静かに、ねぇ、静かに

著者 :
  • 講談社
3.21
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本棚登録 : 1119
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065128688

感想・レビュー・書評

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  • 「本当の旅」「奥さん、犬は大丈夫だよね?」「でぶのハッピーバースデー」の3編。ざわざわするからこの題名にしたのかしら。装幀もかっこいい。

  • SNSをテーマにした3つの短編集

    久しぶりに本谷作品を読んで 
    相変わらず毒のある世界感にやられた感じ
    どの主人公も自分にとっては理解不能だ

    いったい何が彼らをそこまでさせるんだろう。。
    依存性の高い人はハッとさせられるのかもしれない

  • 13-2-2

  • 初めて読んだ本谷さん作品です。

    三作とも、ものすごい違和感と不気味さで、ページをめくるのが怖かった。
    その違和感が、言葉では言い表せない、なんとも言えない感じ。

    日常の中に潜む、小さなズレや歪み。それを拾って、集めるのがすごくうまい。

    特に、本当の旅という話は、あぁこういう人いそう。というのが率直な感想。


    痛々しい人たちの、痛々しい考え方、行動。
    こわいもの見たさでのぞいてしまった感じでした。

  • 不気味。

    SNSに上げることで客観化してるようで
    実際の出来事が見えていない。
    とか。
    なんだかネットに惑わされて
    現実に歪みが出ている、といった雰囲気が
    全編にあります。
    タイトルもローマ字頭文字を取るとSNSになるとか。
    日常系ホラーのようなお話でした。

  • 3作品を収録した短編集。どれも普通の日常を描いているような入り方だが、結局のところ不気味で受け入れがたい世界に落とされる。あくまでも個人的な感想だが、どの作品も生理的に受け入れがたく、吐き気がするほどだった。特に「本当の旅」ではそれが顕著だった。何がこのような気分にさせたのか分からないが、ちょっとした違和感が私にダメージを与えているのかもしれない。なのに、どれも不思議と印象に残る。

    ◎本当の旅
    若い人の旅行記かと思いきや、若ぶった中年の我儘で計画性がない行き当たりばったりのポジティブなやつらのクアラルンプール旅行記だった。最後は知らない場所に連れ込まれて殺害されるのだろうが、いい気味だ。この作品が最も気持ち悪くなった。

    ◎奥さん、犬は大丈夫だよね?
    3作品の中ではまだ受け入れられた作品。登場人物の行動が自分勝手で許容できない。最後に夫が殺されていると思うと、なぜそんな結末にしたのか理解できない。

    ◎でぶのハッピーバースデー
    これも主人公夫婦の行動や考え方を受け入れられない作品。でぶやブスを貶めた問題作だ。文学だから許容できるけど、これは映像化できない。

  • 面白かった。が、期待値が高すぎて、昔の本の方が好きで、どうしても辛口評価になってしまう。

  • 痛いほどに溢れ出す自己顕示欲の塊。
    SNSのために自分自身を洗脳しているような感覚。
    家族という繋がりが買い物をすることが目的物と変貌してしまう感覚。
    選ばれていないという意味で自分たちは特別な存在だと矛盾した感覚。
    どの短編も日常生活で何となく感じているものを極論で描いているだけで共感できる部分がある気がする。

  • すごい。
    これが今の日本なのかも。
    SNSに依存し、現実に向き合うことができず、ただ壊れていく。
    うすら寒くなった。背筋がゾッとした。
    おそらくは自分も数パーセントは当てはまっている。

  • こわい

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著者プロフィール

小説家・劇作家

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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