- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062165518
作品紹介・あらすじ
09年6月、郵便不正事件に関連して、厚労省のエリート女性局長が虚偽有印公文書作成・同行使容疑で逮捕された。「あなたがウソをついているか、ほかの全員がウソをついているかのどちらかだ」完璧なまでに整えられた検察ストーリー。すべての関係者証言は彼女の犯行を指し示していた。日本の裁判は有罪率99.9%。絶対不利の法廷に、「無罪請負人」で知られる百戦錬磨の弁護士が立ち上がった。前代未聞の大救出作戦がいま始まる-「最強の捜査機関」崩壊の瞬間。
感想・レビュー・書評
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日本の検察制度について、今まであまりにも無知であったと実感できた本だった。
検察は正義だと思っていたが、この本を読み終えて、今の検察権力のあり方を見直すべきではないかと思った。
世の中理不尽なことが多いが、このような村木さんや他の冤罪被害者を出してはいけない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小説だと思って借りたらそうじゃなかった笑
郵便不正事件で話題となった村木裁判の冤罪ストーリーを暴くもので、当時は公務員嫌いからいいぞ、もっとやれって検察側を応援していたものだが、よく考えると検察も公務員じゃんってw
この話ではやり玉に挙げられたのは検察であるが、世の中検察も、警察も、弁護士も裁判官もどれも人である。人は生まれながらにして悪である、が持論の自分としては、正義なんてその場その場にしかいない。そして、正義は時として悪になる。またマスコミも正義であり、時として悪である。
そんな世の中、何を信じればいいの?
信じるは己だけ、その己でさえも窮地に追い込められたら何を真実として語ればいいのか分からなくなるんだから取り調べって怖いね! -
前掲書と同じ事件についてですが,こっちの方が踏み込んでるような気がする。弁護人と裁判官の人間性により焦点を当てているということだが。
弁護人から見て玉も筋も良すぎるという発言は,ちょっと凄いなと思った。まぁ,大先生ですからね。勿論,無罪を信ずるべき事件ではあったのだろうけれども,それでも,本件でも無罪は厳しいと考えざるを得ないのが,普通の弁護人の感覚ではなかろうか。残念ながら。
本書が指摘するように,裁判所が検察を疑ったという点が,本件のもっとも重大な要素だと思う。それは,可視化とか何とかを吹っ飛ばして,刑事司法の大転換になりうる。
蛇足ながら,このレベルなら,犯人隠避も無罪で良かったはずと思ってしまう。裁判体は同じだったんかな?マスコミというか世論というか,法と証拠以外の部分で決まってしまう部分もあるのだろうけれども。。。
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2010年125冊目
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事件のストーリーは検察が作る。権力を持ち過ぎた組織は、内部から腐敗して行く。
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村木さんの事件ももちろんですが、過去のいろいろな事件の真相を今回知りました。検察も恐いけど、マスコミももっと批判されてしかるべきなのでは?悪意のある権力に立ち向かえる強さ、真実を見極める眼、難しいです。