夏姫春秋(上) (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062630665

感想・レビュー・書評

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  • ・最高権力者は、君主から徐々に大臣たちに移っていった。そうなると君主は大臣の任免を独断でできなくなる。それをやれば、自身は臣下に殺されるか追放されるかとなる。
    ・大度の人物は女ごときで喜色を表に出してはならぬのである
    ・公の人間であることを全くわかっていない。一国の君主を嫌えば国の感情がそうであることになり、賄賂を欲すれば国が貪欲であると世間は見る。
    ・中国人は恩讐について古代から明確な倫紀をもっていたというべきである。後漢書「一睨みされたようなささいな恨みでもきちんと晴らすべきであり、一度の食事でも恵まれればきっと恩返しすべきである」という記載があり、史記にも似た表現がある。復讐を肯定する姿勢は孔子にもある。

  • 再読中。一周して戻ってきた。でも新鮮。
    再読了。楚の荘王・旅、すばらしい。士会、華元の話もまた読みたくなってしまった。

  • 2009.1.12買取申込

  • 悲劇の美女、夏姫。美しすぎて時代に翻弄されて、それでもがんばった世紀の美女。そしてすべてを捨てて彼女を手に入れた稀代の恋・・・

  • 2008 1/6読了

  • 古代中国の歴史小説。よい話。

  • 前590年頃。鄭の穆公の娘。春秋時代を代表する美女。彼女の夫となった者は皆亡くなったり,亡命したりしている。
    夏姫は兄の子夷や鄭の大臣の子宋,子家に通じ,穆公はこの悪い評判を気にして,早く嫁がせようとします。
    夏姫は陳の夏御叔に嫁ぎ,生国の姓を姫といったため夏姫と呼ばれます。
    御叔が死んだ後,兄の子夷も子宋,子家に殺されてしまいます。支えを失った夏姫は,家計を助けるため,大臣の儀行父や孔寧に通じます。さらに,陳公平国の側室ともなり,いわゆる3股のような状態になります。夏姫には夏徴舒という息子がおりましたが,徴舒はこの3股の噂を聞き陳公を殺してしまいます。儀行父と孔寧は楚に亡命しますが,楚は陳を攻め滅ぼし,徴舒は車裂きで殺され,夏姫は捕われました。この楚で夏姫は巫臣(ふしん)と出会います。楚王やその子である子反が夏姫を側室にしようとしたとき,巫臣は夏姫に関係する者は皆死ぬ運命にあると言い諦めさせます。しかし,楚王が夏姫を襄老に与えると言った時はこれを止めることが出来ませんでした。しかし襄老は楚と普の戦いで戦死し,結局最終的には巫臣の妻とりました。

  • むすこーーーーーーーーーーー!!!

  • 春秋戦国時代の一国の姫を軸として展開される歴史小説。悪女としてかかれる場合が多いらしいけれど、歴史に翻弄されて流されていくのが悪女とまた違った感じを与えてくれる。
    最後がちょっとSFちっくな匂いをかもし出し、歴史だったのかSFだったのかちょっびっと首をひねってしまったのは、旧い時代の話だからだと納得してみた。

  • ◆傾世の美女とうたわれた夏姫という一人の女性の波乱の人生を描く物語。彼女とかかわった人は次々に死に、彼女の息子までもがその中に…最後は…
    女性の視点から春秋時代を描きます。

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著者プロフィール

宮城谷昌光
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『草原の風』『劉邦』『呉越春秋 湖底の城』など多数。

「2022年 『馬上の星 小説・馬援伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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