トーキョー・プリズン (角川文庫 や 39-2)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043829026

感想・レビュー・書評

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  • 今回もまた歴史的シチュエーションに即したフィクションという感じ。

    戦後の巣鴨プリズン(現在、池袋サンシャインがある場所)が舞台。

    今回はまあまあだった。

  • 読みやすい、けど物足りない。ラストが特に物足りない。

  • 途中までは大変面白いし、なんか日本の戦犯ってこういう風に外人に映るのかな?とかも考えさせられる本。しかし、ラストはな。。。スッキリしない。

  • トリックの新規性やお話としてのカタルシスはなかったけれども、名作探偵小説のオマージュと歴史小説的な描写がマッチしていて、なかなか楽しめました。

  • 「悪い」のは、一体誰なのか。

  • ―――元軍人のフェアフィールドは、巣鴨プリズンの囚人・貴島悟の記憶を取り戻す任務を命じられる。時を同じくして、プリズン内で殺人事件が発生。フェアフィールドは貴島の協力を得て、事件の真相を追うが…。

    「このミス」2位を受賞した『ジョーカーゲーム』の著者の作品

    第二次大戦の暗部をうまいことミステリーに
    絡めていて、グイグイ引きこまれました
    二転三転する真相もかなりポイント高いです

  • いつも通りどんどん先を読みたくなる引力のある物語の構成だった。読書が苦手な私が読み始めて2日で読み終わった。キャラクターも魅力的!キジマの考え方も嫌いじゃない。最後の謎を解くくだりはうーん、そうきたかとちょっと残念だったりした。でも総合的にやっぱり面白いから好きだ。

  • 完全な理詰めのストーリーかと思ったら精神の世界が口を空けて待っていて飲み込まれる。少し残念なのはところどころチープに感じてしまうトリック。

  • 戦中戦後の動乱を描いているが、その観察眼には些かな拙さを感じる。頭の中で回想するが、どうも具体的な情景を思い浮かべることが出来ない。
    また、推理小説を思わせる謎掛けが分弾に盛り込まれているが、その始末の悪い結末には大きな蟠りが残る。

  • 著者の本は幾つか読んだが、ジョーカーゲームは短編だし、月と虎、坊っちゃん殺人事件は、まあ原作のパスティーシュだし。

    なかなか重い本だが、読み終えたどっしりした実感がある。面白かった。
    終戦後の巣鴨プリズンに収監されているキジマはシャーロック・ホームズを思わせる観察眼と推理力を持つ。捕虜虐殺の容疑が掛かる彼は、戦争中の記憶を喪失している。
    ニュージーランドから来た探偵は別の捜査の交換条件でキジマの記憶回復を図りつつ、拘置所内の不可解な密室殺人をキジマと解明することになる。
    ミステリーの解明に快感はあまりなく、戦争の実態を思い知らされるばかり。誰も戦争の責任を取ろうとしない日本。戦争裁判の不条理。原爆と東京大空襲の悲惨さ。廃墟になった東京。
    戦争の狂気と言えば陳腐になるが、誰もが狂気に駆り立てられたとしか言い様がない。キジマの最後の言葉はミステリーではないが読者にはどんでん返し。この一編を忘れ難いものにしたと思う。

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著者プロフィール

一九六七年生まれ。二〇〇一年『贋作『坊っちゃん』殺人事件』で第十二回朝日新人文学賞受賞。〇八年に刊行した『ジョーカー・ゲーム』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞をダブル受賞。他の著書に『象は忘れない』『風神雷神』『二度読んだ本を三度読む』『太平洋食堂』『アンブレイカブル』などがある。

「2022年 『はじまりの島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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