パラオ攻略戦 機動戦士ガンダムUC(4) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043943609

作品紹介・あらすじ

資源衛星"パラオ"。そこは反政府組織ネオ・ジオンの拠点であると同時に、宇宙移民政策の歪みが生み出した「虐げられた民」の生活の場でもあった。それまで敵としか捉えられなかった人々と心を通わせ、少しずつ現実を見る目を養ってゆくバナージ。だが『ラプラスの箱』の奪還を目論む連邦政府は、"パラオ"に無謀とも言える攻略戦を仕掛けつつあり-。SF文学の新たな可能性、慟哭の第4弾。

感想・レビュー・書評

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  • この巻はやはりマリーダの過去が一番印象が強い。
    ガンダムシリーズを知っている人ならわかる過去の登場人物との繋がり。
    読んでいて面白いけど、読んでいて胸が苦しくなる。

  •  《ガンダム》に挑むということは、ニュータイプに挑むということ。

     可愛い子には旅をさせろ…ではないけれど、バナージは《ネェル・アーガマ》から離れ、『袖付き』の拠点で彼らの生活に触れ、そして何よりマリーダ・クルスと云う存在に触れることになる。個人的にはどうしても、こういう出逢いは悲しい運命を辿らないでいてくれ、と願ってしまうわけだけれど…
     戦いの中、《ユニコーンガンダム》が秘められていた力を開放し始める――個人的にはファンネルで殴るというのは、ツボ。ひと様のもので何を…!

     ところで、やっぱり《ネェル・アーガマ》にはゲリラ戦が良く似合うと思う。
     そしてところどころに見られる福井氏の、福井作品ファンへのジャブにもニヤリ(引用50頁参照)。

  • 「ガンダム」では、あるが、やはり「福井晴敏」の作品だなあと。
    福井らしさが出てきましたね。
    とにかく、人物の厚みを語りたがりますよね。
    人によっては、無駄に長いとか、余計な部分が多いとかいう人もいますね。
    「ローレライ」も長かった^^
    でも、その裏付けがあって、アクションシーンが生きてくる。
    私はそういうところが好きですね。
    「ガンダム」の小説は福井晴敏でなくては・・・と思わせる1作でした。
    ま、アニメでははしょられるところだろうけど。

    • hs19501112さん
      “福井らしさ”

      同感です♪

      “そういうところが好き”

      も、まったくもってその通りで。
      “福井らしさ”

      同感です♪

      “そういうところが好き”

      も、まったくもってその通りで。
      2016/02/04
  • NT-Dおっかねぇ

  • 一巻と最終巻にレビューを記入。

  • シリーズも4冊目、文章のテンポにも慣れてきたせいなのか、一度アニメを見ている(話は忘れていた)からなのかはわからない。だが、くどいと思われる戦闘シーンの説明も面白いなと感じながら読むことが出来た。宇宙世紀のガンダムの話は、子供の頃は解らなかったけど大人になって読むと世界観が非常に重厚に作られていてSFとして非常に面白いなと感じる。地球へ行くことになったオードリーとリディ、マリーダと出会い、戦争とはどういう物か現実を知ることになったバナージ。今後どのように話は進んでいくのか?。引き続き読んでいきたいと思う。

  •  ベルガミノの浮きドックやグレミー最終決戦からイマジネーションを拾うなんて、細かすぎる…。どうせなら、エッシェンバッハとか、コミリーとか、ソドンの街とか、どうにも拾えそうもないモノをどんどん出してくれ。しかし、プル12とはねぇ…。ΖΖの「重力下のプルツー」を思い出してしまったよ。フル・フロンタルの設定はイマイチ納得しづらいが、UCのマシンとしての意味については膝を打ちました。とりあえず、読破を目指しましょうか。

