- Amazon.co.jp ・本 (624ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065145326
感想・レビュー・書評
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堂シリーズの7巻目であり最終巻。メフィスト賞の受賞作を7巻ものシリーズにした人はいなかったし、壮大なスケールを持続していた事には敬意を表したい(個人的には5巻は嫌いですが)。
トリックが実現可能か不可能かを語るレベルでは無くなっているし、登場人物が悉く無防備なのも不満だし、数学のシグマとか出てくると頭が痛くなっちゃうのだけど、取り敢えず面白いシリーズだった。次作は凡人にも分かるミステリを書いて欲しいね(^-^)。 -
ー 人類が有史以来続けてきた営みは、まさしく還元の一言に尽きるのだ。生活、争い、そして俗に愛と呼ばれるものに至るまで、これを理解するため人類はあらゆる還元を行った。
例えば生活とは、人間の生命に対する必要条件を要素に分解し充足する営みのことと還元される。争いも、資源や富の合理的または利己的配分に向けた暴力による解決手段のことと還元される。愛もまた、生殖活動とDNA保存という単純な要素に還元され、容易に説明される。
人類は、事象を還元作用により単純なものに定義し直し理解を進めてきたのだ ー
期待を裏切らないフィナーレ。
衆人環視の中で講義を行いながら、160キロも離れた孤島でいかに事件を起こしたのか。
閉ざされた孤島、「リーマン予想」講義、想像を絶するトリック、シリーズもの特有の伏線回収、とにかく素晴らしい出来栄え。
もちろんトリックは分かりっこなく、前代未聞。もはやSFミステリー。
トリックはあまりにもぶっ飛んでるけど、ここまで7冊読んできたからこそ味わえる余韻は奥深い。
面白かったなぁ〜。 -
「堂」シリーズ7巻目、五年を経てようやく最終巻。
巻を重ねるごとに主役が代わっていくシリーズだった。
初めは十和田、宮司司、そして最後には妹の百合子。
彼らが挑んだのは天皇と呼ばれる数学者、藤衛。
最終巻は彼らと藤との闘いだった。
北海道、襟裳岬から100kmを隔てた絶海の孤島に最後の堂、大聖堂があった。
ここは二十四年前、四人の数学者を巻き込み崩壊した事件が彼ら因縁の原点でもあった。
一人は撲殺、一人は刺殺、一人は焼死、一人は凍死。
その迷宮入りの事件が再現される。
100km先の襟裳岬で講演している藤衛が、ワープしたかのように大聖堂で殺人する。
現在と過去がリンクした、その謎に善知鳥神と宮司百合子の姉妹が天皇に挑む。
シリーズがあまりに長すぎて最初あたりのストーリーあまり覚えてないのだな。
毎回、トリックは堂の構造にある。
最終巻の大聖堂は最後の堂だけあり、そうはならんやろというものだったが、最後だしな。
藤衛のワープのトリックがあるせいで、ラストはそうはならんやろとも思ったのだが、そこは物語の最後を飾る演出が必要なわけで。
周木律という作者は誰かというのを小説に盛り込んだことによって、この作者は今後何を書こうとも「堂」シリーズが原点0である。
シリーズ、ここに証明終了。証明のための余白は使い切った。 -
予想を裏切らない。
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ラスボスとの最終決戦。
とうとう読み終わってしまった……。
いやもうさっぱり皆目見当もつかなかったが、暴かれたトリック。 唖然呆然開いた口が塞がらないとはこのこと。
はぁ……凄い。 凄かった……。 -
2019年3月11日読了。
2019年27冊目。 -
2019/02/25読了
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【あらすじ】
すべての事件を操る数学者・藤衛に招かれ、北海道の孤島に聳え立つ大聖堂を訪れた宮司百合子。そこは、宮司家の両親が命を落とした場所だった。災禍再び、リーマン予想の解を巡り、焼死や凍死など不可解な殺人が発生する。しかし、藤は遠く離れた襟裳岬で講演の最中だった。
大人気「堂」シリーズ、ここに証明終了!
【感想】