可愛い世の中

  • 講談社
3.12
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本棚登録 : 467
感想 : 82
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  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062194976

感想・レビュー・書評

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  • 主人公の豆子は、四姉妹の次女で32歳の会社員。長女と末っ子は美人だが、次女と三女は地味で目立たない性格。そんな彼女が自分の貯金をはたいて結婚式をあげた男は、性格は良くても経済力のない男。
    そんな豆子が、友人と香りビジネスに挑もうと決意する。なかなか口に出しては言い出し難い金銭感覚が、女性特有の面白さを醸し出している作品。

  • ははは。大真面目でへんなことをしちゃってるからおもしろいんよね。
    リアリティーはない。
    ゴボウもね、レンコン好きなのであんまりバカにできないけど。
    とにもかくにも、にっこり笑って、ありがとうが言えるようにならないとね。

  • ナオコーラさんの作品を初めて読んだ。
    押しは強くはないが、真のしっかりした女性が主人公で、女姉妹の次女という共通点もあり、主人公の考えにはある程度共感できた。
    2016年初の読了作品。

  • どうしても主人公に共感できなかった。

  • 「私、部屋の中で虹を見たんだよ」
    グラスの水を一口飲んだあと、ニートの草子が言う。

  • 経済力のあるブスキャラ、豆子と彼女の結婚をめぐる(主に金の)話。結婚式費用を全て自分で出しつつ、そのことを褒めてもらうのではなく、むしろ「払ってくれない夫でかわいそうね」と言われることにやきもきする豆子。このあたりはとても共感します。私の場合は、旦那さんがたまに料理をするとFacebookでその写真をアップし、みんなから褒められてるのですが、マンションは夫婦半々のペアローンであることや、食費や管理費は全て私が払っているから私の負担の方が多いこと、なんかは主張する場もないしもちろん褒められることはありません。彼ばっかりいい夫気取りでずるいよー、と思いながらせめて自分で自分を褒め、いつもモヤモヤしています。なので、前半の感じはすっごく同感。私の場合、結婚式費用の援助はありがたく受け取ったけど、マンション購入の時は親からの「援助するよ」に「大丈夫!」って断ったし。だけど後半の香りビジネスのくだりはいまいち理解できず。山崎ナオコーラさんの小説を読むのは「人のセックスを笑うな」に引き続いて2作目なんだけど、いまいち乗りきれません。設定は大好きなんだけどなー。

  • 『豆子が三十五歳を意識したのは、人目を気にしたという理由が一番大きかった。』
    『三十五歳より前に子どもを産んで、ここにいていいよと社会から言われたかった。』
    『あとになって人のせいにしない覚悟があれば、どんな決断だってしていいのだ。』p170

  • 2015/8/31

    「社会の風潮に合わせ、そこから外れることに恐怖を抱いている。」
    経済力が自慢で、結婚も子どもを持つことをも考えていなかった豆子のお話。同世代同性だからかグサグサきた。もっと自信をもてる毎日を送りたいな。

  • ナオコーラさんの作品はほとんど読んできたけれど、これはもうあまりに、「私の考えを、小説という形式に置き換えてみました」というのが露骨すぎて、読むのがつらい。もう少し、別のリアリティを借りてきて、自分の思想に距離を置いて表現することにトライしてみて欲しい。これでは小説とも言えないと思う。

  • 離婚歴のある派遣社員の長女、器量は悪いが稼ぎのある次女、ニートだが家で親の面倒を見る優しい三女、高収入の夫を持ち人生計画通りに進んでいる四女の四姉妹の物語。一人で人生を歩むべく貯金にいそしんできた次女が、預金も行動力もないが愛情ある男と結婚することになり、結婚式を巡って金がからみそれぞれの経済観が明らかになる。次女の心情が丁寧に綴られているが、やや理屈ありきで、特に結婚式で怒りを爆発させる場面は会話に臨場感がなく、全く感情移入できなかった。ただ、結婚費用を男が全て出す場合、世間はそれを「甲斐性がある。男の責任を果たしている」と褒めたたえられるが、同じことを女がすると「可哀そう。そんな男を選んで大変だ」と哀れみを受けるという意見には非常に共感した。

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著者プロフィール

1978年生まれ。「人のセックスを笑うな」で2004年にデビュー。著書に『カツラ美容室別室』(河出書房新社)、『論理と感性は相反しない』(講談社)、『長い終わりが始まる』(講談社)、『この世は二人組ではできあがらない』(新潮社)、『昼田とハッコウ』(講談社)などがある。

「2019年 『ベランダ園芸で考えたこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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