○○○○○○○○殺人事件 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 146
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062936279

感想・レビュー・書評

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  • そこまでエロミスでもない。
    ネタ的にはアンフェアな記述であるし、藤原宰太郎の推理クイズみたいなもの。
    ヌーディスト島である事実を記述してしまうと、数ページで終わる。
    探偵役の上木らいちが援交をしている必然性もない。
    エロもミステリーも共に薄味。
    レミオロメンのアイランドがテーマソングと言っても『島』繋がりのみ。

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    アウトドアが趣味の公務員・沖らは、仮面の男・黒沼が所有する孤島での、夏休み恒例のオフ会へ。赤毛の女子高生が初参加するなか、孤島に着いた翌日、メンバーの二人が失踪、続いて殺人事件が。さらには意図不明の密室が連続し…。果たして犯人は?そしてこの作品のタイトルとは?第50回メフィスト賞受賞作。

  • 真相というかこの作品の肝が明かされた時はずっこけそうになった。それはありなのか!?でも色々と伏線が貼ってあったのは確かなんだよなぁ。むむむ騙された。謎自体はそこまで複雑怪奇じゃなかったし読みやすいのですぐ頭に入った。

  • おもしろい。読者への挑戦状とか久しぶり。まったく当てられなかった。予想外の展開は驚かされる。作者のこだわりを感じる。こんな小説が評価されることがうれしい。
    …でも入れ替わってりゃ絶対気づくよね。人の体って、骨格、筋肉、肌質、黒子、シミ、全く違うから。

  • 第4回(テーマフリー)
    チャンプ本

  • 前代未聞のタイトル当てミステリ。その人を喰ったようなタイトルに相応しく、文体は中々のドライヴ感に満ちており、歯切れよくリズミカルな語り口である。軽妙ながら描写はしっかりしており、リーダビリティが非常に高く、すらすらと最後まで読むことが出来た。

    事件そのものは複雑怪奇で、神の視点やメタ視点を交えながら話は進んでいくわけだが、一見荒唐無稽なようでいて、その実はかなりしっかりした作りの本格ミステリである。ややゲーム的なきらいはあるものの、ミステリマニアが事件に遭遇したという段取りは中々に面白く、ミステリがこれだけ一般化したこのご時世らしい切り口で、逆にリアリティがあると思う。たぶん自分も事件に遭遇したらこんな感じになってしまうだろう。絶海の孤島というクローズドサークル、仮面の男、そして密室という、ミステリマニアならニンマリする仕掛けが随所に施されているのもまた魅力である。

    肝心の仕掛けについてなのだが、叙述トリック的な仕掛けは見抜けず、解決編では変な声が出てしまった。登場人物全員がヌーディストというのは流石に見抜けない。あまりにもバカバカしい気もするが、つまりは前提条件の違いであり、その前提条件が明らかになることによって、複雑怪奇な事件が一転して単純な事件になるのが素晴らしい。デジカメの映像と凶器の運搬方法だけであっさりと特定できるのはまさに早坂マジックと言ってもいい出来栄えである。作中二番目の謎である二人の失神と増える密室にもしっかり解答が用意されており、ビデに仕込んだ睡眠薬という答えには脱帽するばかりだった。

    本作の抜きん出た特徴は、何よりもプロットの上手さだろう。ロジックの精緻さもさることながら、不穏さ、死体発見、失神と増える密室という増える謎、事件が悪夢的な様相を示してからの唐突な解決編という流れは非常にクールで、翻弄されっぱなしだった。終わり方も余韻が残り、ビッチ探偵の鮮烈な印象が残り香のように香る。キワモノかと思いきや、非常に優れたミステリです。

  • 20190528

  • 冒頭の挿話××××××××で、タイトル当てを忘れて普通に読み進めてしまい醍醐味を味わえなかったのでメインは絶対当てる!という気持ちで読み進めた。
    事件が起きる前から思いつく限りのことわざの文字数を数えるも中々当たらず、事件が起きてからも思いつかなかったが6章で皆の正体が提示された瞬間タイトルも分かった時はまさに、手の舞い足の踏む所を知らず ということわざが相応しい心境で、楽しく読めた。

  • 離島での殺人事件で、タイトル当ての小説。犯人当てとも言ってるけど、ライトに読む分には面白かった。下ネタだと言う人がいるけども、「どうだ見たか!俺はこんなのを書いてやったぞ!」感があって、少なくとも私は嫌な気分にはならなかった。

  • これまでにも犯人当てや動機当て、トリック当ての小説は読んできたが、タイトル当ての小説は初めてだ。○○○○○○○○殺人事件。本のタイトルはそのまま伏字になっており、文字数は漢字を含めて8文字。さらに冒頭から読者への挑戦状が突き付けられる。本作の肝となるトリックがそのままタイトルに直結しており、タイトルが分かった瞬間、本作のトリックも判明するという。トリックを当ててタイトルが解明できるか、それともタイトルを当てて、トリックを導き出すか。冒頭を読んでなんとも挑戦的な作者だなと思った。
    評価は分かれるところだろう。本格ミステリーの雰囲気はあるが、蓋を開けてみれば…、おっとこれ以上はネタバレになるかな。
    エンターテイメントとしては十分に楽しめる作品。色々な意見もあるかもしれないが、私はこの手の作品も大好きだ。

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著者プロフィール

早坂 吝(はやさか・やぶさか)
1988年、大阪府生まれ。京都大学文学部卒業。京都大学推理小説研究会出身。
2014年に『○○○○○○○○殺人事件』で第50回メフィスト賞を受賞し、デビュー。
同作で「ミステリが読みたい! 2015年版」(早川書房)新人賞を受賞。
他の著書に『虹の歯ブラシ 上木(かみき)らいち発散』『RPGスクール』『誰も僕を裁けない』
『探偵AI(アイ)のリアル・ディープラーニング』『メーラーデーモンの戦慄』などがある。




「2019年 『双蛇密室』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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