四畳半神話大系 (角川文庫 も 19-1)

著者 :
  • 角川書店
3.92
  • (2685)
  • (3301)
  • (2314)
  • (374)
  • (109)
本棚登録 : 30831
感想 : 2549
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043878017

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 好き。また読みたい気分になったら森見作品を読もう。

  • なかなかぶっ飛んでるとは思うけど面白かった。
    意外とどんな選択しても未来は同じなのかもとか思ったり思わなかったり。

  • わたしにとって「四畳半神話大系」が森見登美彦さんのデビュー作。

    独特な表現に引き込まれた。というよりも冒頭の四行、

    「大学三回生の春までの二年間、実益のあることなど何一つしていないことを断言しておこう。異性との健全な交際、学問への精進、肉体の鍛錬など、社会的優位の人材となるための布石の数々をことごとくはずし、異性からの孤立、学問の放棄、肉体の衰弱化などの撃たんでもいい布石を狙い澄まして打ちまくってきたのは、なにゆえであるか。」

    この時点できっと面白い本なんだろうなと、感じて読み進めたが

    読了後にそれ以上の満足度が得られたのはいうまでもない。

    「腰の据わっていない秀才よりも、腰の据わっている阿呆の方が、結局は人生を有意義に過ごすものだよ」

    独特な表現が苦手という方もいるかもしれませんが、

    わたしとしては本作をお勧めするのもやぶさかではない。

    ぜひ、ご自身で四畳半ワールドに迷い込んでみてください。

  • 森見登美彦さんの言い回しや伏線の張り方がとても好きです。
    主人公の一癖も二癖もある性格も一周回って愛おしいです

  • 隣の芝生は青い、というけれど、結局どのみちを選んでも人生は変わらなかったのではないかというお話。間違ったものを選んでしまったばっかりに、バラ色の大学生活が送れなかった。別のを選べばよかった、と悩み反省する私。4話も同じかと思ったけれど、ちょっと展開が異なり、どうなるんだろうと思う反面、今までのことがまとめられてたのかなという感じも。どれが本当だったんだろうな。
    読み始め少し苦戦しましたが、読み進めるうちになるほどとなりました。ちょっと変わった設定で、読んでいるうちに内容がぐるぐるしていました。でも、結局はバラ色でよかったね。

  • 4つの世界に分かれるパラレルワールド作品。
    どれも微妙に繋がっていて、読み進めれば読み進めるだけ面白い。

    「夜は短し」に出てくる樋口師匠や羽貫さんが出てきます(神話体系の方が登場が先かな?)相変わらず二人ともネジがぶっ飛んでいる。
    主人公は相変わらず冴えない鬱憤が溜まった京大生。強烈キャラの小津に巻き込まれて散々な大学生活を送ります。

    個人的に闇鍋がとても楽しそうで笑ってしまいました。
    ふわふわ戦隊もちぐまんが好きでクールな明石さんが、可愛い。
    夜は短しが好きな人は、好きな話だと思います。

  •  京都を舞台にした、一種独特な雰囲気の小説。この作者の「夜は短し歩けよ乙女」よりはむしろ、ほかの作者による「鴨川ホルモー」の方を連想させるような雰囲気だった。何回も似たようなシーンが登場する短編が三つ、そして最後の四つめが総まとめような役割の展開。好き嫌いはあるかもしれないが、私には悪くはなかった。

  • 何度も繰り返される部分で理解と解釈が増えていく。並行世界とかもうまあ良くわからんが登場人物が濃いので単純に楽しめるし、どう足掻いても「微細にしか変わらない人生」を見せられた。無い物ねだりせず、人生を楽しもうと思った。真面目すぎか

  • 「あの時ああしていれば…!」と誰でも後悔するものですが、そんなに悩むことはないよと、何だかんだ丸く治るから大丈夫だよと、そんな希望を持たせてくれる素敵な作品だと感じました。いやあ、面白かったー!

    最初は小津が憎くてしょうがなかったんですが、段々憎めなくなってきて最終的に大好きになってました。いい友達を持ったね、主人公。そして何だかんだ明石さんとくっつくのも良いですね。もうそれだけで、後悔するのも烏滸がましいほど素敵な人生を歩んでますよ。

  • 森見さんの講演会に行くことがあったので、その予習として読んでなかったこれに手を付けた。結局読了する前にお話を伺って、この物語の成り立ちなどを聞くことになった(結末も聞いてしまった・笑)けど、それはそれでまた良かったと思う。
    4話目がちょうど多くの並行世界を束ねる地点なのだなあと納得。
    あと、4話目は映画の『キューブ』(命の危険がないキューブ)をイメージしたと仰っていたのが印象的だった。

著者プロフィール

1979年、奈良県生まれ。京都大学大学院農学研究科修士課程修了。2003年『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。07年『夜は短し歩けよ乙女』で山本周五郎賞を受賞。同作品は、本屋大賞2位にも選ばれる。著書に『きつねのはなし』『有頂天家族』など。

「2022年 『四畳半タイムマシンブルース』 で使われていた紹介文から引用しています。」

森見登美彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×