魔法使いの弟子たち

著者 :
  • 講談社
3.60
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本棚登録 : 826
感想 : 173
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  • Amazon.co.jp ・本 (546ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062161664

感想・レビュー・書評

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  • ひゃー!めっちゃ面白かった。
    昼寝をはさんでノンストップで読み通してしまった。けっこう厚い本だったので、図書館から借りてくるときに返却期限が気になったんだけど、一日で一気読みしてしまった。そんな気もないのに続きが気になって読むのをやめられずに一気読み。これって高見さんの「バトルロワイヤル」以来だと思う。
    あまりに荒唐無稽な物語に、もしかしたら拒否反応もあるのかもしれない。でも僕は、むしろ中学生の頃に夢見ながら読んだジュブナイルSFに近い感覚を思い出した。井上さんの書く物語をSFに分類するのはどうかと思うけど、考えてみればSF以外のものを書いていないのかもしれないなぁと思ったり。
    設定は本当に荒唐無稽。もうめちゃくちゃ。いくらなんでもそれはあり得ないでしょ!なのです。でもその面白さもまためちゃくちゃあり得ないくらいのものです。どうなるのどうなるの?え!まさかそんなことが!の連続。様々なエッセンスや様々な主張を取り入れながら、井上さんは本当に優しい目を貫きながら物語を紡いでいきます。いつも奇想天外で新しい発想で物語を届けてくれる井上さんこそ、真のエンターテイナーであり、娯楽作家だと思うのです。

  • すべての物語には結末が欲しいと思ってしまう私としては、あまり好きじゃない終わり方でした。でも、この方の本ってすごく読みやすくてぐんぐん読んでしまうんですよね。読むたびに凄いなと思います。

  • 内容は割とオーソドックスで奇抜な展開とかもそんなにないんですけど不思議と引き込まれる魅力があるように思います。なんとなくどんどん読み進めてしまう。
    それでも読んでいて「大体こうなるんだろうな」って予想はかなりのところあって「絶対このあと黒い展開になるんだろうな」とか「主人公でもヒロインでもないこの3人目は途中退場なんだろうな」とか。そのあたりのベタを愛せるかそうでないかで評価が変わるような気がする。

    そしてラストはどうまとめるのかと思って読んだんですが・・・うーん。悪くはないんだけどなんとなくしっくりこないというか・・・・

  • 6

  • 謎の致死性ウイルスから生還した3人。
    治癒後に彼らは超能力を獲得していることがわかる。

    ウイルスの蔓延~から能力の開花までどんどん引き込まれる。

    ただ後半戦から世界が崩れ始める。。。
    猿が出てきてあの人お亡くなりになるあたりからもうハリウッド映画的な大狂想曲。

    そしてまさかの予知オチか。

    なーんか、この辺りが井上夢人の限界かなと。。。
    もう一段の深みが足りないあたり。
    エンターテイメント止まり。
    まあ、面白い話ではある、ただ、それだけ。
    この人はいつも惜しい。

  • 井上夢人さん、初めて読んでみました。
    架空の話でありながら、ありそうな話…そんな気持ちにさせる作品ですね。
    新しい感染症に対する医療機関の対応、そして後遺症に対する警察の対応…。
    結末はまさに驚愕…(笑)。
    私にとっては気になる作家の登場と言ったところです。
    私が知らなかっただけでベテランらしいのですが…。(;^_^A

  • ラストが賛否両論のようですが、私は好きです。
    未来を知っているのは主人公だけ。
    これが千里眼を持つ者の悲劇じゃないのかなと思います。
    これからどうするのか想像をかきたてられます。

  • 「魔法使い」と言えばそう呼べなくも無いけど・・・

    こういう終わり方か・・・とちょっと残念。

  • 未知のウイルスによる人類滅亡の危機とパニックっていう題材はよくあるけど、ウイルスによって超能力という後遺症を得るっていうのは初めて読んだ。

    この能力、ドラえもんの「もしもボックス」のようにその気になれば簡単に世界征服できるんじゃ?ってところがどうも…
    もちろん弱点もあるんだけども。
    超能力者たちもその周りの研究者たちも、能力についてあまりにも軽率というか危機感がなさすぎるんじゃないかと。
    リアリティがなかった。普通はこんな行動しないんじゃないかなと。

    まあそもそも超能力自体がトンデモな内容だけど。

    他にもツッコミどころがいっぱいあるけど、なぜか引き込まれて読んてしまうんですよね。
    文章のうまさなのでしょうか。
    私は好きでした。

    途中から話が広がりすぎて、どこに落とし所を持って行くのかと思いきや…そのオチですか!というガッカリ感はあったけど、未来に希望が持てるような読者の想像に任せられたラストはそう悪くなかったです。
    死にオチよりはよっぽどいい。

  • この終わり方は賛否両論ありそう。
    書名は魔法使いだが、ファンタジー色はまったくなし。
    超能力を扱った話だが、それをウイルスと絡めてうまく現実に近いところで表現し、いろいろ考えさせられる題材を組み込んでよくまとまっていた。

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著者プロフィール

昭和25年生まれ。昭和57年に徳山諄一との岡嶋二人名義で第28回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。平成4年に『ダレカガナカニイル……』(新潮社)で再デビューした。代表作に『ラバー・ソウル』(講談社)など。

「2020年 『平成ストライク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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