GEQ

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.79
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本棚登録 : 242
感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (433ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048740234

感想・レビュー・書評

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  • 阪神大震災が実は仕組まれてものだった!という恐ろしい話。嘘であってほしいと思うが読み進めれば読み進むほど、本当にそうなのではないか、と背筋がぞっとする。冒頭の「この物語は、フィクションである。だが、登場する人物、団体、地名にはできる限り実名を使用し、主幹となるエピソードはすべて事実に基づいている・・・・・・」という言葉がじわじわと効いてくる。
    またそんなバカバカしい本を真に受けて、と思われる方ぜひご一読を。ただの天災だと思うことのほうが難しくなりますよ。人間ってほんとうに恐ろしい生き物だ。
    それでもこういうある意味すごいこと書いてある本が普通に出版できるという点で、日本はまだまだ捨てたもんじゃないな、とか思ったりします。

  • あくまでもフィクションとのことですが,
    真実かも知れないほど迫真に満ちた小説で,一気に読みました。

    地震後,街を放火しながら歩いていたという男はどうなったの?
    ヒロインはどうやって大地震から助かったの?
    と中途半端で終わった謎があったり,ラストは結論を急いだのか説明不足の点があったり,突っ込みどころはあるものの,
    重厚で上質な小説だと思います。

  • 阪神淡路大震災に隠された巨大な陰謀。
    スピーディーに展開する話しにのめり込んで読めました。
    阪神淡路大震災ので被災した僕とすれば、こんな事あってたまるかと思いつつ、言われて見れば…見たいな事が書かれていました。

  • 阪神淡路大震災をはじめ、各地で発生している大地震は仕組まれた謀略の匂いが感じられた。
    普通に納得していることが、とても怖い。もしかして、今回の東日本大震災も…。

  • やっと読み終えた。
    疲れた!

    おバカな私は、頭をフル回転させないと理解するのが難しい。
    読んでは戻ってを繰り返して、進むのに時間がかかってしまった。

    もう1回ゆっくり読みたい。
    ただ、地震が起きている今、果たして読むべき本なのか・・

  • 「政府に都合の悪い情報は、次々とインターネット上から削除されていく」…良くも悪くも「情報操作」をされている現代に、挑戦状を叩きつけるかのような一冊でした。
    神戸、四川、ハイチ…この大地震が「人為的」なものだったとしたらほんとに恐くて、怒りさえ覚えます。

  • テーマ:書評の役割について

    このweb本棚サービスもそうだが、ネットの進化によって
    個人の感想を簡単に発表できる場が増えてきた。
    感想=口コミとしてより読み手に近いものが
    出てくると、相対的に新聞・雑誌などにおける
    書評は“上から”の目線に見えがちである。

    では、媒体における書評の役割とは何なのか?
    これを探っていきたいと思う。

    ひとつは、興味のなかった分野へ誘ってくれること、だ。
    ネット書評では、自分の開いたページの感想を見る、
    ということがほとんどだ。ダイレクトに飛んでしまうがゆえ、
    寄り道の楽しさ、偶然の出会いは足りない。
    誘ってくれるという部分はまだまだ足りない。

    ふたつめは、沸点に到達するまでの速さ、だ。
    口コミの感想は、素人であるがゆえ別の問題をはらむ。
    感想を真に受けて信じていいものかどうなのか。
    その点、媒体で発表されたものは、
    大御所でなくとも信頼を自然に置いていて
    “読みたい”という気持ちにさせてくれる。
    読書欲が頂点に達するまでのスピードが速い。

    まだあるとは思うのだが、本書においての
    役割としては以上のことで通じるので
    ここまでにしておく。

    さて本作だ。
    初挑戦の作家だが、非常に面白く読めた。
    そして出会いを演出してくれた書評を
    せっかくなので紹介しておく。
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    タイトルの『GEQ』というのは
    Great Earth Quakeのこと。つまり大地震。

     フリーのジャーナリスト・ジョージ松永のもとに
    死んだはずの友人から「会いたい」というメールが届く。
    松永はそのメールをきっかけに、今さらながら阪神
    淡路大震災の謎にかかわっていくことになる。

     1995年に起きた阪神淡路大震災の裏側にいかなる
    陰謀が隠されていたかを、主人公のジャーナリストの
    視線で追う形式で物語は綴られる。

     著者はフリーのカメラマンから作家に転身し、現在
    ではフィクションとノンフィクションの両分野で著作を
    発表している。では今回は、というと、一応ノンフィク
    ションとのこと。ではあるのだけれど、物語は報道された
    事実や著者の取材により構築されており、登場人物の中
    には実名のものもある。実名ではない人物や団体もすべて
    モデルが存在しているというから、ずいぶん前の出来事
    なのに思いっきり興味をそそがれ、ついつい前のめりに
    読み込んでしまう。
    (tokyoheadline 2010.11/08)
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    つまりこういうことだ。
    同じ感想を持ってもらえただろうか。
    このわずか350文字程度の書評で、
    興味が湧き、読書欲が湧く。

    本書については、上記書評が素晴らしく
    端的に書いてくれているので、とくにこちらからはない。

    本書の面白さももちろんだが、書評の未来が明るいとも
    感じさせてくれた。いい体験だった。

  • 設定も、とても面白い進みもスピーディ好きです。

  • ひかれて、あっという間に読みました。

  • 20101021

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著者プロフィール

1957年、東京都出身。日本大学芸術学部写真学科中退。フリーのカメラマンから作家に転身し、現在はフィクションとノンフィクションの両分野で広く活躍する。パリ〜ダカールラリーにプライベートで2回出場し、1990年にはドライバーとして完走。1991年『KAPPA』で小説家デビュー。2006年、『下山事件 最後の証言』で第59回「日本推理作家協会賞・評論その他の部門」と第24回日本冒険小説協会大賞(実録賞)をダブル受賞。2007年、『TENGU』で第9回大藪春彦賞を受賞し、ベストセラー作家となった。他の著書に『DANCER』『GEQ』『デッドエンド』『WOLF』『下山事件 暗殺者たちの夏』『クズリ』『野守虫』『五十六 ISOROKU異聞・真珠湾攻撃』『ミッドナイト』『幕末紀』など、多数ある。

「2021年 『ジミー・ハワードのジッポー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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