やぶへび (100周年書き下ろし)

著者 :
  • 講談社
3.15
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感想 : 53
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062167369

作品紹介・あらすじ

「金なし、女なし」で迎えた四十歳の年末。だが元刑事・甲賀悟郎にとっては悪いことでもない。運命の分かれ道には、かならず最悪の選択をしてきたからだ。そこに「奥さんを保護しました……」という警察からの電話。借金苦で戸籍を売り偽装結婚した中国人女性・李青珠が、怪我をしたうえ記憶喪失の疑いがあるという……。15年ぶり書き下ろし、愛と悲しみのどんでん返しに向かって突き進む超高速弾丸エンターテインメント。

感想・レビュー・書評

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  • #読了。元警官の甲賀に一本の電話が。それは、会ったこともなく偽装結婚をした中国人妻が、記憶喪失となって病院に保護されているというものだった。坂田シリーズに近いのだろうか?女性関連でついついどつぼにはまってしまう様は悪くはないが、それならそれで中国マフィアの話しのくだりをもう少し簡潔にしてもいいのではないかと。楽に楽しめる一冊。

  • 最近の大沢作品はどれを読んでも設定やストーリーが似ているのに、どれをよんでも面白い。

    女がらみのトラブルが元で警察を辞めた甲賀は、金のために偽装結婚をしていた。その相手が事件に巻き込まれ記憶喪失になっていると病院から呼び出される。
    記憶を取り戻そうと調べているうちに何者かに襲撃され・・・。

    Amazon
    「金なし、女なし」で迎えた四十歳の年末。だが元刑事・甲賀悟郎にとっては悪いことでもない。運命の分かれ道には、かならず最悪の選択をしてきたからだ。そこに「奥さんを保護しました......」という警察からの電話。借金苦で戸籍を売り偽装結婚した中国人女性・李青珠が、怪我をしたうえ記憶喪失の疑いがあるという......。15年ぶり書き下ろし、愛と悲しみのどんでん返しに向かって突き進む超高速弾丸エンターテインメント。

  • 主人公の推測だけで話が進む。登場人物がどんどん増えるが、関連が分かりにくい。それぞれの目的があいまい。金と権力なのか。偽装結婚が本当の夫婦になる。記憶を喪失した理由もはっきりしない。後継者が犯人でいいのか?今まではやぶへびだったが、今回は深入りして良かったという結論なのかな。

  • なんか、話がとっ散らかってる

  • 面白くなくはなかったが、過去の作品で使ったアイディアをあっちからこっちから集めてきて適当につなげてぱぱっと作品にした感じで、ちょっと雑な作品という気がする。記憶喪失という設定を、ストーリーを進めるために、ちょっと無理目に辻褄合わせているように感じる箇所が中盤あたりから、ちょいちょいあるように思った。ということで全体的に評価はちょっと低め。

  • 中国人相手の偽装結婚をした元刑事がトラブルに巻き込まれるストーリー。バタバタした話で、深みはあまりないけど、気楽に読めた。

  • 借金返済のため中国人女性と偽装結婚した元刑事、会ったこともない妻が警察に保護され、引き取りにいったことから事件に巻き込まれていく。
    スピード感があってスラスラと読めるエンタテイメント小説。
    ラストがあっけなかった。
    (図書館)

  • 女性問題で、しくじり、刑事を辞め、中国の偽装結婚まで落ちぶれた中年男 甲賀悟郎。
    会ったことも、顔を見たこともなく、結婚したことになっている中国人 李青珠は一部の記憶を無くしている所を保護され、警察から、引き取りの電話が、かかって来る。

    さてさて、龍の置物が、鍵をにぎり、中国上海の黒幕や達の悪い暴力団迄が、悟郎の回りに渦巻き、物語が、展開して行く。
    一番の黒幕は、上海の黒幕 王先勇を没し、息子 新豹が、新しいボスになるためで、悟郎は命を狙われる。

    誰が、本当の悪なのかが、判断出来なかったのが、次々を、青珠が、記憶を取り戻すたびに、物語は、点と線を結ぶようにつながって来る。

    最後に、床に倒れ銃の標的になっている悟郎が、乗り込んで来た刑事の伊賀に、青珠を女房と発したことで、青珠は、喜ぶところで、完結している。

    犯人を見つけるのに蛇の置物が、ポイントなのかと、思ったけど、後半こんな目にあう主人公悟郎の人の良さが、犯罪に巻き込まれる事がやぶへびなのかと、、、
    しかし、青珠の前で、女房と言う言葉を発した事が、この本の題名の「やぶへび」につながる様な感じである。
    面白く読めた一冊である。

  • 男気がある元警官ゴロー。
    でも強くて頼れると思いきや守られるとは。
    かっこよすぎない面も魅力なんだなぁ。こんなパターンもありです。

  • 読みやすいけど、何か浅いな。
    2015.1.28

  • 「カネなし、女なし、定職なし」。
    そんな暗い中年男の元刑事甲賀悟郎に
    ある時警察から電話がかかってくる。
    「けがをした奥さんを保護しました。
    病院にいますのでお迎えに来て下さい」と。
    中国人の友人に頼まれて、
    中国人の女性と偽装結婚をしていた甲賀は、内心ヒヤッとする。
    顔を見るのも初めての外国人の奥さん・・・
    やっかいなことに、怪我のシヨックからか、
    「奥さん」は過去の記憶を失っているというから、
    甲賀は途方にくれてしまう。
    急いで間にはいった中国人の友人に連絡をとり、
    迎えに来てもらったが、
    彼女は紹介をした女性とは別人とわかる。
    なぜ偽装結婚に替え玉がつかわれたのか?
    甲賀の「妻」となった女性は誰なのか?

