月の影 影の海〈上〉 十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)

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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062550710

感想・レビュー・書評

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  • 序章 月の影 影の海<上>

    「誰からも嫌われたくない」
    場当たりで優等生な日常を送ってきた[主人公・陽子]が
    [ケイキ]と出会い、異世界で平穏とは縁遠い日々を強いられる。

    胸が苦しくなるのは自分の考えに「甘え」があるからなのだろうか?
    上巻の内容は重い。が、一旦惹き込まれたら抜け出せない。

    <上巻>を読み終わる頃には<下巻>が読みたくなり、
    <下巻>を読み終えた時、<全シリーズ>が読みたいと思った。

    発刊されて何十年も経つのにまだ完結していないようですが、
    未だに続巻を待ち続ける人の声が多い人気のシリーズ。

    とてもお勧めです

  • 10年以上前に「SFマガジン」で「ジュヴナイル作品だが大人でも楽しめる」として紹介されていた(ような)記憶があります。それ以来ずっと気になってはいたのですが、最近会社の子がこの本を持っているのを偶然見かけ、それをきっかけに読んでみようと思い、手に取りました。

    お話としては、主人公中島陽子が突然得体の知れない”ケイキ”という男に誘われ、異世界に放り出されるところから始まります。…が、容赦なくひどい展開がずっと続きます。魔物に襲われるは、ようやく助けくれたと思った人が実は…的な展開が待っていたり…

    もう人間不信になりそうなほど、悲惨な状況にどんどん追い込まれて行く陽子。結局上巻は最後まで救いがないまま終わってしまうのですが、この先どうなるかも気になるし、そもそも“ケイキ”や彼が引き連れていた”ヒョウキ”“ハンキョ”といった獣はいったい何者なのか、と明らかにされていないことが多すぎ。読後は本屋が閉まっている時間だったので、その日はそれこそ眠れない夜を過ごしましたよw

    それにしても…杉本サンはこの先も絡んでくるのかと思ってたんだけどなぁ。予想が外れたw(アニメでは絡んできましたけどねー)

  • 間違いなく自分の人生観を変えた作品。
    陽子が自分ととことん向き合って醜く浅ましい自分自身を見つめた上巻は、読みやすく感情移入しやすい分余計に衝撃的でした。
    中学生の時にこれを読めてよかったとつくづく思います。

  • お願いだから続きを書いてください…

    シリーズ1作目のこれは暗いしこの先の展望も見えないしで読みづらいけど、この先ちゃんと?面白くなるので頑張って読んでねと紹介してもらった本。
    トリップモノにありがちな“実はすごいものをもっていた”とかじゃなくて、等身大のヨーコがすてき。シリーズが続いても破綻しない壮大な世界観と、魅力的なキャラクターで安心して楽しめます。

  • 大好き十二国記シリーズの第1作目。

    日本に暮らしていた頃の、
    良い子でいようとする陽子は、学生時代の自分と重なってちょっと嫌だなぁ(笑
    だから、その成長が見られて、すごく嬉しくもあるのだけれど。

    陽子の身に、次から次へと困難と呼ぶにはあまりにも過酷な試練が待っていて、
    読み進めていくのは、なかなかつらかった。
    どこまで行っても、希望がなく。
    早く、下巻を読まないと。

    山田章博さんの扉絵と挿絵も、十二国の雰囲気に合っていてとても良いと思う。

  • 異世界中華系ファンタジー。世界観と設定がしっかりしてて、その世界に住んでる人の心の動きもすごくリアルで、ファンタジーとわかっていてもまるでその世界が実在してるような気分になってしまう。当時のティーンズ向けレーベルから出ていた作品だとはとても思えません。
    物語の主人公は、ごく普通の平凡な女子高生の陽子。彼女が突然異世界に連れていかれるところから物語は始まります。
    この冒頭から中盤にかけての展開が本当に辛くて、何度「うう…」となって本を閉じたからわからないくらいなのだけど、それでもやっぱり途中でやめることはできない。それくらい引き込まれる内容です。だけどやっぱりすごく苦しかったなあ。陽子もそうだろうけど、読者としても、楽俊がいてくれてよかったなあと本気で思います。

  • どっぷりと異世界ファンタジーに浸りたい人・
    活字好きにおすすめ。

    重厚なスケールの、異世界中華ファンタジーです。

    周りの顔色を伺いながら生きる、現代の女子高生・陽子。
    突如現れた異形の男と化け物に、半ば無理やり異世界に連れ去られ、人の裏切りや過酷な環境に苦しみながらも、
    自分の内面と向き合い、人間として成長していく。
    徐々に、なぜ陽子がこの世界に連れて来られたのか、
    陽子を連れてきた異形の男の正体、そしてその陰に潜む陰謀が明らかになっていく…。

    一番最初のシリーズの「月の影 影の海」の上巻は、
    大変暗く、この部分がないと物語が成り立たないとわかっていても
    読んでいると苦しくなってきます。
    それにしても、陽子の成長(内面)ぶりが素晴らしく、
    まさに王に相応しい人物になっていきます。
    ファンタジーなんだけど、全然軽くないし、読みながら、
    主人公と一緒に苦しみ、その成長を感じられる小説で、
    大変読みごたえがある作品。超おすすめです。

    あと山田章博さんのイラストが素晴らしい!!
    このイラストが表紙じゃなければ、手に取らなかったかも…。

  • シリーズ通しての感想なのでご了承を。

    和製ファンタジーとしては最高峰の作品。
    パラ見すると漢字が多い気がしますが、意外にサラサラ読めます。
    これが筆力ってものなんだろうな。

    作品ごとに主人公がかわるので(世界はつながっているので、脇役として出てくることはありますが)、どういう話と尋ねられるとちょっと困るかも。
    とりあえず、中華風の異世界の話。
    日本からその異世界に飛ばされて王になる景子が、シリーズ全体の主役なのかな?一応。

    それぞれの人物が抱える葛藤や弱さ、それと戦っていく過程は、もう見事としかいいようがない。
    しかしちっとも新刊が出ないのでやきもきさせられます。
    死ぬ前に完結してくれますようにw

  • 早く続きを・・・・笑

  • 小松!

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著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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