悪魔のトリル (講談社文庫 た 43-4)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 120
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061843691

感想・レビュー・書評

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  • 昔話を聞いて怖いけれどわくわくして、続きが気になるそんな短編集でした。
    中でも悪魔のトリルは、時を経てあの時みた少年のバラバラ死体は...と見世物小屋みたいな話と、陶の家は想像してみたら怖い!

  • 短編ホラーかミステリー
    グロ、ゴア描写も多く、肉を食べる前は読めないのですが、なかなか美しい。大正、昭和初期の雰囲気も強く黒乱歩のよう。悪魔のトリルの最後には、押絵と旅する男、とそのものも登場。
    なかなか面白かったが読む時間とシチュエーションを選ぶので、注意が必要

  • ちょっとホラーっぽい短編集ですが、タイトルの『悪魔のトリル』以外は私的には微妙な感じ…。昔はそれなりに面白く読めた気がしますが、決着がはっきりつかないのが納得いかなくなってきたというか。

  • 鳥肌が立つような話が多くて夏にピッタリのホラー小説。
    ちょっとだけエロティックなところも○。
    短篇集なのでサックリ読めた。

  •  私の所有する本の装丁はここにあるものと全く違う。なんか残念…。
     私の本は、紫の雲の上にしつらえた赤いビロウドの肘掛け椅子に大またの2つの角を持つ青い悪魔の少年が…足はヤギだ、背中の羽にはツメもある…ヴァイオリンをたずさえて、赤い目でこちらを見ている。
     この装丁とタイトルに挽かれた。この装丁で無いのは残念。
     20年以上前に購入の本だからしかたがないか。幾度か読み返した。ふと、バスの車窓から外を眺めている自分がフラッシュバックした。あれはいつだったろう…。

     短編集。眠らない少女は、その後の高橋克彦作品へと続く根底を流れる作風と思う。
     衛生博覧会…の響きもいい。見たこともないのだけど。

  • 最近ミステリばかり読んでいたので、
    一話目でいきなり前世なんて言われて面喰ってしまった。
    が、そういえばこれは怪奇小説だった、とそこでやっと思い出して
    後は普通に楽しむことができた。

    作中で、怪談というものには、あつい心理描写があったり、
    底に深く愛が流れていたりすると書いてあったけど、
    この小説には確かにそれが感じられた。
    ただ怖いだけではなく、そこにきちんと感情を織り込ませ、
    一つの物語として作られている感じがした。

    ただ、内容はそこまで物珍しくないというか、
    題材としては特に変わったものはなかったので、そこがちょっと残念。

  • 320
    はや時代おくれの衛生博覧会で、私はバラバラに切断された美少年の蝋人形を見た。案内したのは奇妙な老人で彼は私の表情を陰でうかがっていた。それから二十年後、友人の店で私はその老人と再会する。そして彼から聞かされた数奇な人生、そしてあの蝋人形の持つ秘密とは?俊英が描く怪奇世界の魅力六編。
    眠らない少女・妻を愛す・悪魔のトリル・卒業写真・陶の家・飛縁魔

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著者プロフィール

1947年岩手県生まれ。早稲田大学卒業。83年『写楽殺人事件』で江戸川乱歩賞、87年『北斎殺人事件』で日本推理作家協会賞、92年『緋い記憶』で直木賞、2000年『火怨』で吉川英治文学賞を受賞する。他の著書に『炎立つ』(全5巻)、『天を衝く』(全3巻)などがある。

「2009年 『To Tempt Heaven』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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