  • 【読間】
    シリーズ第4段。
    相変わらずの面白さ。
    もう、SFだとかアニメものだとかガンダムだとかは関係無い。

    福井ワールドにどっぷりと浸るべし。

    ※特殊部隊のコード名が“920”ってのがまた、福井晴敏ファンにはたまらないね(笑)。

    2016.01.27.書。


    【読了】
    うん。10冊中の4冊目も後半になると、さすがに物語が加速してきた。

    マリーダの壮絶な過去と、ジンネマンとの絆。。。。

    次巻もすぐに読むべし♪

    ★4つ、8ポイント。
    2016.01.28.了.古。

  • ネオ・ジオンに囚われた主人公のバナージが、敵側(ここではあえてネオ・ジオンを敵側と表現)の拠点であるパラオにて、相手にも普通の生活があるということを知る。物語として、戦争には相手も相手の生活を守るために、生きるために仕方なく行っているというのはよくある話ではあるけれど、ユニコーンにおけるマリーダの考えは本当に心に響くものが多い。
    一方、連邦側にはエコーズと呼ばれる無慈悲に仕事をこなす集団がいるが、何よりもバナージの安否を優先するなど、仕事を優先する中にも人として何を大事にすべきかに重きをおき、連邦にもネオ・ジオンにも苦悩があることが絶妙に描かれる。
    物語の後半ではバナージとマリーダは再びモビルスーツで戦うも、ニュータイプの力?によって、お互いを理解していき、バナージが少し成長していく過程が読める。
    この物語の締めくくりでは今度はマリーダが連邦に囚われることとなり、幕を閉じることとなる。

  • これ読んでからOVA最終巻観るとたぶん号泣するわ。

  • 間違ってますよ、自分を殺し続ける生き方なんて・・・、哀しすぎるよ・・・。

    正しさが、人を救うとは限らない・・・。

    でも・・・、「それでも」って言えるおまえは、いいと思うよ。


    お互いを解ると言うのは、全てを受け入れる、と言うことなんでしょうね・・・(TT)。

  • マリーダさんの過去の話がちょろっと。

  • 福井晴敏の"機動戦士ガンダムUC"第4巻。パラオを中心にした話です。1、2巻ではビスト財団、3巻では連邦軍、そして本巻ではネオ・ジオン軍の視点で物語が語られます。今回の見せ場は、バナージとマリーダの戦闘シーンです。MSを使っての戦闘の描写も素晴らしかったですが、ニュータイプと強化人間の共鳴により明らかになったマリーダの過去が壮絶でした。"機動戦士ガンダムZZ"で出てきたプルシリーズの後日談がここまでとは…。さて、敵味方それぞれのリアルを知ったバナージは一体どんな選択をするのか、続きが楽しみです。

  • ジオニズム、スペースノイド、ニュータイプ。
    ガンダムの世界観を構成する要素が登場人物のドラマに織り込まれ、
    整合性をもって舞台の土台を固めてくれている。

  •  マリーダの壮絶な過去が明かされる。ジンネマンかっこいいなあ。
     ちょっとだけグレミーが出てきて嬉しかった。

     なんか、なんとなくリディに釈然としないものを感じるんですが……。ネェル・アーガマのみなさんが気の毒だ。思い切ったことをする割に軽薄な感じがする。リディ、人の善意を無視する奴は、一生苦しむぞ! 違うか。

     ミネバ様が立派に育っててうれしいかぎりです。フロンタルあっさり仮面取るのね。

  • ≪デルタプラス≫と背中合わせになった≪ユニコーン≫は、(リディ少尉)とあらたまった声を押しかぶせてきた。
    (男と見込んだ。オードリーを頼みます)

    (中略)

    陳腐な、しかし無条件に心を縛りつける言葉。子供のくせに、なんてことを言う。どうしてそんなふうに思いきれる。おれは、見込まれるに値するなにも示していないのに――。
    「殺し文句だな……。これじゃ、勝ち目がない」
    ふつふつとたぎり始めた胸が、感じたことのない熱を体中に漲らせてゆく。


    バナージがなんか急に一丁前の男になってるし。リディ少尉も良いキャラしてるうw

    戦いを経てマリーダの重い過去に触れるバナージ、そして二人はお互いを識ることに。…なんかこの巻は彼女の方がヒロインしてるなー。

  • ジオンの根拠地、パラオで生活し戦う相手の日常を見るバナージ。

    サイド6でシャアやララァと偶然出会ったシーンから、
    シリーズを通して繰り返され続ける出会い。

    ここで色々と思い悩むバナージに対し、
    「モビルスーツに乗って戦場にいれば、
    それはパイロットという戦闘単位だ」
    とバッサリのマリーダ=プルトウェルブ。
    果たして本当に分かってんのか?

