陰翳礼讃 (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川学芸出版
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044094713

感想・レビュー・書評

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  • 谷崎潤一郎の随筆集。日本建築の闇の美しさを述べている「陰翳礼讃」。ねこのしっぽを羨ましがる「ねこ」、大正時代のトイレ事情を面白おかしく考察する「厠のいろいろ」が特に面白かった。

  • 2015/4

  • 和紙がユネスコ世界文化遺産に登録されたということで読んでみた。近代建築や文明はどんどん光を取り入れる方向へ向かっているが、谷崎は逆に陰翳の賛歌をうたいあげる。漆器や金屏風、掛け軸、和食に至るまですべからく古来日本のものは薄暗い部屋にあってこそその真の価値が分かるという。
    そういうものかもしれませんねー。わからんけど。
    文芸書というより今では建築とかデザインの入門書的地位を占めているっていうのが興味深い。

    旅について語ったところもあって、汽車のなかでうつらうつら読むといい感じだ。旅に出たーい。

  • 中公文庫の陰翳礼讃とは別に購入。たしかそちらには無かった「現代口語文の欠点について」が特におすすめ。今の時代にも十分通用する話が、ひとりの大作家の視点から書かれていることに注目したい。文章を書かねばならない立場にある人には、一読の価値あり。自分にとっては、たまたま翻訳の授業を取っていることもあり、英語を日本語に翻訳する課題に取り組む際の姿勢の参考にもなった。
    短いけれども、「ねこ」もおもしろい。谷崎さんが言うねこの魅力が本来の意味(?)のツンデレそのものであり、妙に親近感が湧いた。

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著者プロフィール

1886年7月24日~1965年7月30日。日本の小説家。代表作に『細雪』『痴人の愛』『蓼食う虫』『春琴抄』など。

「2020年 『魔術師  谷崎潤一郎妖美幻想傑作集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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