星が吸う水 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
2.98
  • (7)
  • (36)
  • (81)
  • (38)
  • (8)
本棚登録 : 915
感想 : 69
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062774796

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 表題作ともう一遍入っている。
    村田氏の作品は2作目。私はいつも主人公じゃない、主人公から見ると苦手な、強めのキャラクターだな、と思う。こっちが常識なんだ、と振りかざして安心してる方だ。
    若い頃は梓でも、年を取ればもう少し丸くなる。認められる。この年になってやっとほぐれてきた私は遅いけど。
    3人にはずっと繋がっていて欲しい。
    ガマズミ航海も好き。読んで良かった。この年までモヤモヤしてたものがスッキリするヒントを貰った気がする。

  • 『マウス』以来の村田沙耶香san。

    性行為には本物と偽物がある。人肌を求めるだけなら、それは恋じゃないー。

    意味深なタイトルと、表紙のマーメイドで期待したのですが、、ごめんなさい。表題作と「ガマズミの航海」の2作共に、村田sanにしか書けない、「性」をピンポイントにした作品だと思うのですが、それだけ でした。

    ただ、恋人?の武人との距離感を「不自然にこちらへと入ってこない立ち振る舞い」、友人の志保のキレイな爪を見て「あまりになめらかなので、指の一部が消滅しているように見えた」と表現するところは、やっぱり好きな感覚です。

    どちらも最後は、空や宙、雨と繋がりますね。素敵なエンディングです⭐︎

  • 両方性を持て余してる?自分なりの性との向き合い方を悩んでいる女性の話で、面白かった
    正直自分の中の村田沙耶香像とはちょっと離れた作風なような気がしたけど、まぁここらへんで手を伸ばしたり新たなことに挑戦してたのかも
    星が吸う水の友達のような男を下に見ながらでも自分はこれしか無いんだと思って付き合う人って、いるよね
    そして狩りをしているつもりの男の人ってのもいるよね
    こんな10年前の本なのにそこらへんを上手く言語化出来てるのやっぱ凄いなー
    村田沙耶香マラソンまだまだ続く、楽しみ

  • ガマズミ航海 の方のみ
    快楽のために他人の体を利用することとガマズミの違いがいまいちよく分からなくなってしまった。結局性的快楽出なくても何らかの快楽を得るために体にふれているなら同じじゃないのか?ハグやマッサージではダメなのか?ていうか「性交渉でない肉体関係」で何を得たいのかな?「性交渉でない肉体関係」=無欲の行為=宇宙?
    美紀子はなんで別れられたんだろう。ガマズミによって結真が意図せずに反応したことと彼氏との行為が辛いのに反応してしまう自分が重なってこうでなきゃいけないっていうステレオタイプの女性像から少し脱皮できたのかな。
    こんなのがセックスじゃないって思いながら彼氏と行為をしてたから本当のセックスを見つけたかったのかな。
    やっぱり全然わかんない

  • 表題作の「星が吸う水」も収録作の「ガマズミ航海」も、生殖行為では無いセックスのことを哲学する女性の話だった。生殖行為を抜きにすると自ずと表象されるのがセクシャリティで。そこの考察もなかなか面白かった。どちらも夏にピッタリだった!

  • 女性の性欲を描いた作品なんだろうか?
    それを否定しようとして、小難しく考えているだけなのでは。

  • 村田沙耶香の描く半分サイコパスな世界が好き。
    自分で作ることをサボった人がいるから、変なことになるんだ、という考えには思わず深く頷いた。
    村田沙耶香の描く主人公はどこかずれている(みんな多少は持ってるであろうずれの部分を大きく描いている)けど、そのずれを認識しつつ、飄々と、自分らしく生きてく姿がいい。
    心にいつも村田沙耶香の文章と主人公をかえば、
    人生もう少し楽しくなりそう

  • 村田沙耶香の作品を読んだのはこれで3作目
    前作は性を知らない女性たちが性を知ると言った感じの
    「授乳」という短編集だった
    今作は性に関しては理解があると言えるのだけれど
    その性に対して複数の考え方があると言った感じの2話構成

    官能小説と勘違いされそうだけど
    女性が性に対して上手くいっていない
    というよりは性的嗜好といったところが強く
    絡んでくる話で
    性に迷走している女性を描いている

    読んでいてリアルな表現とかが
    寛容じゃない人にとっては不快なところが
    あると思うし
    人によっては官能小説というかエロ小説を
    読んでなんていやらしい!!
    なんてことを言われかねない作品ではありました
    ですがよく理解しようとすれば
    女性の性に対する葛藤があるのだと
    分かってきて
    最終的には純文学を読んでいたのだ
    と思い出させる終わり方になっていました

  • 私にはあまりわからなかった。。

    2021.6.8

  • あんまりよくわからなかった

全69件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

村田沙耶香(むらた・さやか)
1979年千葉県生れ。玉川大学文学部卒業。2003年『授乳』で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)を受賞しデビュー。09年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、13年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島由紀夫賞、16年「コンビニ人間」で芥川賞を受賞。その他の作品に『殺人出産』、『消滅世界』、『地球星人』、『丸の内魔法少女ミラクリーナ』などがある。

「2021年 『変半身(かわりみ)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

村田沙耶香の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
三浦 しをん
遠藤 周作
綿矢 りさ
村田 沙耶香
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×