天山の巫女ソニン(1) 黄金の燕 (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062775885

感想・レビュー・書評

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  • 全5巻+外伝2巻のシリーズもの。感想はシリーズ通して。評価は4.0。
    自宅待機期間にまとめて読んだもの。ファンタジーものは設定が甘かったり風呂敷広げすぎて畳みきれなくなったりするので、良いものに出会うのが難しい。
    この作品は東洋系で3つの国が舞台となるが、主人公のソニンは陰謀に巻き込まれることになる。
    子供向けかもしれないが、設定がしっかりしていて、後付け設定やご都合主義もなく読み進めることができた。
    良くも悪くも主人公の感情の起伏がないが、その分彼女を通した他の登場人物が際立って見えて面白い。
    最後の駆け足感はあったものの、最後まで面白かった。
    短編や外伝などもでたら嬉しい。

  • 読み終わったときに、泣けた!とか、そういう感情があまり芽生えなかった。それは、主人公の、感情を知らない?というところが、自分にも影響をあたえたからなのではと感じた。
    続きで主人公がどのように成長するのか楽しみです!

  • 2021.2.20
    サクサク進みすぎて物足りない気もするが楽しい!!
    やっぱファンタジーは最高

  • 地に足ついたファンタジー児童文学。
    世俗と離れた天山で巫女として育った12歳の少女、ソニンが主人公。
    大人の陰謀相手に協力者はいるけども基本的に子供1人の力で立ち向かうのでハラハラしたが、無事に企みを暴いて解決した。
    気楽に読めた話。

  • 図書館で。
    童話のようなお話だけれども、そこまで荒唐無稽では無いお話。とはいえ彼女一人でツバメを見つけに旅するのは大変だったろうなぁ…

    主人公が疑問を持ったときに門は開かなくなる、というのは中々シビアだな、と思いました。さて、今回は序章のような巻だと思うので次も楽しみです。

  • 俗世を離れて夢見を行う天山の巫女、燕に入り込む魂や、それを呼び戻す香など、象徴的な人物や物事が、穏やかな語り口で、しかし決して平板ではなく語られる。
    初めて読むのになぜか懐かしいような、古き良き児童文学の香りがどことなく漂う、良質なファンタジー小説。

  • 読みやすい文章ですが、深かった。ソニンの行動には心が洗われました。クワン王子がかっこよくてびっくり。彼の活躍もまた楽しみです。すごく良かった。

  • 読みやすい物語だった。
    天山や貧しい家、城の暮らしなど想像しやすい文章だった。
    ただ小学生・中学生くらいには良いかもしれないが40代の私には物足りなかった。
    天山で感情をコントロールするように鍛えられたとは言え、登場人物全員の感情の機微が詳しく描かれていないので感情移入をしにくい。
    目的地にはあっという間に着いてしまう(他のファンタジーだと道中も一緒に旅をしている様な物語がある)し、登場人物も皆良い人風な感じ。
    (善人と悪人に二分してしまうと個性を感じられない。
    善人の闇も私は読みたい)
    特に違和感があったのがイルギが詳細な心の動きがないまま簡単にソニンの味方になってしまったこと。
    さらさら読めるので深く考えたくない時には良いかもしれないし、落ちこぼれと言われたソニンが活躍する姿は読んでいて楽しい。
    まだ第一巻で続きが気になるところではあるので
    この本の存在は心に留めておこうと思う。

  • 物語はですます文体で進み、絵本を読んでいるような柔らかさ、読みやすさ。
    その一方で、ソニンが山を下されるところから始まり、世の厳しさ、政に伴う駆け引きや暗殺等、なかなかシビアな内容となっており、そのギャップが新しい。
    心情や展開、情景はそこまで細やかに描写されているわけではないけれど、自分で補完しながらもどんどんページを読み進めてしまう魅力がこの本にはある。
    特に、王子との出会いは(恋愛的なシーンではない)何かが始まると予感させるわくわく感があった。

    これからの王子との絆や、ソニンがどのように活躍するのか楽しみ!

  • 優しい子ども向けの語り口だけど、わりとシビアな現実を反映させる感じ。ずっと積ん読だったけど、慌てて2〜5巻買いました。

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著者プロフィール

1969年、福島県南相馬市生まれ。2002年、「橋の上の少年」で第36回北日本文学賞受賞。2005年、「ソニンと燕になった王子」で第46回講談社児童文学新人賞を受賞し、改題・加筆した『天山の巫女ソニン1 黄金の燕』でデビュー。同作品で第40回日本児童文学者協会新人賞を受賞した。「天山の巫女ソニン」シリーズ以外の著書に、『チポロ』3部作(講談社)、『羽州ものがたり』(角川書店)、『女王さまがおまちかね』(ポプラ社)、『アトリと五人の王』(中央公論新社)、『星天の兄弟』(東京創元社)がある。ペンネームは、子どものころ好きだった、雪を呼ぶといわれる初冬に飛ぶ虫の名からつけた。


「2023年 『YA!ジェンダーフリーアンソロジー TRUE Colors』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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