のある肉」…高校受験を控えた夏。彼女と二人で出かける/鶏手羽の照り煮
「とべ エンド」…死にたがりだった漫画家。そのエピソードゼロとは/鶏ハム

感想・レビュー・書評

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  • なんとなく手に取った1冊。
    ところどころがチョイ繋がりの連作短編集になってますがいまいちな感じでサラッと寄せてはひいてゆく小波のようで心拐われる程のビックウエーブがこないまま終了でした。
    好みもあると思いますがチキンは焼いて食べるか揚げるのがいいか。
    最近、いろんなコンビニでチキン買って食べ比べしてるんですがローソンの唐揚げくんが一番かなって思いました。
    それとここスィーツ系に力入れてて気になってたのがお餅で巻いたもち食感ロール(ゴマ&あんこ)、和風にアレンジしたロールケーキでその生地が餅で無茶ハマりました。うちの近所セブンイレブンばかりでローソン見当たらないのが残念です。
    和菓子屋のアンちゃんにも教えたくなってしまうほどでしたっw

    • かなさん
      しじみさん、こんばんは!
      私も、ローソンのからあげくん、好きですっ(*´▽`*)

      コンビニスィーツも好きなんだけれど
      ちょっと、お...
      しじみさん、こんばんは!
      私も、ローソンのからあげくん、好きですっ(*´▽`*)

      コンビニスィーツも好きなんだけれど
      ちょっと、お高くって…
      なかなか、手を出せません…。
      時々、頑張った自分へのご褒美にと
      買っちゃうこともあるけれど、
      でも、和菓子のアンちゃんのお店が近くなら
      コンビニよりアンちゃんのお店で贅沢したいですね\(^o^)/
      2023/09/18
    • つくねさん
      かなさん、おはようございます♪

      からあげくんいいですよねいろいろ種類も豊富だし。
      お餅で巻いたもち食感ロールは6個入りで360円だっ...
      かなさん、おはようございます♪

      からあげくんいいですよねいろいろ種類も豊富だし。
      お餅で巻いたもち食感ロールは6個入りで360円だったかな
      一人では多すぎるので友達と半分ずつ食べましたw
      山の帰りにコンビニ探したんだけど長野はローソン沢山あるようで
      嬉しくなりました。
      和菓子のアンちゃんのお店にも行ってみたいっw

      2023/09/19
  • 豚が表紙の「肉小説集」に続いて、今度は鶏。
    5作からなる短編集だが、皆、どこかでつながっている。
    中心にあるのは…コンビニじゃないかなあ~?
    夜の住宅街に、ポッとともる灯りは気持ちをほぐしてくれる。
    しかし、そこでクリスマスの惨劇が!!
    インパクト強し。
    そしてなんといっても、『あげチキ』
    貧乏神なるあだ名の店長の、才能に気づいているのは孤独な漫画家。
    やっぱり揚げ方で味が違うのでしょうか。

    忘れてはならないのは、鶏(肉?)は、翼を持った生きものであったということだそう。
    5つの作品にも、どこかに「飛びたい、飛び立ちたい」という気持ちが込められているように思いました。


    『トリとチキン』
    子ども時代、友達の家がうらやましかったことって、ある。

    『地鶏のひよこ』
    父親から見た息子。
    結構思い切ったことが書かれている。

    『丸ごとコンビニエント』
    広く浅く便利に生きて何が悪い。

    『羽のある肉』
    誤解から始まる、ピュアなラブコメ。
    気持ちが飛んでいくところ、よかった。

    『とべ エンド』
    バキも、秘めたる翼があるのだろうな。
    「わからない」の先にあるものを追いかけていきたい。
    その言葉は、人生そのものかも。

  •  『肉小説集』という奇妙な短編集が刊行されたのが、約3年前。坂木司さんの新刊は、『鶏小説集』だそうである。肉の中でも、今回は鶏に特化?

     最初の2編は密接な関係にある。「トリとチキン」。見た目は瓜二つだが、まったく違う家庭で育った2人。お互い、相手の家庭に居心地の良さを感じる。こういうミスマッチは珍しくないだろう。しかし、贅沢な悩みであることもわかっている。

     「地鶏のひよこ」。今度は父親目線である。嗜好が合わない息子との関係に悩む父。瓜二つの息子の友人と過ごす方が、楽しい。それでも息子を理解したい。だから、あんな父は許せない。大人の対応を崩さないこのお父さんは、偉いと思う。

     「丸ごとコンビニエント」。年末年始にコンビニのバイトに勤しむ青年。こだわりの薄さを自認している彼が、強くこだわったこととは? そのこだわりのおかげで、命拾いしたとだけ書いておこう。ホラーのような心温まるような…。