    <男と見込んだ。オードリーを頼みます>
    そして今回もバナージの成長物語。
    男だねぇ(笑)。

  • マリーダさーん!

  • 第4巻第3章は、”ラプラス”の謎の一端を伏線に、拠点戦。
    意外にも早く、ジオン総帥である、フル・フロンタルとの邂逅を果たします。

    - いまのわたしは、自らを器と規定している

    やや自嘲的とも言える台詞ですが、、はてさて。
    個人的にはラストでの12番目の戦士との戦いの方が、印象的でした。

    関係ないですが、久々にガンプラが作りたくなってきましたよっと。
    デルタプラス、、惹かれてます。

  • スペースノイドがジオニズムに傾向した理由が描かれている
    礼拝堂のシーンが素晴らしい。
    このシーンがスペースノイドなんていう荒唐無稽な存在に
    説得力を持たせる。

    なんか非常にガンダムっぽい話だった。

  • 第4巻に入り、物語も深みを増してきました。
    アニメでは知り得なかった、宇宙移民の悲惨な生活、そして強化人間と生み出されたマリーダの悲劇など、文学作品としても引けを取らない深みがありますね。

  • ネオ・ジオンの拠点である資源衛星パラオに連行されたバナージから。

  • ごめんなさい。中身をあんまり覚えてない。。。戦闘シーンがリアルで相変わらず凄かったのと、ユニコーンガンダムの覚醒した姿が印象的だったのは覚えてる。

  • いやあ。なかなか盛り上がって来ましたね。しかしZやZZからのネタもちゃんと引き継いでいるなぁ。主人公たちも玉突きのように移動して行くので今後の展開が楽しみです。

  • この表紙だけ見て続き物の4巻だとどうやって理解せえというのか…といいつつ貯めすぎているのでまとめて読みました。おかしいよね全10巻と最初からわかってる本の第一巻が上下巻て八犬伝レベルにおかしいよ。面白いのですが月繭読んだせいかあの姫様とかどこでキャラ粉砕されるのかとかそういうのがすごい気になります。あとガンダム形態を文章だけで説明されても理解できなくて申し訳ないです。

  • ガンダム王道、って感じです。
    今回は「敵とも触れ合う」の巻です。
    ライバルと差しで会話。
    敵軍の一家でホームステイ。
    ヒロインとはお別れ。


    きちんと宇宙世紀の話なので、
    他のガンダムともとつながっていて、知ってる人はさらに面白く。

    やっぱり、軍事モノっぽい福井節が合います。
    Vガンダムを小説にして頂けませんかねぁ。

  • ニュータイプは何を破壊して、何をもたらしてくれるのか。

  • ジオン側の裏側の話だったり、バナージとマリーダの邂逅の話だったり。
    バナージがリディにミネバを頼んだシーンはすごくいい。

  • ファーストガンダムから何度も繰り返されてきたシーンであるものの、バナージとマリーダが心を通じ合わせるシーンは読み応えがある。

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著者プロフィール

1968年東京都墨田区生まれ。98年『Twelve Y.O.』で第44回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。99年刊行の2作目『亡国のイージス』で第2回大藪春彦賞、第18回日本冒険小説協会大賞、第53回日本推理作家協会賞長編部門を受賞。2003年『終戦のローレライ』で第24回吉川英治文学新人賞、第21回日本冒険小説協会大賞を受賞。05年には原作を手がけた映画『ローレライ(原作:終戦のローレライ)』『戦国自衛隊1549(原案:半村良氏)』 『亡国のイージス』が相次いで公開され話題になる。他著に『川の深さは』『小説・震災後』『Op.ローズダスト』『機動戦士ガンダムUC』などがある。

「2015年 『人類資金(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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