鍵 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 88
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062634359

感想・レビュー・書評

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  • 兄妹愛+ヒューマンドラマ+ミステリー
    といった感じ。

    両親をなくした、耳の聞こえない女子高生とその兄、さらに姉の3人兄弟が巻き込まれる通り魔事件の真相、さらにその事件を乗り越えた家族の成長というストーリ展開です。

    しかし、出てくる登場人物にはどうもイライラしてしまい、また、ストーリ展開も遅々としていて、スッキリしません。

    ニートでマザコン?の兄の妹に対する態度はいくらなんでも違和感ありまくり。年いくつなんだよ...
    その友達の記者はとてもいい人だけど、地域コミュニティ新聞の記者じゃないんだからって思うような活動。
    耳が聞こえないというハンディがありながらも一人で事件に立ち向かう女子高生は、自立をテーマに考えたのでしょうけれどかなり違和感あり。
    後半の犯人グループとの会話もいまいちで、その先のストーリ展開も当然読めてしまいます。

    テーマとしては、やはり、姉、兄、妹の心の通い合い、そして、この3人の成長の物語といえるのでしょうけど、ちょっといまいちでした..
    やっぱり、この兄の姿にかなり違和感があって、それがひっかかってしまったからかなぁ..

  • クライマックスは、映画を観ているようにドキドキしてしまった。

  • 両親が亡くなり、残った3兄弟の物語。事件のすぐそばで生活、巻き込まれながら、3人だけでの生活をしていくメンタル面の準備、、、をしていく。偶然の産物の解決でやや無理があったが、心温まる最後でホッとした。

  • 短編なので物足りなさは感じましたが、ほのぼのとしたエンディングで良かった。

  • 兄がここまで妹を遠ざけている理由が最後まで釈然とせず
    中途半端のままだったかな。
    後半のミステリー部分からは加速してきたけれど
    偶然の産物で片付けすぎて味気なかったし、ストーリーが見え見えだったのも残念。

    新聞記者の友人が唯一の救いだったかも。

  •  西俊太郎は相次いで父と母を亡くした。
     残されたのは俊太郎の姉秀子と妹の麻里子。秀子は成人して職に就いているが、麻里子は高校二年生、おまけに耳が不自由だった。
     早すぎる母親の死に俊太郎は障害のある麻里子の存在が原因の一因なのではないか――と考えてしまう。
     そして、それっきり麻里子と上手に関係を持てなくなってしまう。

     そんな時、実は麻里子の家の周辺では若い女の人を狙ってカバンをひったくり、そのカバンをずたずたに切り裂くという犯行が相次いでいた。
     その犯行に麻里子は、自分のカバンに紛れ込まされていた鍵が関係があるのではないか、と思う。
     一方、俊太郎は新聞記者である有作に頼まれて、通り魔殺害事件の犯人を捜し始める。

     みたいな感じの話でした。
     ドキドキしたけど、最後こんな偶然ってあり? とか思ってしまう感じですけど……。

  • タイトル通りに鍵が物語の『鍵』になっている。謎を解くことよりも家族の物語が中心になっていて、兄弟のいないわたしは憧れの気持ちを持ちながら読んだ。

  • ある事件を経て兄弟の絆が深まる。読書後清清しくなる。

  • 思っていることがあるのに、はっきり言わないじれったさ。そのせいで、どんどん事態が悪くなるなんて・・・と兄妹の関係に歯噛みしつつ、事件の真相を読み解きました。

  • 鍵を使った展開に、やや無理があるか?
    無理があるのがフィクションの世界だが、この場合全体のつくりにしっくりはまらない・・・

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。

「2022年 『チーム・オベリベリ (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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