社会人のための東大科学講座 科学技術インタープリター養成プログラム (KS一般書)

  • 講談社
2.91
  • (0)
  • (1)
  • (8)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 29
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061542952

作品紹介・あらすじ

最先端技術の話はなぜ難しいのか?マユツバ情報にだまされないためにはどうしたらいいのか?科学者の考え方はどこが違うのか?科学は、社会は、これからどう変わるべきか?科学技術情報が氾濫する現代社会の歩き方を東大が伝授。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「社会人のための」としたことで、東大ならではの面白みがなくなって凡百の市民講座と変わらない内容になってしまった。こういったインタープリターを市民レベルで出したいのなら教授ではなく質の良い科学ライターなどのほうが講師として適切だろう。
    教授に喋らせるなら、自分の専門をいかにわかりやすく語るか、正に仕分けに対するように話すことで自ずと何が必要かがわかってくるだろう。

  • 東大で行われた「科学技術インタープリター養成プログラム」の社会人コースの講義内容をまとめたもので、対象者は「社会人」としか書かれていないが、専門家側に近いのかそうでないのかとか、対象者によって教える内容を変えてもいいのではないか。

  • 本書は東大の院生向けに開講された「科学技術インタープリター養成プログラム」を、社会人向けに6回の講義に分けて編み直されたさいの記録である。複数の講師陣がわかりやすく科学技術・社会・科学史を解説してくれることで、受講者や読者の学びのきっかけとなり興味を深める機会となる。紹介される先端事例やモデル、エピソードは多彩で示唆的だ。その全てを理解することを目指すのではなく、関心のあるを見つけ、当該分野のより詳細な研究を探索したり自ら考えたりする具体的な行動に移せれば、本書のねらいどおりとなろう。

    3日目の村上陽一郎先生の講義はやはりおもしろい。2013年の7月下旬に「科学技術リテラシー論Ⅰ」を受講したのだが、内容がおおよそ重なっていて、よい復習になった。散布図において線を「内挿」・「外挿」することで何かを述べようとすることと(p.108)、当時の講義で話題にされた「外れ値等データをマッサージする」ことの関連を再度振り返ることができた。グラフに何となく線を引くことは、線上にないデータを一度議論から外すことになり、「R=・・・」だから良い悪いと単純に語れるものでない、ということを再度認識した。


    参考 スギ花粉症緩和米
    http://ci.nii.ac.jp/els/110006633703.pdf?id=ART0008646975&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1455179540&cp=

  • 村上さんのところはいつもながら良かった。他の人たちはより具体的な感じ。知識共有が行われなくなった現場の問題点と研究者の経済的な支え(余裕)は結構大きく関係しているのかもしれない。また成果主義が闇雲な重箱の隅的な研究を増やし、またそれを要求しているようにも感じられ、そういったところが一般と科学の壁を高めているのかもしれない。”本当に必要な情報か”、この問いは結構重要なのかもな、情報量を制限するという意味で。

  • 6人の科学者による社会人向けの講座記録は読み応えがありました。日本では自然科学に関する基本知識が乏しい、科学雑誌がほとんど売れない、科学好きな子供たちが少ないということへの危機感は痛切ですね。しかも子供たちは小さい頃は理科が好きだった!私もそういう時代がありました。冥王星問題などは一時は大変な関心を呼んだものでしたが。「科学者Scientist」は1840年に初めて英国人が使用したところ、トマス・ハクスリーという人物は「Ugly Word」と批判したとのこと。確かにもっと広い見識であれば「Scientcian」が相応しいという意味では正しいのでしょうという解説の辺りは楽しいです。科学者は論文を書く者であり、本を書いては堕落だという考え方も楽しいものです。確かに最先端の研究をしておれば、一般人のための本を書くことはないのでしょう。

  • 科学インタープリター養成といっても、まだ体系化されていない印象。
    科学史とアルツハイマーの話は面白かった。

    • dlurさん
      3日目(科学史)、4日目(アルツハイマー)が面白かった
      3日目(科学史)、4日目(アルツハイマー)が面白かった
      2009/01/03
全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

中部大学総合工学研究所特任教授、東京大学名誉教授   

「2020年 『ここまで 来ました』 で使われていた紹介文から引用しています。」

黒田玲子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
サイモン シン
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×