鼻 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.62
  • (56)
  • (139)
  • (137)
  • (24)
  • (3)
本棚登録 : 922
感想 : 137
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043873012

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 『暴落』『受難』『鼻』からなる三編の短編ホラー集。個人的に『受難』が面白かった。どれも独特な世界観があり、非日常感を味わえる。先が気になりあっという間に読み進めてしまった。

  • こう言ったもしかしたら実現できる?ような世界の中での人の怖さを存分に楽しめた。
    個人的には暴落が好きで鼻はあまり話がわからなかったがうとうとしながら読んだので2度読みして見てから再度本の評価をしたいと思う。

  • どす黒い物が読みたくて、手に取りました。
    ″恐怖″の深淵は″理不尽″にあると考えています。
    そういった意味で
    とても怖く、面白い作品です。

    表題の『鼻』
    面白かった。

  • ホラーというよりブラックな怖さでした。
    収録されている「暴落」「受難」「鼻」では、「受難」にゾッとしました。ピンチなのに、やってくる人誰一人まともに話が通じないの怖い。ひょこたんはこうやって霊騎士だと思った人を弱らせては埋めてるんだろうか……
    「暴落」は筋が通ったわかりやすさ読みやすさでしたが、その分?「鼻」の狂気が際立った気がします。「私」はずっと彼だけの世界に居るんだろうなと。。体臭恐怖症の刑事も彼だけの世界だったけど、「私」の見ている世界の方が歪でした。

  • 個人的には『受難』が面白かった!
    不思議な世界観があり、こういう内容の本を
    読み慣れていない私にはなかなか読み進めなかった。

    特に『鼻』は終わりの方で話が分かると
    一気に読めるけど途中の方で
    「テング?」「ブタ?」と
    訳分からなくなってしまうことがあった(笑)

  • 2022.05.07

    「熱帯夜」に引き続き2作目。
    熱帯夜と同じくテンポ良くほどよくグロいブラックユーモアな作風はそのまま。
    ちょっとSF的な架空の近未来のような設定も新鮮で面白い。

    「受難」は登場する助け?に来る奴ら3人とも話が通じなさすぎて混乱するし主人公と同じく絶望する。でもそこが面白かった。

    「熱帯夜」の時も思ったけど、「鼻」もそれぞれ別の視点からの話がどうつながるんだ?と思いながら読み進んで、最後に見事に無理なく伏線が回収されてとても上手いなあと感心する。気持ち良い。
    この作者さんの小説はすごく大好きな作風というわけじゃないけどどれも後味が悪くて次もなんとなく読みたくなる後引く読後感。

    巻末の解説は滅多に読まないけれど、解説まできちんと読んでしまった。
    作者さんの経歴と、仕事への動機が面白い。

  • 再読。
    曽根圭介『鼻』を読んだ。おもしろかった。
    表題作はホラーというより、いわゆる叙述トリックで、驚きの結末。
    他の収録作も充分楽しめた。いずれも実に後味が悪い。時代風刺の要素もあった。

  • 日本ホラー小説大賞短編賞受賞というから、期待大だったが
    後味の悪さは保証します。
    差別ありきで、徹底した管理社会という設定が嫌いってことだな(^◇^;)

    個人的に設定が嫌いってだけで、文章は読みやすいし
    アイデアも面白いと思います。
    だって、うあぁ~(´Д`|||) って思いながらサクサク読めました。
    こういの好きな人にはたまらないかもぉ~

  • 3つそれぞれ面白い世界観。
    鼻を楽しみに読んだのだが、暴落が面白かった。

  • そこそこに楽しく読めた。
    人間の価値を株価のように表した世界「暴落」が面白かった。PSYCHO-PASS然り、高度な管理型社会も近いのかもしれない。

著者プロフィール

1967年、静岡県生まれ。早稲田大学商学部中退。漫画喫茶の店長などを経て執筆活動を開始。2007年「鼻」で日本ホラー小説大賞短編賞、同年『沈底魚』で江戸川乱歩賞を受賞。09年「熱帯夜」で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2011年『藁にもすがる獣たち』で第2回山田風太郎賞の最終候補作となる。トリックの効いた異色の作風で注目されている。

「2017年 『暗殺競売』 で使われていた紹介文から引用しています。」

曽根圭介の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×