- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048739535
感想・レビュー・書評
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時系列ばらばら不思議話
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梨屋さんらしい。もう悲しくて涙が…。
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■誰にも見えないものが見え、ありえないことを体験してしまう「不思議体質」の君枝。そんな孤独な心を、幼なじみの陸をのぞいては誰もわかってくれなかった。でも、あの頃の二人は、お互いの大切さに気がつかなくて-。少女から女へとつづく、幻想の海原を漂いながら、見失ったのは、ほんとうの愛。哀しみの向こう側を、きらめく才能が描いたラブストーリーの新しい波。
■■すごく不思議な物語。不思議体質の主人公と、唯一それを理解して許容してくれる幼馴染の男の子。その二人が子供から大人へと成長していく中での、節々の物語。正直、その不思議体質にはいまいち理解しきれない部分があるんだけど、それは主人公の君枝自身も感じていることで、望んでいないものを無理やり与えられて困っていることが、物語の端々に読み取れる。わけわかんねぇよ、と私が物語を読みながら思ってることを、本の中で彼女も思ってるんだよね。いいお話なんだけど、全体的な儚さが切ない。そしてラストはもっと切ない。ほんの少しのすれ違いが、彼女たちの一生を分けたんだろうなぁ。 -
後に何も残らない話でした。
成長すれば世界が広がるはずなのにどうしようもなく狭い世界。
作中時間は進んでも、何も変わらない人物、世界、環境。
変わって見えるのは錯覚ですね。
幻想話は嫌いではないはずなんですが、まあ確かに嫌いではない話なんですが好きにもなれない。
本を選ぶときはだいたい巻頭の数行で選ぶのですが、この本は確か「微妙…」と思ったのでした。
意外と合ってる。 -
2011.5.7
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その人がどんなに自分にとって大切だったか、失ってから気付くのには遅過ぎた。もしかしたら失わなければ気付かないことだったのかもしれない。寂しくて寂しくて、もがいてしがみついた島はただ居心地の悪い場所と化した。じゃあどうすれば良かったのだろう。どうすれば幸せになれるのだろう。それでもまだ、行きているのだから答えはゆっくり探してみようと思う。
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すごく不思議で、切なくて、読んでいて胸を打たれた。
主人公の「不思議体質」が印象的。
ラストが少し気に入らなかったけれどもとても良い話だった。
スダジイのことを同じように思ったことがあったから、なんだか嬉しくなった。 -
梨屋さんの小説読むのはひさしぶり。不思議といいきらない不思議さに一時期ひかれていたけど、今回ははっきりと不思議と言い切ってしまうひとたちが描かれてた。いや、でも、記憶違いかも…小学生の頃から社会人になるまでの君枝が描かれていて、「こどものころできたのにできないこと」として君枝が語ることは、わからないけどひしひしと伝わってくる。幼なじみ陸の存在もよかった。だいじなものってなかなか気づけない。ピアニッシモあたりをまた読み返したくなった。
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主人公が不思議体質という設定で、タイトルやカバー、そして帯から、泣けそうかなと思ったんですが、それほどでもなかったです。
むしろ、読んでてイライラしてきました。物語全体にユルさが蔓延していて、締まらない感じでした。 -
表紙に惹かれて手にとりました。
中身はファンタジーの要素かな。