星が吸う水 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 69
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062774796

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  • 自分の性の在り方を模索する二部作。
    世界にはこと恋愛や性に関して強い強迫性が渦巻いているけれど、この小説に出会えたことで少し楽になれるような気がする。

  • 性行為を語る時、どうしても女は受け身の立場として扱われる。それはどうしても身体器官を挿入"される"側にしかなり得ない構造の問題もあると思うけど、本当にそれだけか?そこには無意識のうちに、そして当たり前のように抱いていた先入観がありはしないか?

  • 性を題材にした作品。性行為・性的欲求に丁寧に向き合っている。
    久々に好き!と思える作家に出会えた。

  • あなたが捉われて苦しんでいるその言葉の意味を、一度だけ、崩壊させたい。
    それで同じものが再生してもいい。
    一度だけ、真っさらに。
    常識的ではないこの想いは、理想論でも、夢みたいな話でもない
    自分が作った、とっておきの生き方なのに。
    『かくあるべき』と相容れない性を抱える彼女らの物語。
    切実な想いはその対象がなんであれ、人を泣かせる。

  • ただの女子の性事情の話ではありません。性行為の不思議を通して語られる既成の枠に囚われないこと、多様性です。人は差別を積極的にするものだし、違いこそ生き残る為の術です。女性の方が自分の身体を通しての現実があるものですし。

  • 特異な性欲を満たそうとする女子とその友人たちの日常を描く表題作は、耽美的な性描写や恋愛観の異なる女友達と交わす台詞が興味深い。「性行為ではない肉体関係」を求める女性を描いたもう一遍も男の想像が及ばぬ部分の深淵を覗くようだ。

  • 「星が吸う水」★★★
    「ガマズミ航海」★★★

  • (2016.2.14)
    (240P)

  • みんなが当然であると思っている常識を
    崩壊させていく。
    二人で得る快感を、
    性別があるという常識を軽々と超えていく。
    全ては自分のものでしかない。

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    恋愛ではない場所で、この飢餓感を冷静に処理することができたらいいのに。「本当のセックス」ができない結真と彼氏と別れられない美紀子。二人は「性行為じゃない肉体関係」を求めていた。誰でもいいから体温を咥えたいって気持ちは、恋じゃない。言葉の意味を、一度だけ崩壊させてみたい。表題作他一篇。

    ----------------------------------------

    表題作と「ガマズミ航海」の二作。
    どっちがどっちかわからなくなるような似たような話。
    若い女性の性に対する現代的な感覚を描いたつもりなんだろうけど、ただそれだけのうすっぺらく共感も驚きもない文章。
    チラシのウラにでも書いとけ、って感じ。

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著者プロフィール

村田沙耶香(むらた・さやか)
1979年千葉県生れ。玉川大学文学部卒業。2003年『授乳』で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)を受賞しデビュー。09年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、13年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島由紀夫賞、16年「コンビニ人間」で芥川賞を受賞。その他の作品に『殺人出産』、『消滅世界』、『地球星人』、『丸の内魔法少女ミラクリーナ』などがある。

「2021年 『変半身(かわりみ)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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