新選組血風録 新装版 (角川文庫 し 3-1)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (640ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041290071

感想・レビュー・書評

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  • 大島渚監督映画「御法度」の原作である、「前髪の惣三郎」が収録されています。

    あー、高校のとき本当に好きだったな、新撰組。

  • 先日まで、NHK BS時代劇「新選組血風録」が放送されていましたが、原作「新選組血風録」とは随分と違っています。

    時系列に沿って展開するドラマとは違い、原作は様々な新選組隊士を描いた15編の短編集です。2話に主役として登場する沖田総司を除けば、各回の主役はそれほど著名ではありません。しかし、いずれの隊士も個性的で、その生き様・死に様に惹きつけられます。

    ただ、作者である司馬遼太郎のそれぞれの主役たちに対する愛情があまり感じません。主役として登場する隊士よりも、その隊士を処罰する土方歳三に作者の目が向いている気がします。同時期に書かれた「燃えよ剣」と同様に土方の物語といえます。

    そういう意味では案外と原作に忠実なドラマだったのかもしれません。

  • 新撰組派の私のルーツ。
    普段の隊員と討ち入りの描写がオタク心をくすぐる一冊。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「オタク心をくすぐる一冊。 」
      「燃えよ剣」の方が、よく覚えているのは、此方の方が地味なのかな?
      どちらかと言えば、知人の新鮮組好きに、京都...
      「オタク心をくすぐる一冊。 」
      「燃えよ剣」の方が、よく覚えているのは、此方の方が地味なのかな?
      どちらかと言えば、知人の新鮮組好きに、京都を連れ回された方が印象に残ってます。。。
      2013/03/18
  • 一気に読んでしまうのは勿体ない!!でも、面白いから読んでしまう。かなりの厚さの本ですが、ページの残りが少なくなるのをこんなに切なく思った本はありません。
    司馬さんは、その場にいたの?って思いたくなるような文を書かれるので、新撰組のいた幕末の世界観を充分に楽しめます。
    「燃えよ剣」も新撰組や土方歳三について楽しめる作品ですが、こちらは短編集なので、気軽に好きな部分から読めるのもいいです。

  • 「燃えよ剣」と違って気軽に読めるサイドストーリー集。沖田総司に肩入れしすぎているきらいもあるが…

  • 登場人物が章ごとに変わるので、緩く長く読める作品です。ワタシは作品を途中まで読んで、その人物についてwikiで調べ背景を補完して読んでいきました。
    それにしても司馬遼太郎さんの描写は読みやすいですね。

  • 短編集で新選組の隊士1人1人の心情が丁寧に描かれていて読みやすかった。
    マイナーな人物の話もとても面白い。

  • 燃えよ剣、よりこっちの方が好きやな。
    とにかく、斬る。
    斬る話のオンパレード。
    斬られる側にドラマがあって、面白い。

    結果斬られるんだけど。

  • 燃えよ剣では描かれてない新撰組隊士達の一面。
    イチオシは「前髪の惣三郎」

  • 『長州の間者』
    物語は京都浪人深町新作が琵琶湖の竹生島弁財天参拝へ向う船中で合う男女の縁から始まる。その後長州の間者として新選組に入隊するが、物語の最後に新作の懐中から出てきたものは?
    『池田屋異門』
    「腰ぬけの将監の曾孫が、なにやら義士の子孫とか自称して歩く歩くおのれを討つ。討入りはおのれのほうの家芸かもしれぬが、今宵はそうはいかぬ」…「将監様ご覧じろ」
    山崎丞の物語
    『菊一文字』
    七百年生きた名刀菊一文字則宗が沖田総司の手にあったことの不思議。
    今は都下の何処かの神社に奉納されているらしい。
    15の短編はどれも秀作ですが、あえて3つ好みを上げてみました。



  • 中高生以来かな。面白すぎる

  • これまで歴史小説が苦手で敬遠していた司馬遼太郎さんの本を読む。面白いじゃないか…!思っていたよりずっと言葉がわかりやすく、軽妙な語り口、新撰組隊士たちの人間模様がとても鮮やかに描かれている。

  • ※2004.2.14購入@町田
     2004.3.21読了
     2006.2.2読了(2回目)
     2017.5.6売却@Book Off

  • 新選組隊士ひとりひとりの話。その人のことを少し知って好きになりかけたところで死ぬので、後味悪い話が多かった。
    新選組の小説を読むほど、近藤土方のことを好きじゃなくなる。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/689044

  • 新選組モノの元祖!!という感じがする。時系列がバラバラなので整理していかないと「この人、どこの人で何やったっけ?」となってしまう。あとあまりにも良いところがみあたらない人物が出てくると「しばりょはこの人嫌いだったのかな」と思ってしまう…

