「健康食品」ウソ・ホント 「効能・効果」の科学的根拠を検証する (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062579728

作品紹介・あらすじ

トクホ誕生から25年、機能性表示食品の登場から1年。

その“科学的根拠”、信じていいですか?


・コラーゲンが潤すのは「お肌ではなく喉」だった

・ふつうの豆乳とトクホ豆乳の中身はまったく同じ

・「体脂肪を減らす」お茶で体重が増えた

・「内臓脂肪面積を減らす」ヨーグルトで体脂肪率が上昇した

・血糖値が上がりにくい人は「食後血糖値を抑える」青汁で血糖値がむしろ増加した
(本文は実名表記です)

論文を読み解き、メーカーに問いただしてわかった、
「効果の限界」と「隠されていた不都合な真実」――。

それでも、買いますか?

誇張された宣伝文句を“誤読”しないためのヒントも満載。

感想・レビュー・書評

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  • プラシーボ効果というのもあるので、適度に「健康食品」を口にしても良いと思う。水素水とか、マイナスイオンとか、○○ダイエット、等々と同様に何気に好印象を与え購買意欲をそそらせる物が多いと感じるこの頃である。宣伝している効果はなくても構わないが、決して報じることのない悪影響が無い事を切に祈る。良いと信じて採りすぎちゃう人は案外多いから。

  • トクホなど健康機能食品の成立過程・定義・個々のエビデンス評価などが、科学的に解説されております。
    正直、目から鱗でした。
    わざわざ、これら健康機能食品を、高い値段を出して購入することがバカらしくなります。
    そのくらいの説得性が本書を一読するとよく理解できます。
    故に、食生活は、いかに普段の食事を3食、各栄養素をバランス良く、適量を摂るかということに尽きるということだということなのですね。

  • 健康食品が批判されるべくして批判されているのが良く分かる。保健機能食品の表示制度を詳しく解説しつつ十の問題点を浮き彫りにする良本。

    著者が列挙する問題点は,
    ①有害物質や②医薬品を含むものがある
    ③食品成分でも病態によっては有害作用
    ④抽出・濃縮・乾燥による特定成分大量摂取
    ⑤代謝に過剰な負担を与える
    ⑥常用薬品との相互作用
    ⑦食生活の改善や⑧生活習慣見直しの不要を錯覚させる
    ⑨効果過信による医療不信
    ⑩非食品の食品化(ゲルマニウムや胎盤がなぜ健康「食品」に?)

    十項目のうち,生理的作用でない心理的作用⑦⑧⑨って実はかなり危なっかしい。
    ⑦⑧は健康食品を免罪符に健康な生活という基本を疎かにするから免罪符効果とでも言えそう。
    ⑨の医療不信もそれが行き着いた深刻なケースが時折報じられるし。
    https://twitter.com/Polyhedrondiary/status/716985294872977408

    健康食品の宣伝効果がここまで高いってことは,教育効果も高いはずだから,何とかなりそうなものだけど,やはり経済効果なんですかね…
    https://t.co/HjU3ugbKpO

    トクホでも「商品名=関与成分」とは限らない。商品名に「青汁」が入ったトクホも実際のところは「添加」した「難消化性デキストリン」等を関与成分として許可されているとか。決して青汁の健康効果を国が認めたわけではない。

    そりゃ水素水も売れるわ…。

  • 現代日本に氾濫する、健康食品詐欺の一翼を担う「国のお墨付き」。どうぞこの本がベストセラーになって、この業界が一掃されますように。

  • ↓利用状況はこちらから↓
    https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/BB00536833

  • 【配架場所】 図・3F文庫・新書 ブルーバックス no.1972 

    【OPACへのリンク】
    https://opac.lib.tut.ac.jp/opac/volume/413986

  • 国の制度によって「効能・効果」を大々的にアピールするトクホや機能性表示食品などの「保健機能食品」。“根拠”とされる論文を解読してわかった驚きの実態とは?

    2022年5月期展示本です。
    最新の所在はOPACを確認してください。

    TEA-OPACへのリンクはこちら↓
    https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00527429

  • 健康食品、と言われるものの分類、それぞれがかかえる問題点がよくわかる。健康食品に頼りたい気持ちはわかるが、健康食品だけでなんとかなるものではない。健康であろうと思うなら、カロリー制限や栄養バランス、適度な運動に気を付けた方がいい、というのが結論。

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著者プロフィール

群馬大学名誉教授。一九四九年生まれ。日本女子大学家政学部食物学科管理栄養士課程卒業。東北大学大学院農学研究科食糧化学専攻博士課程修了。農学博士。氾濫する健康関連食情報を「フードファディズム」という視点で読み解くことの必要性、ならびに食生活領域のジェンダー問題解決の重要性を提唱している。著書に、『「食べもの情報」ウソ・ホント』『「食べもの神話」の落とし穴』(いずれも講談社ブルーバックス)など。

「2016年 『「健康食品」ウソ・ホント 「効能・効果」の科学的根拠を検証する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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