- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061828001
感想・レビュー・書評
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最後まで読めなかった
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西尾さん独特のセンスが光る作品。
設定上、場面に動きがほとんど無いにもかかわらず飽きずに、むしろ引き込まれる。 -
評価がしにくい…
星ひとつでも良いし、よっつでも良い気がする。とりあえずよっつで。
本作のラストは、デビュー作『クビキリサイクル』のラストと似ている。
「隣りへ行く」という選択をした夕暮誘といーちゃん。
「不自由帳」に縛られていた誘がしたひとつの選択。
そこにどれだけの希望があるだろう?
「きみの人生はとっくに滅茶苦茶だけど……、まあ、なにも、幸せになっちゃいけないってほどじゃあないんだよ。」 (p.212)
2013.04 -
天才(あえてこう言わせてもらう)なんだな、この人。
小説家で変わり者の「僕」が、10年前に交通事故を目撃したのをきっかけに、少女に誘拐され監禁された話を語るという小説。
エッセイ調。脱線を重ねながら語る。理屈っぽい。強迫性障害。
しかし、交通事故を目撃してからの少女の描き方は、退屈でだらけた日常のような語りに冷や水をかけ、奥歯をグリグリと刺激されるようで、巧い。
全てが発覚した後、枕元で語る僕の想いに涙した。
誰もそれなりに幸せになっていいんだな。Uだって、それ以外の破綻した人生を歩んできた人だって、皆それなりに幸せになっていいんだ。とても励まされた。
この本がわたしの西尾維新デビューだったが、他の本も読んでみようと思う。西尾維新の思想は、優しい。好き。 -
いい意味でなんだこれ。良い意味ではなくいい意味でなんだこれ。
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現在の『私』が十年前を振り返って記述している、三人称のような一人称小説。
「もしかしてこれ作者本人が本当に体験したこと?」と錯覚して読める。
頻繁に『今』の自分に立ち返るので、そこで文字数を稼いでいる気がしないでもない。話が本題からよく逸れるので、面白くなるまでにやめて本を閉じてしまう人もいるかも。 -
思わず読み終えたあと「この作品はフィクションです」の文字を探してしまった。
小説家志望の大学生が偶然小学生の女の子の「ある行動」を目撃してしまうことから、その子に拉致監禁されてしまう話。……なのだが合間合間に「これ、西尾さんじゃね?」と思われる描写があるため読み手は自伝なのかと混乱しながら読み進める。
実際のところこんなことはありえないが西尾さんならこういった体験もあり得るのでは、と考えてしまう。この出来事が、全ての西尾作品のルーツになっているのではないかと。
まあ、事実は作者しか分からないのだが。 -
オチが好きでないけど面白かった。
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友達が目の前で事故に遭ったら、「普通」どうするでしょうか。
主人公は登校中の小学生が事故に遭う瞬間を目撃してしてしまいます。すぐ近くにはその子の友達もいました。が、彼女は「普通」とは思えない行動をとるのです。
他の人が気づかない些細な行動。しかし、その異常に気づいてしまった主人公は少女から目をつけられてしまいます。 -
Uの恐ろしさが天性のものではなくて、教育で出来たものだった。天性のものだったら、もっと恐ろしかっただろう。
僕がUに聞かせた物語に、今までの西尾作品があって嬉しかった。
最初は語り手が読み辛かったけど、どんどん引き込まれた。
矢張り、10年前と今は違うんだなあ。
結局、Uと僕の事情は当事者にしかわからないし、そう言うものだと思う。
僕がUに伝えたことと、最後のシーンがよかった。