- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062770057
感想・レビュー・書評
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・「平家は明るい。明るさは滅びの姿であろうか。」太宰治
→明るいからいい、暗いからだめ、の二元論ではなく。
・倫理的にいいことしか言わないのはおかしい。安藤昌益
天然自然を主体に考えたら、いいことも悪いこともあるのが当然。
→いいことを言うやつが増えたら、時代が悪くなってきた証拠。
・本にも、お金にも、毒がある。
・いい作品とは。
そこに表現されている心の動きや人間関係というのが、俺だけにしか分からない、と読者に思わせる作品。
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読んだ人ぜんぶが、俺だけにしかわからない、と感じれば、普遍性があるということ。
・「歩きながら書かれた文章でなければ読む気がしない」似ーチェ
=運動性を伴うことで、自分の資源となる。
・天皇は、神主である。
・言いにくいことを言う。その解放感。
・日本人には、包容力がなかった。だから、カッとしてしまう。島国ゆえの。
・人を見る上で大事なこと。
その人が、何を目指しているか、何を志しているか、という、生きることのモチーフ。
・老人とは、人間の中の動物性が極限まで小さくなった、より人間らしい人間である。
・自分にとって重要なこと。
その時代その時代で、みんなが重要だと思っていることをすこし自分の方に引き寄せてみたときに、自分に足りないものがあって行き得なかったり、行こうと思えば行けるのに気持ちがどうしても乗らなかったりする、その理由を考えることだ。
・いまは、行き着く所まで来てしまったので、人間とは何かについて考えなおさねばならない時代。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
おこがましいけど、もし私がどんな考え方をする人間なのか知りたかったらこれを読んでって言えるくらい自分の分身みたいな本だった。
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p180
赤ん坊から全思春期までの間柄にその人よ性格がきまる。そのなかでも重要な期間が2つある。
乳児期、もう1つは全思春期にちかい十代なかばである -
一番やさしい吉本隆明。最初の一冊にはよいが、彼の思想がわかりやすく語られている……とは、言い切れないところがあると思う。
端的に語られすぎて、色んな話題へ移りすぎて、それぞれのシーンで言っていることに踏み込みが足りない。ここから別の本へ移り、いくつか読んだ後、ここに戻ってくれば、滋味のようなものを感じられると思う。 -
彼の話は様々なジャンルに飛びます。
そこに食らいついていける基礎が必要。 -
故哲学の巨匠が普通に世の中の良し悪しを語ってみたと。吉本さん普段だいぶひねくれてたけど、今回は落ち着いてますな。三島のことも優しく語ってくれてありがとうと。いつか子供に読み聞かせよう。
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生き方や考え方,子育ての仕方などについて吉本先生の「考えてきたこと」が書かれている。押しつけがましくもなく,あくまで私はこういう考えたでいますというスタンスで書かれているので,なるほど,こういう考え方もあるのかと納得させられてしまう。
生まれつきの性格は前思春期までに形成され,その後は自らの意思で変えようとして他人に見せている性格で,根本は変わらないといった内容のことが書かれているが,これはよくわかる。僕って本当は根暗だし。 -
当たり前のことをちゃんと言えるってすごいなぁーと思う。
当たり前のことを堂々と言えないことって情けないけど沢山ある。だってなんとなく、とかだってそうなんだもん、としか言えないから。。
自分に引き寄せて、でも独りよがりにならないように考えていくって素敵なことだなぁ。 -
思想の巨人。
旧時代の人っていうけど、そうじゃない。彼の考えは常に更新されている気がする。 -
書かれている内容は、一節ごと分かりやすく、良識と言えるものばかりで、ほぼ全てうなずくことができるものだった。
マルクスの考え方らしいが、人間が手を加えたこと(仕事)は必ず付加価値があるというような文書があり、妙に深く考えさせられてしまった。自分が行っていることに対して卑屈になる必要はないが、責任を持つことを忘れてはいけないと考えた。