- Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043432011
感想・レビュー・書評
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面白い!初めて北村薫先生の本を読みましたが、一発で好きになりました。
本格ミステリとのカテゴリですが内容は良い意味で軽い。
短編3話で構成されているので空いた時間で手軽に読めるし、物語が丁寧に描写されているので読みやすかった。
"ホームズ・ワトソン"コンビによる事件解決というミステリ鉄板構成。
ホームズの覆面作家は19歳の新人作家で豪邸の令嬢。
ワトソンの良介は出版会社の担当。
良介の個性がかなり薄い分、覆面作家の個性が際立っている。
導入部や話の繋ぎの部分でしか登場しない、所謂脇役キャラやワトソン役の良介の描写のテンポが良く、上手い具合にホームズ役の覆面作家にバトンタッチできてる為、最後まで飽きる事なく読み続けれる。
後日談もさっぱりとしていて笑いありで、読後の印象も爽やかです。
シリーズ化してるので、二作目も期待。
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4+
再読。 -
作家といいながらも作品の内容は全く登場しない安楽椅子探偵小説です。
個性的で魅力的な登場人物たちに、北村ファンなら間違いなく気にいる作品だと思います。 -
北村薫さんの覆面作家シリーズ、第1作です。
北村作品としては、かなりコミカルな雰囲気の作品です。でも、ここぞという時には真っ直ぐに凜とした対応ができる千秋さんが、とても魅力的です。 -
以前からこの著者の名前は小耳にはさんでいたものの、
自分の周辺でとくにこの本を勧める人もいなかったので、
作品を読んだことがなかった。
多分、誰かの作品の後付の広告か何かで見かけて、
読んでみる気になったのだろう。
著者、作品とも人気があるのだと思うが、
あまりその良さがわからなかった。
先に、毒舌執事がいる超絶お嬢様刑事の話や、
目白台のお屋敷に居候する変わり者刑事の話を読んでしまったせいかもしれない。
または、外弁慶の主人公に感情移入ができないのか。
鶴屋八幡という和菓子屋さんにある「小豆せんべい」みたいだ。
せんべいといっても関西風の、
小麦粉を水で溶いて甘みを付け、金型に流し込んで焼いたもの。
薄くてぱりぱりとして、上品な小豆の味と甘み。
でも、何か物足りないような気がして、
次々バリバリと食べてしまうような。
あっさりしすぎてるっていうことか。 -
【本の内容】
姓は「覆面」、名は「作家」―本名・新妻千秋。
天国的な美貌を持つ弱冠19歳の新人がミステリ界にデビューした。
しかも、その正体は大富豪の御令嬢…ところが千秋さんには誰もが驚く、もう一つの顔があったのだ。
[ 目次 ]
[ POP ]
「円紫さんと私シリーズ」「ベッキーさんシリーズ」ばかりが北村薫じゃない。
こんなにも面白可笑しく、そしてハートフルなシリーズもあるのです。
箱入りお嬢様の千秋さん、勝気でおきゃんな(表現が古い!)千秋さん、どちらも実に魅力的。こんな女性なら、二重人格だろうと無問題。一度付き合ってみたいものであります……。
美人には秘密と謎がつきものです。
良介と代わりたいな。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]