魔法使いの弟子たち

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (546ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062161664

感想・レビュー・書評

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  • 山梨県内で発生した致死率百パーセント近い新興感染症。生還者のウィルスから有効なワクチンが作られ拡大を防ぐが、発生当初の“竜脳炎”感染者で意識が戻ったのは、三名だけだった。病院内での隔離生活を続ける彼ら三名は、「後遺症」として不思議な能力を身につけていることに気づき始める。

  • 後半が荒い。
    前半から中盤までは非常に面白かった。テレビに出た後から何かおかしくなったような気がする。

    ・千里眼能力の設定が不徹底。
    ・乗り移り能力の詳細も曖昧。
    ・ボスザルの攻撃力が不明。どのような殺傷能力を備えているのか、描写がない。
    ・ラストのヒロインの急激な心変わりがあまりにも不自然。
    ・ラストの落ちが残念すぎる。

  • バイオハザード、生き残りの生理的変化と、設定・展開ともすごく魅力的で久しぶりにわくわくしたのだけれど、後半からちょっと尻すぼみで残念だった。

  • エンターテイメント小説はかくあるべきである。設定、キャラクター、話の構成ともにとりわけ独創的であるとは言えない。が、とにかく優れたストーリーテリングで一気に読ませてくれる。とりわけ、超能力の描写が素晴らしかった。透視能力の描き方は絶品、各々の能力が伸びていく過程もまったく予想できずに物語に引きづり込まれた。そう来るかーと予想を裏切られる喜びを久しぶりに小説によって味わわせてくれた。ただ、予知能力の扱いにかなりてこづったように見受けられた。未来を知る能力と、私たち読者そのものの存在は互いにその物語において神様的な視点を持ちうる。この二つを両立させながら物語として成立させるのは非常に困難だったかもしれない。巨大なサルが出てきたあたりから、小さいながらも話の綻びが出てきて、最後のほうはそれが少し許容範囲を超えてしまった感がある。

  • 「竜脳炎」の生き残りの3人が、サイキックな才能を身につけて、それとどうやって折り合っていくか適度に苦悩しつつ、周りを巻き込んで、どんどんおかしな方向に流れていく。。エンターテイメントな小説がお得意な著者らしく、面白さ抜群。映像にしても面白いんだろね。最後の最後にあらあら?てなどんでん返しもあって、楽しい物語。若いころはこういう小説、大好きだったけど、最近今いちかな。もうちょっと地に足がついて、著者に感情移入できる小説が好みになったのは、お年のせいやろね^^;

  • 現代に蘇った「七瀬ふたたび」

  • アニメとかにするといいんじゃないかな?この作品。

    ちょっと、えええ!こんなラスト!?って気もせんでもなかったけど、あのへんが井上夢人らしいっちゃらしいのかな?

  • 圧倒的なストーリーが素晴らしい。
    久々に井上夢人作品を読みましたが、寡作が本当に恨めしいです

  • 山梨県の大学病院で新型のウイルスによる院内感染が発生した。
    その翌日、取材のため仲屋京介はそこを訪れ、相談窓口で落合めぐみと出会う。
    病院内にいる婚約者と連絡をとりたいという彼女の話を聞いているうちに、ふたりは発症。
    致死率百パーセント近いこの新興感染症は後に竜脳炎と名づけられる。
    生還者のウィルスから有効なワクチンが作られ拡大を防ぐが、発生当初の感染者で意識が戻ったのは、仲屋、めぐみ、興津の3名だけだった。
    病院内での隔離生活を続ける彼ら3名は、「後遺症」として不思議な能力を身につけていることに気づき始める。。。

    井上夢人さんの新刊。
    岡嶋二人時代からあまり読んだことがなく、井上さんになってからはホラーなイメージだったのですけど、これはSF?になるのかな?
    大法螺というか、大風呂敷というか、とにかくこんなにスケールの大きい作品を読んだのは久しぶりでした。
    これでラスト、爽快感があれば大満足だったのですけど、ちょっと微妙。。。
    これだけのお話をどう落とすのか、あれこれ想像しながら読みましたが、そこから抜け出してはくれませんでした。

    ですが、けっこうな厚みのこの作品を一気に読ませてしまう筆力はさすがです。
    戻る場所のない3人(4人?)の中で、めぐみの悲壮な明るさは救いでした。
    映像化したら面白そうですね。
    めぐみのTV出演のシーンなんて、本当にCGを使わなくちゃ。

    昨年の新型インフルエンザのことを思い出すと、そこは現実味がありました。
    こんなパンデミックが起こっちゃったら、なす術無しです。

  • ウィルス系で、サイキック系な内容だった。
    篠田節子「夏の災厄」をベースに超能力者が…みたいな感じ。
    スピード感があって読みやすく、サイキック系が苦手でも楽しめた。
    ただ・・・オチが・・・「やっぱり?」という、
    この手の小説にありがちな感じで少し残念。

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著者プロフィール

昭和25年生まれ。昭和57年に徳山諄一との岡嶋二人名義で第28回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。平成4年に『ダレカガナカニイル……』(新潮社)で再デビューした。代表作に『ラバー・ソウル』(講談社)など。

「2020年 『平成ストライク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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