シャーロック+アカデミー Logic.1 犯罪王の孫、名探偵を論破する (MF文庫J)
- KADOKAWA (2023年6月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784046824462
作品紹介・あらすじ
日本で最も取得困難とされる国家資格、国家探偵資格を求めて日本中から生徒が集まる真理峰探偵学園。
そこに今年、とある少年と少女が同時に入学する。
一人は〈犯罪王〉と呼ばれた男の孫、不未崎未咲。
一人は探偵全盛時代を築き上げた〈探偵王〉の養女、詩亜・E・ヘーゼルダイン。
正義と悪の末裔が探偵を目指し学園で邂逅する時、物語の幕は開く──!
感想・レビュー・書評
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面白かった。学園ものミステリー風味ラノベ。犯罪王の死によって犯罪が増えた世界で重要視されるようになった「探偵」を育成する学園で起きた事件とかの話。主人公が犯罪王の孫、ヒロインが探偵王の孫という設定が対になっていていい。
話と事件自体は序盤ということもあって小手調べな感じ。めちゃくちゃ猟奇的な死体装飾された殺人事件とかそういうのは起きない。
出てくる女の子が皆それぞれ違った感じにかわいくて好きだった。
ヒロインが絶妙なポンコツ具合で更にかわいい。作中、話の都合とはいえやられっぱなしだったのでめちゃくちゃ有能で優秀なヒロインという設定なのにそうは見えなかったところはとても残念。有能なところをばしっと見せて欲しかった。でも本当にかわいいし、一巻なので主人公を目立たせるためには仕方ないところもある程度あるかなと。今後の展開で今度はヒロインが主人公をばしっと助けてくれるシーンとかあったら最高だなーと思う。
主人公も変に気取った感じがなく、やれやれ……系でもなく普通に女の子にどぎまぎしちゃうようなところがあって好感が持てた。
ラノベはすく打ち切りになるのでどうかなと思うけれども売れて続きが出てほしいなあと思う。主人公とヒロイン、二人で本当の殺人事件に挑むのとか見たい。
アニメにも映えそうでいいのではなかろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
探偵の階級設定だけで涎を垂らす人間にとっては、それだけで大満足の作品。『最強の劣等生』系の変奏とも言えるが、主人公の成長過程も好もしい。論点のすり替えや人格攻撃による論破を打ち破る展開は作者の描きたい真実が見えてくる。推理小説好きの中でも、論理の積み重ねを好む読者に刺さる作品だ。
未読の読者への忠告としては、推理小説における手掛かりとはミスリードであることを忘れてはならない。その一言に尽きる。 -
探偵学園に入学した、探偵王の養女・詩亜と犯罪王の孫・未咲を中心に推理を繰り広げる、本格ミステリー作品。全体的に、ミステリー感とラノベ的なラブコメ感がうまいこと調和しており、とても面白かったです。
特に、推理シーンにおける煽り方が最高。
後、個人的には挿絵の使い方に感銘を受けました。最後の挿絵は、かなりガン見してしまったよ。
ただし、本格ミステリー作品として見ると色々と粗を感じた所もありますが、次巻からも楽しみです。 -
ネット記事の著者インタビューでは要素を取捨選択する過程が述べられていたので、「どこかで見たような設定を、これでもかと盛ってる」という第一感は著者の狙い通りなんだろうなぁ。
代表作の一つである『最強カップルのイチャイチャVRMMOライフ』(ウェブ版)でMAO世界における百空学園という舞台設定を読んだので、架空の21世紀における巨大な探偵学園くらいで動じない程度には馴らされています、はい。