    外国人との偽装結婚という手段の裏に
    きな臭い中国系マフィアとのからみのある事件が彷彿する。
    安易に偽装結婚をしたばっかりに、
    事件にひきこまれていく元刑事の男性の様子が
    スリルたっぷりに面白く描かれていた。

    最悪の災いが転じて吉となる様子、
    大きなどんでん返しが待っていたラストに、
    大きな大きな拍手をおくりたい。

    スピーディーに描かれ、一気に読める作品だった。

  • 元警官の男が偽装結婚の手伝いをしたら、その相手がワケありで面倒なことに巻き込まれてしまう話。金が無いやらギャンブルやら偽装結婚やら、ダメ男の話かと思ったらそうでもなかった。最後の先が気になるけども。

  • 元警察官である甲賀のダメ男振りと、謎の中国人女性青珠の少し天然な一面が面白い。会ったことのない戸籍上の妻と対面するところから、ノンストップで展開し、一気に読み終わった。

  • 【やぶへび】 大沢在昌さん

    人一倍女は好きだが、女性に運が無く、女性にはまる度に落ちぶれて行く男・甲賀悟郎。彼は中国人の親友・杜英淑の仲買で中国人女性の李青珠との偽装結婚をするまでに落ちぶれていた。相手の顔も知らず、会う事もなく、また関心もなく過ごしていたが、彼の結婚相手の青珠が事件に巻き込まれ警察に保護された。青珠はどうやら記憶を失っているらしい。日々の生活に困窮している悟郎の元に青珠が転がり込むコトになった。この女を手早く誰かに押し付けたい悟郎は杜英淑に連絡を取ろうとするが何故か電話が繋がらない。そして、青珠を連れて彼女の身元をさぐる悟郎に中国人マフィアが接近してきた。面倒はご免の悟郎だが、さりとてお人好しの彼は青珠を見捨てる事も出来ない。マフィアの追跡をかわしつつ青珠の素姓をさぐっていく悟郎。やがて中国マフィアの大ボスの殺人事件にまでコトは行き着いて来た。。



    久しぶりの大沢在昌さん。
    「らんぼう」は面白かった。この本も気づけば一気読み。。
    とても読みやすい本だったな。。

  • う~ん正直、最近読んだ「獣眼」の話とそっくりでがっかりしました。元警官の甲賀と偽装結婚で甲賀の妻となって記憶を失った青珠、設定からいって結構期待していたんですが、ハードボイルド要素が少なく、後半登場する上海黒社会の新ボスである青珠の兄、すごいイケメンの設定にされているのに活躍が少なかったのが残念だった。あと甲賀の人柄がどうも好きになれませんでした。大沢ファンにとってはあまり納得のいかない作品だったかもしれません。ですが、読みやすいのと闘う女性がでてる話が好きな方は、読んで面白いかと思います。

  • 大藪作品としてはまあまあな感じでした。記憶喪失となった女性が警察に収容され連絡を受けた夫だが、実はその女性は主人公が契約した偽造結婚の相手だった。その女性を保護したところから面倒に巻き込まれていくという話だが、展開も早くその中国人女性が実は武術の達人だったりして軽く楽しめた。

  • 「金なし、女なし」で迎えた四十歳の年末。
    だが元刑事・甲賀悟郎にとっては悪いことでもない。
    運命の分かれ道には、かならず最悪の選択をしてきたからだ。
    そこに「奥さんを保護しました……」という警察からの電話。
    借金苦で戸籍を売り偽装結婚した中国人女性・李青珠が、怪我をしたうえ記憶喪失の疑いがあるという……。

  • 特にどんでん返しもなく、なぜそこで、その人が来るの?って言うのが何回かあった。まー一気に読み終わったけど。

  • 気軽に読める。当初主人公がダメダメな感じだったので、崩壊していくストーリーなのかと思いきや、意外にしっかり者でハッピーな結末といういい意味での裏切り。

  • 大陸系アングラ描写好きだなあ。
    一気読み。

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著者プロフィール

1956年愛知県名古屋市生まれ。慶応義塾大学中退。1979年に小説推理新人賞を「感傷の街角」で受賞しデビュー。1986年「深夜曲馬団」で日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞、1991年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞長編部門受賞。1994年には『無間人形 新宿鮫IV』直木賞を受賞した。2001年『心では重すぎる』で日本冒険小説協会大賞、2002年『闇先案内人』で日本冒険小説協会大賞を連続受賞。2004年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞受賞。2010年には日本ミステリー文学大賞受賞。2014年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞、2022年には紫綬褒章を受章した。


「2023年 『悪魔には悪魔を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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