- Amazon.co.jp ・マンガ (223ページ)
- / ISBN・EAN: 9784063274226
感想・レビュー・書評
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#読了 #あさきゆめみし 次の東宮になる“匂うの宮”(明石の女御の三ノ宮であり、源氏の君の孫)と薫(世間体では源氏の君の息子)の双方から愛された身分の低い女性(浮舟)を中心に描かれている。身分が低くても教養高く管楽(箏や琵琶)が出来て奥ゆかしくコミュニケーション能力も高い“明石の君(明石の女御の生母)”は源氏の君に愛され中宮の母にまで昇り詰めたのに対して、氏素性は天皇家の血縁なれど、家庭で教育をされずにただ年を重ねた浮舟は、二人の高貴な男性に彼らの立場も顧みず同時に身を許す(彼らにとっては恥になる)だけでなく、あまりに幼い行動を繰り返す。紫式部は、源氏物語の最後に宇治十帖の物語を通じて読書に何を残したかったのだろう。会えるなら伺いたいです。
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宇治の別邸に隠された浮舟。「更級日記」の作者は浮舟に憧れていましたね。
死を思うほどの苦しみの果てに、浮舟は出家し過去を切り捨てて生きることを選びました。これは紫の上の願いでした。
「夢浮橋」までのコミカライズ完了、「桐壺」からの読者として感無量でした。それから30年になろうとしていますが、大和和紀先生に何度でも敬意と感謝を捧げます。 -
内容紹介(amazon)
・まんがで描く「源氏物語」全54帖、前人未到の超大作、完結編。大和和紀が情熱をこめて贈る女たちの愛と哀しみの物語。
・亡き大君に生き写しの浮舟に想いを募らせる薫は、姫を宇治へと伴った。だが、それを知った匂(におう)の宮は浮舟を訪れ、激しく求愛する。誠実な薫の愛に包まれながらも、匂の宮の情熱にふれ、心を乱された浮舟は――。
新書: 219ページ
出版社: 講談社 (1993/07) -
実家に帰ったら、姉貴の蔵書のあさきゆめみしを読むシリーズもこれで完結。宇治十帖編。
薫と匂の宮の間で揺れる浮舟。あちらを立てればこちらが立たず。どちらを選んでも悩みは残る。浮舟というその名前にもその人生が象徴されている。斉藤由貴みたいに素直に生きられないんだよな。
最後の展開は驚きだけど、大作の終わりとしては、その方が収まりがいいのかね。 -
見事な描写。圧巻。人生観を揺さぶる物語であった。浮舟。死して、しかし、生きる。
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源氏物語の名作マンガ。
本より頭に入りやすい。
同じ顔の女性が多いのはご愛敬。大体原作の源氏が同じ顔(藤壷顔)を好きだからしょーがないんだよなあ(笑) -
浮舟の心は思い悩んだ、 「こうして殿のお側にありながら、胸の内では匂宮様のことを考えている。ああ、私は何と嫌な、なんと情けない女になってしまったのか。」乱れる 想いで薫の大将 に 抱きつく浮舟の 姿が心に浮かぶようだ、誰頼りなく心もたまらなく寂しい思いの中で浮舟は人の声を聴いた。
「人はみな、ただ一人なのだ、浮舟よ、人は皆ひとりで産まれ、ただ一人で死んでいく」のだ、ただ生まれて、死んでゆく、それだけのはかない命だからこそ、人は生きとし生けるものを愛しまた愛されてその生をよきものとできる。
ヽ(;▽;)ノ
「だからただ一人としていきなさい。何者からも誰ものからも自由になりなさい。浮舟よ、愛に泣き恋に苦しんだ者こそがそうしてすべてのものから解き放たれ、より緩やかなより豊かな愛の中に生きることができるのだから」
( ´Д`)y━・~~ 身も心も焦がすのような情熱的な恋に、私の心も奪われるのである。ああ君に会いたい。君に本当にとっても会いたい。 -
【M】【完結】