首都感染 (100周年書き下ろし)

著者 :
  • 講談社
3.73
  • (30)
  • (60)
  • (42)
  • (9)
  • (3)
本棚登録 : 334
感想 : 61
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (482ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062166409

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 新型インフルエンザが首都圏を襲う。どんなに準備し、対策を施しても必ずいつかパンデミックはやってくるのだろう。厚労省の試算では日本で60万人の死者が発生するという。想像を絶するが、その時にどんな地獄絵図が待っているのか。著者はパニック物が得意だがどの本も実にリアルで読んでいて光景が目に浮かぶ。

  • 読んだことあるかも。読んだよな~。
    と思いながら読み終わった。
    北京で発生した新型インフルエンザ。折悪しく北京ではワールドカップを開催中。
    選手やサポーターが帰国して、世界中に新型インフルエンザが蔓延する。
    その中で日本の感染者が奇跡的に少ない数字で終わったのだが、それにはWHOで働いたことのある若き医師の処置が功を奏したのだ。

  • 筋書通りというか、予想を超える事態は発生しませんが、起こり得るストーリーかな、と。

  • 町の様子や人の心理状態がほとんど描かれておらず、パニックさが全く感じられない。
    主人公の考えるパンデミックの対応策については感心させられるが、事の進みかたがあまりにもスムーズ過ぎて現実味も全く感じられない。

  • 致死率60%の強毒性インフルエンザが中国で発生し、サッカーワールドカップ開催のため世界各国から集まっていた人々の移動により、あっという間にウィルスは世界中に広まっていく。。。

    こういうパニック小説は個人的にとても好きなのですが、タイムリー過ぎて本当に怖くなりました。
    ここでは想像力・判断力・決断力のある日本のトップ(と、それをサポートする人たち)によって、日本はウィルスとの戦いに敗れ去ることなく立ち向かいますが、現実の日本を考えると不安になります。
    でもいつか起こるパンデミックへの警鐘として、沢山の人がこの本を読んでくれたらと思います。

    長編ですが読みやすく、パニック小説としてはとても良かったのですが、
    主人公をはじめ登場人物の内面をもう少し掘り下げてくれたら、もっと読み応えがあったかも・・・と感じるのは欲張りかなぁ。

  • 世界規模のパンデミックによる東京封鎖。ひとつの物語のなかでドラマ性がいくつもあって面白かった、おすすめです。

  • 新型インフルエンザを取り扱った小説です。全部で500ページくらいありますが、一気に読みました。いま中国で鳥インフルエンザの問題が上がっていますが強毒性だとこんなに恐ろしいものなのかというくらい恐ろしいシナリオです。
    日本の政治力はそんなにないから、これ以上に最悪なシナリオになると予想されますが、この手の病気はどうにもならないというのが怖いですね。これ読んだら、うがいと手洗いする人が増えるかも。

  •  世界中がワールドカップで盛り上がる中、その開催国である中国の村で、謎の感染症が発生した。致死率がものすごく高く、すでに全滅した村もいくつかあるという。しかしこんなタイミングで発表することはできないと、中国政府が隠し続けた結果、世界中から集まったサポーターの帰国と共に、ウイルスは全世界に飛び散っていった。そして、日本もその例外ではなかったのである。

     かなりの分厚さだったが、一気読みした。パンデミックものは今までも何冊か読んでいるが、ここまで感染の恐ろしさや、防ぐことの難しさを感じさせられた作品はなかったと思う。主人公は元WHOのメディカル・オフィサーで現在は内科医。そして実は総理大臣の息子。元妻は今でもWHOで働いているという設定。近々パンデミックが起こることをしっかり予想し、現在勤務している病院でもかなりの対策をたてて備えてきた。そしてパンデミック発生のまだ風の噂、デマかもしれないぐらいの程度の段階から、「そこまでやるか!?」という程の徹底ぶりで事にあたるのだが、それでもやはり完全に防ぎきることはできず、他国に比べれば奇跡的な数字ではあるにせよ、たくさんの感染者と死亡者を出してしまう。総理に直接発言することができる立場にこれだけ優秀な人がいたとしても、総理がこれだけ統括力と決断力があったとしてもこれだとすると、現実に起こったとしたら・・・(^^;。独裁制でもない限り、そんな決定は絶対通らないであろう首都圏封鎖や、他国のものよりもかなり優秀なワクチンや抗インフルエンザを開発できたのがいずれも主人公の周りの人間だったというのはやはりフィクションだなぁと思ったが、他はかなりリアルで恐ろしさと展開に読む手が止まらなかった。

  • 致死率60%の強毒性のインフルエンザ。空港封鎖、感染が広がる首都を犠牲に、立て続けに襲いかかる危機から日本を守る。実際はこんな迅速な政治決断やスーパーマンは日本ではあり得ないが、緊張感をずっと保ちながら読ませてくれる。

  • 久々に一気読み。最後の方はあっさりだけど、面白かった。

全61件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

一九四九年、岡山県玉野市生まれ。九四年「メルト・ダウン」で第1回小説現代推理新人賞、九九年「イントゥルーダー」で第16回サントリーミステリー大賞・読者賞を受賞。他に『ダーティー・ユー』『ミッドナイトイーグル』『M8』『TSUNAMI津波』『東京大洪水』『風をつかまえて』『乱神』『衆愚の果て』『首都感染』『首都崩壊』『富士山噴火』『日本核武装』『神童』『ハリケーン』『官邸襲撃』『紅い砂』『決戦は日曜日』など著書多数

「2022年 『落葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

高嶋哲夫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×