負け犬の遠吠え

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062121187

感想・レビュー・書評

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  • 今更ながら読みました。自分に当てはまる部分があまりに多くて笑いました。

  • 「イヤ汁」とか、どことなくユーモアのある文体で負け犬(三十代・未婚・子なし)を自虐的に描いたエッセー。軽くて読みやすく、かつペダンティックな引用が多く、うれるのも首肯できる内容。

  • いっときすごく流行ったのを図書館でみつけたけど、微妙…なんか読みやすいのかどうなのかよくわからない文章だった。

  • 5年以上前に購入し読み、今回久しぶりにまた読みました。
    酒井さんの語り口はやはり好きだなぁ。

  • ええ、みすぼらしいのよ、と開き直っているところがかえって哀れ。こういう「真実をはっきりいってやろうじゃないの」といいながらも、結局は型作りに陥っている本は世間では受けるよね。

  • う〜ん!面白い!
    なるほど未婚のおねいさんはこんなことを考えてるんだな!って思った。

    実際負け犬かどうかは別として、またひとつ知識が増えた。気がする。

  • おもしろい先輩に薦められて読んだ本。
    『負け犬』という言葉を使ったのもこの著書が最初らしい。
    負け犬の大前提として、『都会で働くエリートウーマンであるということ』というのがあることを知る。そのため、一般の自分としては、話の内容があまりリアルに感じられなかったのが事実。

  •  未婚・子ナシ・30才以上の女性を負け犬と定義し、同一律・排中立・矛盾律を駆使して極めて完成度の高い論理構造のもとで、自論を展開しているw。ここまでくると、本当に哲学的境地とでもいえるようなすさまじさが文章から伝わってきて大変興味深かった。少子化がますます深刻になる昨今結婚しないできない女性の心理がよくわかる。

  • とても面白かった。何度も、クスクス、ニヤニヤと笑わせていただいた。「真性勝ち犬」という単語が笑えた。特にこまかい説明はなかったけど、どんな男の人が、実にありありと頭の中で描けた。
    いままで、負け犬の定義がぼんやりしていたけど、あーなるほど、ああいう人ね、と何人もの人が頭をよぎる。
    「あの人は女として幸せではない」私も何度頭の中でつぶやいた事か。私は、自分の優位を確認したい。と同時に負け犬は、「
    the other side of me」である事も確か。もう一人の私。
    私は、自分が負け犬になる可能性を大いに持っているという事も自覚しているし、「あーあるある。私もそれしてしまうわぁ」みたいな共感?みたいのは確実にある。ほんの少しの違いで、私は確実に負け犬になっていたのだから。
    ただ、私は、夏休みの宿題を最終日にやったり、夏休みあけてからするような人ではなかった。前から、計画をたて、最終日には何もすることがないように、きちりと計画通りに終わらせる、という人だったから、私は負け犬、にはならなかったのだ。ただそれだけ。
    その性格があって、本当によかった!

    あと、本当に「子供は特にいらない」と心の底から思っているらしい女性がいることにも驚いた。
    自分が絶対にほしいから、そんな事言う人の気がしれないと思っていたけど、いるもんやね。

    あと、私が思うに、負け犬は受容範囲、許容範囲が狭いです。
    私が世界で一番偉い、というか、私基準が世界基準、みたいなところがあって、相手の「違い」みたいなものを受け入れられず、私の許容できる範囲(安心していられる範囲)のみで生きている。
    それはそれで幸せなんだろう。とは思うけど、だからだよ、とも思うのでした。今後も、私は優越感を持ったまま、負け犬を観察していきたいと思います。あーヤな女だな、私は。でもオモロ。

  • どんなに美人で仕事ができても、30代以上・未婚・子ナシは「女の負け犬」なのです!鋭い分析と、ユーモア溢れる文章で、同世代の本音を描き出した超ベストセラー。国内外で話題騒然、大論争にも発展した、講談社エッセイ賞、婦人公論文芸賞受賞作。
    (「BOOK」データベースより)

    ※私が読んだのは単行本ですが、上記のリンクと紹介文は文庫版のものです。


    先日読んだ「バブル女は『死ねばいい』」で触れられていたのと、そういえば昔、話題になったなぁと思ったので手を出してみた。
    本書が出版されたのは2003年とのこと。当時私は33歳だ。でもって、結婚したのは36歳。しかもいわゆる「お付き合い」というものを始めてから4ヶ月くらいで結婚したわけで(出逢ってからは2年半経ってるけれど)、それまでの間は、本書で言うところの「負け犬」だったということになる。
    今だって、結婚はしたものの子供はいないし、それほど意識が変化したとは思わないけど・・・。

    読んでいてマイナスイメージを抱かなかったのが意外だった。「バブル女~」よりはユーモラスな文章で、時々声に出して笑えたくらいだ。ただ、本書が「負け犬」という言葉を世間に認知させたことにより、傷ついた女性の方々がいらしたとのレビューが多いようだ。うーん・・・。傷つくか・・・。
    私自身は全く気にしていなかったし、このまま一人のほうが気が楽でいいやね、くらいに思っていたのだけれど。
    結婚が決まって、両家の家族も、職場の上司や同僚も驚いたようだが、一番驚いたのは私自身だと思う。いやぁ、人生何が起こるかわからないわ(笑)。

    30代以上・未婚・子ナシを「負け犬」と定義しているわけだけれど、重点を置いているのは「子ナシ」のような気がする。とすれば、結婚していても子供がいない場合にはどうなるのだろうか。これも本書を読んでいると「負け犬」の仲間に入る気がするんだなぁ。

    「出産」に関しては、とても微妙な話題だし、扱うのが難しい。いろいろと悩みを持つ方が多いからだ。だから、「結婚=出産」のような安易な流れに持っていっているのには危うさを感じる。そのあたりはもう少し違った角度から描いてみて欲しかった。

    周囲の声にいちいち反論するよりも、「私は負け犬ですよ、ハイ。」と降伏してしまうほうが楽じゃん、という気持ちはよくわかる。でも、その裏で「負けちゃいないよ」と思っているのも見えてくる。よいバランスなんじゃないかな。
    真面目に社会分析している本だと思って読むんじゃなくて、楽しんで読んでみたほうがいい。じゃないと、いらぬ不快感を抱くハメになるかもしれないから。とりあえず、笑い飛ばしてみよう。

    ただし、「結婚」や「妊娠・出産」について真剣に悩んでいる方は、避けたほうがよい本。

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著者プロフィール

エッセイスト

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

酒井順子の作品

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