グッド・オーメンズ 上

著者 : ニール・ゲイマン テリー・プラチェット 金原瑞人 石田文子

• 角川書店 (2007年3月27日発売)

感想・レビュー・書評

[黒百合お七さんの感想 · 2007年7月23日]

　もうすぐ地球が滅亡しちゃうっていうのに、こんなに面白くっていいのって叫びたくなるぐらいおかしくって笑えるハルマゲドンもののパロディ作品です。　ヨハネの黙示録に記されたハルマゲドンを実現すべく、この世に破滅をもたらす反キリストがもたらされた。外交官一家に誕生した赤ん坊とすり替えたはずだったのに、、、反キリストだと思って少年は別人だった！地球滅亡へのカウントダウンが始まったのに、肝心の反キリストがいないっ！本物の反キリストはどこにいるのっ！　本来だったら相反する仲の悪魔と天使が仲良しの友人同士で妙に人間臭かったり、黙示録の騎士が現代風だったりと、至るところ遊び心満載なのが楽しい（作者はクィーンファンなのか？／笑）。　超自然的存在である悪魔と天使に、人間側からは魔女と魔女狩り軍とが加わって、ハルマゲドン当日へと雪崩れ込む。　地球はどうなっちゃうの！？そして無自覚的な反キリストはどうなるの？下巻がめっちゃ楽しみー！

著者プロフィール

イギリスの作家。1960年生まれ。短編・長編小説、コミックブックやグラフィックノベルの原作、声劇や映画の脚本で知られる。代表的な作品には『サンドマン』、小説『スターダスト』、『アメリカン・ゴッズ』、『コララインとボタンの魔女』などがある。ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ブラム・ストーカー賞、世界幻想文学大賞など多数の文学賞を受けている。
ニール・ゲイマンが陰陽師の世界を書き、イラスト天野義孝、夢枕獏翻訳の『夢の狩人』（原題：The Sandman: The Dream Hunters）は2000年にヒューゴー賞の関連書籍部門にノミネートされた。スタジオ・ジブリの「もののけ姫」の英語版の脚本でも知られる。米国ミネソタ州在住。

「2023年 『サンドマン　序曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」