     「羽のある肉」。こちらもあまりこだわりがなさそうな、中学3年生。流れで新聞委員を押し付けられた結果、思わぬ展開に。彼自身が気づいていない魅力とは。ああ夏休み。ああ花火大会。ああ青春だねえとだけ書いておこう。

     「とべ エンド」。引きこもり寸前の青年にとって、それは転機だったと言えるのだろうか? どんなに嘘がなくても、そんな知り合いは勘弁してくれ。表現のあり方にうるさい昨今である。彼を応援したい気もするし、でも読みたくはないかな。

     読んでみればわかる通り、最初の2編以外でも、登場人物がリンクしているのが特徴と言える。彼ら自身の与り知らないところで、それぞれの生き方に、影響を与えているのだった。坂木作品らしい優しさも光る、好編揃いの短編集だ。

     でもやっぱり、「鶏」が共通のキーワードである必然性はないような…。

  • 前作肉小説よりは面白かったけど、全体的にはもう一つ。坂木さんらしい視点はあるので、少しホッとするような部分はあるんだけど。

  • 「肉小説集」に続く「鶏小説集」。肉繋がりだけど、特に話は続いておらず、こちらは鶏肉と言うか、某コンビニで売られている商品を連想させる「あげチキ」を中心とした連作短編集。
    「あげチキ」に関わる人々の様子を、いろんな視点から描いており、前作の「肉小説集」よりは面白い。時々毒を吐きながらも、結局ほっこりさせられてしまった。
    「あげチキ」食べたい…
    そして、この本を読んだ人たちがどのコンビニの「あげチキ」を想像するのか、考えると楽しい。

  • 肉がこわめだったので、どうかな?と思ったが、これは怖くなくて良かった。
    ゆるく繋がる連作短編集。
    とべ えんど が坂木さんらしくて好きかも。
    親子の関係は親側として身につまされた。
    親を捨てていくもの、健康に育ってくれることが恩返し

  • コンビニのチキンが美味しそう〜
    いわゆるジャケ買いで、豚小説集に引き続いて読んでみた。
    鶏ハムが何かわからなくて調べたら、これのことねっ家でもたまーに食べるお料理でした。
    特に好きだったのは、「羽のある羽」と「丸ごとコンビニエント」かなあ

    クリスマスが近くなってきて、ローストチキンとか唐揚げのチラシが増えてきた。鶏料理が食べたくなったな〜。

  • 「地鶏のひよこ」のお父さん。
    子供を好きになれないけどそれらしくやっている、というお父さんですが、そんなものだろうなぁとストンと腑に落ちました。
    血が繋がってたら絶対に全部まるっといとおしくなる
    ものでもないだろうし、人だもの、相性はあって当たり前。
    それでも、それらしく父親であろうとする、それが等身大の愛情じゃないかなぁ。



    いちばん共感したのが「とべ エンド」の、気を遣われないように気を遣うのに疲れた、というくだり。
    気を遣うってほんとう、疲れるものだ…。

  • 背景が繋がった短編集。
    大きな事件が起きるわけじゃない。毎日の些細な事件とか、不満とか。
    緩く読めるはずなんだけど、なんとなーく振り返ってしまう。

    高校生と小学校時代の塾友
    塾友の父親と子供の英語教室の保護者
    話に出てくるコンビニ
    高校生の妹と同級生
    二人の読むまんがの著者

    家族が好きじゃないとか、仲良くなれそうな人が無理だったとか、分かる。イラッとする人も出てくる。
    子供に嫌われているのに、介護してもらおうと思ってること。費用対効果、貯蓄型の保険、見返りを求めていること。
    担当編集のごり押しで描いたら読者のウケが悪く、呼び出されて元の路線に戻せって言う編集。

    はっきりすっきりしない不審者、鉈サンタがよくわからない。捕まったけど。


  • 短編集と思いきや 一連の話だった。
    面白いような そうでないような
    ふつうに読み終えた1冊
    ふと 思った事は 自分は 興味あるものにしか
    情熱を注げないのかな?
    それでも それなりに こなすところが 欠点?

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著者プロフィール

一九六九年、東京都生まれ。二〇〇二年『青空の卵』で〈覆面作家〉としてデビュー。一三年『和菓子のアン』で第二回静岡書店大賞・映像化したい文庫部門大賞を受賞。主な著書に『ワーキング・ホリデー』『ホテルジューシー』『大きな音が聞こえるか』『肉小説集』『鶏小説集』『女子的生活』など。

「2022年 『おいしい旅 初めて編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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