- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044002824
作品紹介・あらすじ
如何に生きるか?生きるとは何か?愛と死、幸福と嫉妬、瞑想と懐疑、孤独と感傷、虚栄と名誉心、利己主義と偽善、旅と個性…、透徹した真摯な眼差しで人生の諸相を思索する。
近代と現代の狭間で人生の処し方・生きざま・死生観が問われた時代に書かれた、今なお読み継がれる畢生の論考集。
『人生論ノート』/死について/幸福について/懐疑について/習慣について/虚栄について/名誉心について/怒について/人間の条件について/孤独について/嫉妬について/成功について/瞑想について/噂について/利己主義について/健康について/秩序について/感傷について/仮説について/偽善について/娯楽について/希望について/旅について/個性について/後記
ほか、『語られざる哲学』、自分の娘へ当てた書簡『幼き者の為に』所収。
解説/岸見一郎
感想・レビュー・書評
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「人生論ノート」P173の『語られざる哲学』の中で三木は自分のことを正直に書いている。私は今まで獄中で死んだ彼をおとなしく理性的な人物だと思っていた。意外な感じがしたが、魅力的な行動的な人間だという印象を新たにした。
思索を重ね、語られざる哲学の意味をじっくりと醸成していく様子を読み続けたい。 -
難解です
怠惰は罪
素直に熟考し続けることが大切
獄中死されたが家庭をもっていたそうです。
過酷な人生、しかも普通の人生は送れないと自覚されてたそうですね -
懐疑について、デカルトの懐疑は一見考えられるように極端なものでなく、つねに注意深く節度を守っている。
個性について、詩のように美しい個性賛歌である。「個性の奥深い殿堂に到る道はテーバイの町の門の数のように多い。」から始まる。
何度でも読みたい。 -
内容は難しいですが、色々なテーマが書かれているので何かしらプラスになる部分が必ずあるはずです。
瞑想を不意な来客と書いてある部分は面白かった。 -
NHKで紹介していた一冊。
何とか読みきった…というのが本音です。難しかった…
ただ、最初の「人生論ノート」は比較的平易な言葉で書いてあります。
人生で起こるいろんな出来事や感情について、「なるほど」とか「わかるわかる」といったような共感できる記載が折々あります。
とはいえ、こういう種類の本は、作者の考えを一方的に突きつけられるもので、物語のように読者の想像が入り込む隙がないため、読むのは疲れるかもしれません。
哲学にご興味ある方、ぜひ。 -
やはり難解であった。ちょうどNHKで取り上げていたので並行してようやく理解できるかなという感じ。そんな中でも心に残るメッセージがいくつもあった。「愛する人に対して、自分が幸福であること以上に善いことを為し得るだろうか」「習慣として形作られるのでなければ情念も力がない。」「どのような天才も習慣によるのでなければ何事も為し得ない」「神は憎むことを知らず、怒ることを知っている」「幸福が存在に関わるのに反して、成功は過程に関わっている」「一切が必然なら希望はない。一切が偶然でもまた希望はない」
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高校の現代文の教科書で「旅について」で,三木清に出会ったと思う.高校生ながらにして,とても引きつけられる文章で,国語の授業として読むものというよりも,何度も読み返して反芻したくなるものだった.
最近,岸見一郎さんがこの三木清の人生論ノートを解説する本を出したりして,もう一度じっくりと読みたくなった.色々な出版社からも出ているけれど,角川ソフィア文庫から岸見一郎さんの解説で出版されたものがあったので,購入した.
解説を読むと,より深い理解が得られる.この人生論ノートがどのような時節に書かれたものなのか.そういったことも踏まえてもう一度読み直すと,凄く攻めていることがわかる.
哲学というものの扉を開く,良い読み物だと思う.何度も反芻して読み直したい. -
途中で断念。将来の再読の為に残してはおくが、日本語が難しい事に加え、書かれている内容を消化する事が困難なため。