ぼくらのサイテーの夏 (講談社青い鳥文庫)

著者 :
  • 講談社
3.50
  • (4)
  • (9)
  • (18)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 101
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061486744

作品紹介・あらすじ

ぼく、通称・桃井。6年生。「階段落ち」という危険なゲームをやった罰としてプールそうじをさせられることに。いっしょにそうじをするのは栗田。クールでどこか大人っぽいやつで、ちょっと気に入らない。ああ、ぼくの小学校最後の夏休みは「サイテー」になりそうな予感!著者のデビュー作で、二人の少年のさわやかな夏を描いた表題作と、無気力少年の「本気」を探った第2作『きのう、火星に行った。』を収録。小学上級から。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 小学校6年生。小学校の他学年とは何か違う微妙な年頃。中学生の一歩手前。友達との出会い、家族との関係、自我。多感だからこそ大きく変わる時。変わるためにはたくさんもがいて自分で一歩踏み出すこと。きっとそういうことなんだろう。『きのう、火星に行った』もよかった。いい時期だ、6年生。

  • Z会5年5月号で紹介されていた本。

  • ぼくらのサイテーの夏
    サイテーで始まった夏だから、あとは上がるしかない。オトナっぽい自立した同学年の友人ができたことで、自分の家族を恥と思わず、他人の噂を気にしないでいられるようになる。

    きのう、火星に行った。
    何事もそつなくこなすが無気力の拓馬の入院していた弟、健児が帰ってきた。想像力と気力の塊の弟を煩わしく思い、同級生のやる気を担任の忠告を父母の叱責を疎んでいる。推薦で連合体育大会の選手にされたが練習もおざなり。だが、一生懸命になる友人や弟の思いを聞くことで、本気になることを知る。

    出来ない子と出来る子、両側から描かれた児童小説二編。とてもよいエールだと思いました。

  • 感想を書くの忘れてたら話の内容もうろ覚えに…いずれ再読の必要あり。

  • 評判が良いし、ブックオフで105円だったので買ってみた。
    じきに読む。

  • ふてくされる小学生のうまくいかない日々、
    些細だけど大きな打開と一歩。

    子ども向けですが
    大人の私も背中を押してもらった気がしました。
    読んでよかったです!

  • 2007年読了。

  • 「ぼくらのサイテーの夏」は、すらすらと読めましたが、やけに「、」が多かったような気がします。話も夏っぽくてさわやかな小学生らしくて良かったと思います。
    昨日、火星に行った。という話もあるんですけど、どちらも小学生の時に読めばよかたかなと思いました。小学5,6年にはおすすめ。

  • 絵 / やまだないと・廣中 薫

    第30回日本児童文学者協会新人賞、第26回児童文芸新人賞受賞作「ぼくらのサイテーの夏」に第2作「きのう、火星に行った。」を収録。

  • 主人公・桃井は小学6年生。終業式の日に「階段落ち」と呼ばれているゲームで腕を怪我してしまい、危険な遊びをした罰として夏休みの間中プール掃除をすることに。<BR>
    一緒に掃除をする栗田は、階段落ちで桃井に勝った相手な上に、クールで大人で家庭崩壊の噂のある奴で。<BR>
    桃井のサイテーの夏休みを描いた『ぼくらのサイテーの夏』と、やればできるのにやる気を出さない無気力少年・山口拓馬の変化を描いた『きのう、火星に行った。』の2編を収録。<BR><BR>
    講談社青い鳥文庫版を図書館から借りてきました。読みたかった2作品が収録されているのでお得感がありますね♪<BR>
    どちらの作品に出てくる少年も、ちょっと斜めに世界を見ているんだけど、根本的には凄く純粋だなあと思いました。根っこが優しいというのか。<BR>
    桃井も栗田も、それなりに家庭に問題を抱えているのに、それを苦にしないというか。苦しいんだろうけど、それを隠さない強さみたいなものを持っているというのか。<BR>
    彼らの友情は、多分一生ものなんだろうなあ。<BR>
    『きのう〜』は、拓馬のキャラクターが良いなあと思いました。それと、弟が可愛らしい。兄はクールで弟が病弱っていうとすぐに『バッテリー』の原田兄弟を連想してしまう私ですが、健児の可愛さはまた青波とは別ものだと思いました。何だろう。少年特有のぶっきらぼうさの可愛さ?<BR>
    どちらの作品も最後はちょっとしんみりというか、じわりと胸に染みるものがありました。<BR>
    『ぼくらの〜』に出てくる、オヤジ先生が素敵でした。<BR>
    大人が思っているほど、子供って子供じゃないんだよなあ、と思いました。<BR>
    少年の成長というのは、何かこう色気があって良いですよね。

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

東京都生まれ。慶應義塾大学文学部人間科学専攻卒業。1995年『ジャンボジェットの飛ぶ街で』が講談社児童文学新人賞佳作となる。1996年『ぼくらのサイテーの夏』でデビュー。同作品で第30回日本児童文学者協会新人賞、第26回児童文芸新人賞を受賞。2003年『楽園のつくりかた』で第50回産経児童出版文化賞を受賞。その他の著作に『世界がぼくを笑っても』『バラ色の怪物』などがある。

「2015年 『楽園のつくりかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

笹生陽子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×