地には平和を (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041086087

感想・レビュー・書評

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  • 小松左京のSF小説である。

    戦争の苦しい経験をした著者からの、現代に対する風刺が利いているが、当然ながらSFであるので、論理の飛躍がみられる。

    後半に短編小説がいくつも乗っているが、これだけ短い文章の中にも大きく視点を変える試みがされており、面白かった。

  • 本作のような風刺が失われている現代。切れ味鋭い風刺は、鮮やかに世相を映し出し、人々に気付きをもたらす。薄っぺらな情報に溺れ、権力と資本に流されていては、地についた平和を手に入れることは決して叶わない。

  • 「100分de名著」の小松左京スペシャルの第一回テーマ。
    初の小松作品で、SFは馴染まないことが多かったが、短編だし初心者の自分には良かった。
    表題作は、戦争体験の描写がなかなかに生々しく陰鬱で、自分たちの生活がその時代の後に紛れもなく続いているのを再認識した。もしも、の掛け違いがあったなら、まだあの世が継続していたかもの想像は、何より恐ろしい。

    他は、コップ一杯の戦争がシニカルで好き。
    あれくらいの気軽さで、世界が崩壊に向かったとしても今の世界ならあり得るかも。ゾッとする。

  • 自分には合わなかった…

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著者プロフィール

昭和6年(1931年)大阪生まれ。旧制神戸一中、三校、京大イタリア文学卒業。経済誌『アトム』記者、ラジオ大阪「いとしこいしの新聞展望」台本書きなどをしながら、1961年〈SFマガジン〉主催の第一回空想科学小説コンテストで「地には平和」が選外努力賞受賞。以後SF作家となり、1973年発表の『日本沈没』は空前のベストセラーとなる。70年万博など幅広く活躍。

「2019年 『小松左京全集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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