いるいないみらい (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 695
感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041124444

感想・レビュー・書評

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  • 家族以外とこういう話ってなかなかできないよね
    どこの相棒(家族)も大人な対応だったな

  • とても読みやすく面白かった。でも自分に3人子どもがいて、子どもをもつかもたないか…という悩みはなかったので、共感する部分はあまりなかった。この人の本はいつも読みやすくて読むけど、愛されなかったトラウマ的なものを描く小説が多いように感じる。

  • 若干食傷気味ではあるが
    結婚したい?子供欲しい?の問でザラっとなるアレのはなし
    選べる家族も、選べない家族も、どちらにしても家族をするのは大変
    でもたぶんそれを乗り越えて頑張って一緒に幸せになりたいって思えば家族は素敵

  • 最後の話を読み終わってから、連作短編集だと気がついた。パン屋の名前とか。

  • 子供が苦手な人も犬が苦手な人もいると思う。

  • 自然に任せるわけにはいかないのかなぁ。科学が進んで、神の領域と思われていたことまで選択できるようになったことは、果たして…。個々で決めるしかない。周りは、静かに見守るだけ。

  • ずっと読みたくてやっと手に入れた本♡
    なかなか内容の濃い話が多かった。

    子どもが大好きな私は『いない』未来を
    想像したことがないけれど
    もし、、、と思うと心が沈んでしまった。
    『持つことが良い』とか『持たないのが悪い』とか
    そんな話ではなく色んな形があっても
    思うことはたくさんあるんだなって
    色々と考えた!
    どうするか悩んだ時には面と向かって
    素直に話せるパートナーであることは
    大事なのかもしれないなって感じた。

    『あのとき言っておけばよかった、って後悔が山ほどあるのよ。あなたには言っておくわ。ご主人とはなんでも話をなさい。怖がらなくてもいいの。大丈夫』

  • 『   』の心の中の気持ちに共感した。

  • 私には息子が1人。周りは2人目や3人目。
    もともと子供は苦手だったが、子供が大好きな夫を父親にしてあげたくてその思いだけで出産した。いざ生まれてみればそんな事など言ってられない程に大変で果てしなく、私は何回も何回も自分が自分じゃなくなるような感覚になる。こんなに余裕がなくなるなんて知らなかった。甘かった。

    でも、子供から、こんなに自分勝手な私に無条件に沢山の愛情を貰えるなんて知らなかった。

    子供はつい先日2歳になった。次の子供はと周りに言われ、焦っては今の子育ての大変さと比較し、勝手に落ち込む私だ。この小説に出てきた主人公達に優しく声を掛けた第三者らは、間接的に今の私に優しく寄り添ってくれている気がして、読み終わった時には涙が止まらなかった。

  • 子どもをもつことをめぐる短編集。子どももちたくなかったり、不妊治療したり、特別養子縁組を考えてみたり、一筋縄ではいかない状況が描かれる。
    でも「一筋縄ではいかない」なんて書いたけど、いまどきの普通なのかもしれない。不妊治療が保険適用になるなんて、国のために子をつくれよ、産めよ、増やせよと同義だと自分は思っているし、一般的になった不妊治療に翻弄されて自分(たち)の気持ちを確認しないまま突っ走ってる人たちもいるんじゃないだろうか。そして、いまだに養子縁組や里親といった仕組みが進まない日本。すでに生まれていて不遇な子どもたちを何とかする手立てがもっと一般的になればいいと思う。何だかどこか少子化を憂う「国」というものにいいようにされている気がしている。
    だから、カップルの片方が児童養育施設育ちで子どもをもつ覚悟がなく、連れ合いは特別養子縁組で子どもをもとうと提案する最後の「金木犀のベランダ」にはわりと共感できた。もっと濃く描いてほしかった。
    そして、そのひとつ手前にあった「ほおずきを鳴らす」も静謐な感じがよかった。だいぶ昔に子どもを亡くしたことを機に別れた元夫婦のつき合いを描くもの。子どもをもつということが悲しい出来事とも隣り合わせということかもしれない。これだけほかの4編とテイストが違う小説らしい作品だった。

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著者プロフィール

1965年東京生まれ。2009年『ミクマリ』で、「女による女のためのR-18文学賞大賞」を受賞。11年、受賞作を収録した『ふがいない僕は空を見た』が、「本の雑誌が選ぶ2010年度ベスト10」第1位、「本屋大賞」第2位に選ばれる。12年『晴天の迷いクジラ』で「山田風太郎賞」を受賞。19年『トリニティ』で「織田作之助賞」、22年『夜に星を放つ』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『アニバーサリー』『よるのふくらみ』『水やりはいつも深夜だけど』『やめるときも、すこやかなるときも』『じっと手を見る』『夜空に浮かぶ欠けた月たち』『私は女になりたい』『ははのれんあい』『朔が満ちる』等がある。

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