川の深さは

著者 :
  • 講談社
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感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062102841

作品紹介・あらすじ

彼女を守る。それが、おれの任務だ。昏い澱みの中を、鮮烈に走り抜ける命。明日知れぬ逃亡、そして戦い-熱く、切なく、深い。失われた誇りを蘇らせる修羅の軌跡、待望の刊行。

感想・レビュー・書評

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  • やっぱり次作の"Twelve Y.O."とちょっとだけ繋がってるのね。
    そしてやっぱりボーイミーツガール。コンピュータ周りは中途半端に
    リアルにしようとしてまあちょっと微妙なのもご愛敬か。
    大きな影響があるわけではないけど、今から読むならやっぱり古いものから順に
    読むのがお勧めかな。

  • 命をかけてでも守りたい人が、
    あなたにはいるだろうか。

    少女を守る為、深い傷を負い逃げてきた少年、保。
    しがらみから目を背け漫然と警備員をして暮らす
    元警察官、桃山。逃げ込んできたビルで偶然、
    2人に出会った桃山は保の中に失われた
    熱い一途な意思を見、匿うことに。
    それが底なしの川に引き込まれてゆくとは知らずに。

    随分前に読んだのですが、思うところあって再読。

    保を助けたことで、世間を揺るがした
    宗教テロ事件や政治背景の暗部の核心に
    触れることになった桃山。
    終盤がかなり派手なアクションになってくるので
    大変なことに…と思いましたが
    人間模様、人間の想いを川に例えた話の流れは
    とても印象深かったです。

    登場人物の川の深さゆえにこの物語は成立
    しているんだろうな…と思います。
    それだけの想いがなければ、誰かが諦めていれば
    こういった終わり方はしないと思うので。
    どこか物悲しいのに熱い
    ハードボイルドといった感じです。

  • 江戸川乱歩賞候補・第43回(1997年)

  • よかった!力作。

  • 「彼女を守る。それが俺の任務だ。」傷だらけで、追っ手から逃げ延びてきた少年。彼の中に忘れていた熱いたぎりを見た元警察官は、少年を匿い、底なしの川に引き込まれてゆく。やがて浮かび上がる敵の正体。風化しかけた地下鉄テロ事件の真相が教える、この国の暗部とは・・・

  • 市立中央図書館。
    これは文庫本で読んだことがある。
    ほとんど覚えてなかつたけど(*^_^*)。
    設定に少々無理がある感じで、政治的にも簡単なことを難しく書いてある印象。
    あんまり好きぢやないな(*^_^*)。

  • 軽口で切り抜けろ。

  • 主人公は元警官の中年警備員、桃さん。
    彼の何となしの日々は、職場に2人の男女が逃げてきたところから一変する。

    暴力団、自衛隊、警察、公安…様々な思惑が交錯する国の暗部。その中に巻き込まれながらも築かれていく深い人間関係を描き、同時に様々な問題をも投げかけているような作品。

    ***
    読後に映画を見終わったかのような感覚になるくらい、読みごたえ十分。
    話に多少の無茶を感じるところもあるけれど、それを押しきって読者を感動させるだけの強さがあります。
    熱いです。

  • 福井 晴敏の処女作らしいです。日本という国の弱さと人間の心の弱さ、強さを描いている作品でしょうか。
    人と人との関わりを描くには弱いと思いますが、最後は寂しいようなよかったような複雑な心境になりました。

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著者プロフィール

1968年東京都墨田区生まれ。98年『Twelve Y.O.』で第44回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。99年刊行の2作目『亡国のイージス』で第2回大藪春彦賞、第18回日本冒険小説協会大賞、第53回日本推理作家協会賞長編部門を受賞。2003年『終戦のローレライ』で第24回吉川英治文学新人賞、第21回日本冒険小説協会大賞を受賞。05年には原作を手がけた映画『ローレライ(原作:終戦のローレライ)』『戦国自衛隊1549(原案:半村良氏)』 『亡国のイージス』が相次いで公開され話題になる。他著に『川の深さは』『小説・震災後』『Op.ローズダスト』『機動戦士ガンダムUC』などがある。

「2015年 『人類資金(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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