森は生きている

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 41
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (134ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062069687

作品紹介・あらすじ

日本は森の国、木の国です。国土の7割が森林です。さて、この本は日本人と森林との長い長い歴史についてお話をしていきます。あなたもこの本で、森林のもつさまざまなはたらきを、くわしく学び、自然を守るとは、どういうことかを考えてください。──(著者)

感想・レビュー・書評

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  •  林業と農業は不可分の関係。そして「米」の問題は、単なる食糧問題ではなく、緑や水など国土の環境の問題であり、日本文化の問題。富山和子「森は生きている」、1994.6発行。日本は国土の7割が森林(独3割、スイス2.5割、英1割以下)。もし、日本の山々がコンクリートだったら降った雨は1日で海に。晴れた日には1滴も水は流れない。雨を大地で受けとめるのは森林のふかふかした土。森林は酸素を作り、水を作り、土を作り、動物たちのすみかを作り・・・。その森林は人間が育ててきた。土こそが人間を守るということを今一度!

  • 資料番号:020216628
    請求記号:650ト

  • 滋賀などを舞台とした作品です。

  • 私たちが当たり前に思っている自然(本書の場合、主に森)にも意味があり、歴史がある。
    私たちは森とともに生きているのだ。
    森は私たちにとって大事な「土」を作り出している。雨水を土の奥深くに溜めておいてくれる。土砂崩れを防いでいる。川の水を綺麗に保っている・・・などなど、児童文学にも関わらず情報が豊富で、興味深く読ませていただいた。
    思わず「なるほどー」と唸ってしまうような論理展開!

    子どもたちにはもちろん、大人にもぜひ読んでもらいたい一冊です。

    「わたしたちのまわりには、森林のおくりものがいっぱいです。」
    「日本は森の国、木の国です。国土の七割が森林です。」
    「日本の美しい山や川――。(中略)このように、一つ一つ意味があり、重い歴史がありました。」
    「自然というものは、このように、人間が利用してこそ、そだてられてきたのでした。けっして、ただ美しいからとか、めずらしいからということで、そだてられてきたのではありません。そして、人間が自然にたよろうとしなくなったとき、自然はこわされていったのです。」
    「森林がたいせつな理由の大もとは、ただ一つ、森林こそ、土のつくり手だということにありました。」
    「みなさんも、一本の木を見たら(中略)「この木をそだてている人が、きっとどこかにいるのだな。」と、人間のことを思いうかべてください。」

  • 日本人と森林についての関りを考えた一冊。小学生でも読めます。

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著者プロフィール

●著者/富山和子(とみやま・かずこ)
群馬県に生まれる。早稲田大学文学部卒業。立正大学名誉教授。日本福祉大学客員教授。評論家。主な著書に『日本の米』『水と緑と土』(中公新書)『水の文化史』『水の旅』(中公文庫)がある。児童向けには、『川は生きている』『道は生きている』『森は生きている』『お米は生きている』『海は生きている』『びわ湖』(以上すべて講談社)がある。『海は生きている』は、青少年読書感想文全国コンクール課題図書にも選ばれた。川、道、森、お米、海と続く、「生きている」シリーズは、日本の自然と人々の営みをわかりやすく説いた児童向けノンフィクション作品としてロングセラーとなっている。

「2017年 『海は生きている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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