  • 新選組の評価や隊士のイメージなどは、様々な作家や伝記などから総合的に作られてきたものなのだろう。2021年において、司馬さんという超有名作家の1962年の作品がこのイメージ作りにどの程度関与したのかは正直分からない。沖田の天真爛漫イメージなどはもっと昔からあったっぽいが。
    自分は特に三谷大河史観に毒されているので、どうしても大河ベースで読んでしまうのだが、それはそれとして、新選組という集団の中の様々な面々を魅力的に(井上あたりは大河史観から見るとアレだが)描いたのは、画期的なことなのだと思う。三谷大河史観とのズレに若干苦しみつつも、楽しく読めた。自分のお気に入りは「沖田総司の恋」。

  • 新選組を題材にした短編集。「燃えよ剣」を以前読んでて新選組の幹部連中は知ってるので読みやすかったです。

    中でも沖田総司を取り上げた「沖田総司の恋」と「菊一文字」が良かったですね。
    新選組の中でも沖田が人気なのがわかりました。

  • 血生臭過ぎる幕末の京。
    新撰組は、近藤、土方、沖田をはじめとした幹部を主に語られることが多い中、この作品は平隊士にまで焦点を当て、より内部、そして人間関係の生々しさが描かれ、純粋に面白かった。

    衆道の話。加納惣三郎の容姿を想像するだけで、心躍り、終始ニヤけていた自分。変態でないことを願うばかりだ。

  • 『燃えよ剣』では描かれなかった新選組隊士を中心に描かれた短編集。
    本書の前に『燃えよ剣』を読んでおくと、より立体的に新選組を捉えることができる。

  • 毎回スポットが当たる隊士が変わる短編集。『燃えよ剣』に続いてこちらも再読。

    “血風録”というタイトルに違わず、新選組の日常は血が飛び交う戦いの連続。戦闘や粛清で命を落とす人が多いが、一人一人はみな人間臭くて、スリリングな隊内で精一杯に生きる隊士達の活躍が面白い。

    個人的には、成り行きで新選組に間者として潜入することになった若者の悲劇を描く、“長州の間者”が良かった。

    沖田総司が主になっている“菊一文字”と“沖田総司の恋”も、全体的に暗い作風の中、爽やかな印象で楽しめた。

  • 歳さんと近藤さんおせっかいおばさんみたい

  • 司馬遼×新撰組。心の清涼剤として。時代の大波に呑まれながら、清く、儚く生きた(散った)男たちの物語り。司馬史観がどうのと見る向きも確かに分かるが、一大歴史エンタメとして、これぞ小説として充分に堪能。つい他にも手を出したくなるが…また…。

  • 燃えよ剣を読んですぐに
    手に取った一冊。

    いろんな角度から新撰組を見ることができて
    とても面白かった。
    時系列通りではないので、各話があちらこちらで少しずつ交わり、『あれ、あのときの!』と行きつ戻りつ読み進めました。
    土方サイドからの燃えよ剣もよかったけれど、
    こちらを読んで、あの時代を生きた人々が少しだけ身近に感じられました。

    2020.01.28

  • 2019.9.2(月)¥330(-20%)+税。
    2019.9.3(火)。

  • 新撰組の個が焦点に描かれた短編集。
    実在もそうでない人物も、新撰組の厳格さや壬生狼と呼ばれる所以の時としての野蛮さ、そして儚さが巧みに表現されている。

    (フェアに出した本)

  • 久しぶりに再読。活字が大きい新装版とは言え、600ページを超える分量だが、面白く、あっという間に読み終えた。
    同じく司馬遼太郎の『燃えよ剣』よりも人物の人柄が色濃く出ている。天真爛漫だが冷徹さも垣間見える天才剣士、沖田総司の存在が大きい。

  • 歴史わかんない、熟語書き言葉わかんない勢にはぐぐりながらじゃないと読めない。

    鴨川銭取橋が好き。暗躍戦略系がすきなので。
    長州の間者、池田屋異聞も好き。山崎さんに感情移入した作品初めて。

    新選組が清廉潔白に書かれてないのがいい。むしろ狡猾で残虐で不気味。とくに土方さん。新選組かっこいいとあがめる(そして鴨さんや薩長を悪者扱いする)だけの作品は読んでてスカッとはするけどそれはフィクションのヒーローものでいい。

    虎徹にでてくる「若作」「(虎徹で死体を斬っても)水もたまらない」「小身育ち」「若打」ってぐぐっても出ないんですけど何?だれか教えて。

    虎徹は感動したり面白いとは思わないけど、人間味が滑稽というか、読んどいて損はない、という感じの話。
    沖田さんかわいい。

  • 途中何度も途切れつつ漸く読了。短編集は一度途切れるとなかなか読みきれないなぁ…。そして話をどんどん忘れてしまう鳥頭な私…(・∀・; たぶん1年もたたずに新鮮な気持ちで読み直せそう(苦笑)

    [more]
    前回かなり最初の方で読むのくじけたので、もう一回頭から読み直しの巻

  • 延べ200人を超す新選組隊士。
    幹部にも平隊士にもそれぞれに物語がある。
    それぞれ、必死に時代と、そして、己と戦いながら生きていた。
    そんな熱い男達だから新選組の物語は面白く、ハズレがないのだと思う。

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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