- Amazon.co.jp ・本 (407ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061317024
感想・レビュー・書評
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読み応えあり。
昔、斉藤由貴でドラマ化したのを見ていて、歴史に疎い私はずっと史実だと思っていた。 -
フィクションとはいえゾクゾクした。
身代わり・・・なんて怖い。 -
これが一部でも本当だとしたら、
歴史の作り変えっていうのは、
無理なことでもなんでもなくて、
何人かがちょっと口裏合わせれば
なんとでもなってしまうものなんじゃないかって思えてくる。
今、あたしたちが信じている(学校でならった)歴史のどれだけが、誰かによって創られた歴史か、
疑う余地がどんどんでてくる。
歴史を創っているひとは、もう死んでしまっていなくて、
その創った人の残した書物で歴史は「こうであったらしい」
と決められていく。
浪漫。 -
今まで、全く考えていなかった「距離」というものを考えさせられるお話でした。
京都から江戸に来る、と言ってしまえば一言ですが、その距離を移動するというのは体力的にはもちろん、精神的にも苦痛だったろうな・・・と、今更ながら思いました。 -
子供の頃にドラマで見て それから興味を持って
文庫を買ってみてから 何度も読み返している作品。
祇園祭の音がすごく耳に残る そして不具の「宮さん」の
先行きが 子供心に気になって いまだに気になって
仕方がなぃ1冊。 -
和宮替え玉説をモチーフに書かれた作品。
替え玉が文字も知らない下働きの少女というのは無理がある、と思いつつも、読みすすめていくうちに「実際こんなことがあったのかもしれない」と思わせる。
皇女和宮という名前の犠牲になっていく少女フキがひたすら哀れ。
わたしは一読したところで少進が一番おそろしく感じました。
花びら餅を食べるシーンはフキの数少ない幸せそうなシーンで微笑ましいのだけど、その後を思うと辛い。
御所ことばを取り入れた独特の語りはくせになります。 -
皇妹和宮が幕末に徳川家に降嫁したのだが、実はその和宮は替え玉だった…という途方もない話ですが、精密な筆致で描かれているために、
「もしや本当では?」
と思えてしまうぐらい興味深く読みました。
和宮が降嫁してからの結婚生活のことはほぼ触れられておらず、ひたすら替え玉を立て、公家の面子を保つために嘘を重ねていく和宮の母や、それに従う宰相典持、庭田嗣子。
彼女らは、みやびな言葉を流暢に使い、美しく装いながらも、その腹の中はさまざまな黒い思惑をめぐらせるのです。
和宮という人間の中身はもうどうでもよく、ただの人形(ひとがた)として扱われる替え玉のフキ。
本物の和宮にほのかな思慕を抱いて替え玉として生きる決意をしたフキの最期は、
「あて、宮さんやおへん。」
というセリフと、脳裏に浮かぶにぎやかな祇園囃子の光景とで、せつなく、涙を誘いました。
唯一心を許していた和宮様お付だった少進との再会で、今までの心労から、心を壊してしまったのは、本当に可哀相過ぎます。
はじめはこの替え玉のフキが主人公だと思って読み進めていたのですが、作者はあくまでもこの史実だけを描きたかったのでしょうか。
混乱した幕末の、右往左往する政に巻き込まれた人々のその事実だけを冷静に描いているような気がします。
時代も移り、少進が和宮の最期に間に合うよう急ぐラストは、心に残りました。(この和宮はフキの後に替え玉になった女性なのですが)
この少進というお付の女房が、ただ自分に与えられた任務を全うしようとして和宮の替え玉の女性たちに尽くしていたのか、それとも彼女たちの運命を哀れに思って心優しく接していたのか、そのあたりをどう読むかで、またこの作品の印象が違ってくると思います。
あとがきも「もしや…」と思わせるエピソードが書かれており、なかなか考えさせられる作品でした。
このあたりの史実物を他にも読みたくなりました。 -
20年程前、学生時代の一時期。
なぜか急に「和宮」に興味を持ち、関連のありそうな本を読み漁ったことがあります。その頃に読んだ一冊。
将軍家に降嫁した和宮が実は替え玉だったという大胆な、しかし「あり得なくもなさそう」な設定。
フィクションと思っていながらも驚いたり、替え玉にされた少女に同情したりで随分と泣きながら読んだ記憶があります。
現在でも時間があれば再読したい作品です。 -
高校生のときに学校の図書室でかりました
史実ではないと思いますが、ええこんなことが!!とびっくりな展開です
あまりかかれることのない公家の生活もわかって面白いです
当時は少し難しかったのでまた読み直したいです