緑の髪のパオリーノ (講談社文庫)

  • 講談社
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065190630

作品紹介・あらすじ

ロングセラー作品『パパの電話を待ちながら』に続く、イタリアの巨匠・ロダーリからの贈り物。畑で働くピエトロの家に緑色の髪の毛の赤ん坊が生まれてびっくり。見に来た女の人たちは「サラダのパオリーノ」と言い出して……。タイトルにつながる「パオリーノの木」ほか、シュールだけれど温かい珠玉の短編集!

感想・レビュー・書評

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  • イタリアの児童文学の巨匠のショートショート

    ページ数はあとがき含めて200ページ!
    いつでも気軽に読めるぐらいの長さ!

    表題作の『緑の髪のパオリーノ』は是非子供に読ませたいなぁと思うお話です♪
    個人的には擬人化系の話が良いなぁと思います。

    ・宿題片付けマシーン
    ・悪いヤツら
    ・しゃべる通学カバン
    ・地理のバカンス
    ・山々が歩く

    ↑この辺が面白かった!

  • ジャンニ・ロダーリ生誕100周年 イタリア文化会館
    https://iictokyo.esteri.it/iic_tokyo/ja/gli_eventi/calendario/2020/04/100-anni-di-gianni-rodari.html

    緑の髪のパオリーノ ジャンニ・ロダーリ(著/文) - 講談社 | 版元ドットコム
    https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784065190630

  • 荒井さんの絵がほんとにマッチしているなぁと、前巻に続き思う。よくぞこのコンビを生んでくれた!といいたいくらい。なにがどう、と聞かれると説明しづらいけれども。

    頭に草原と木を持つ『パオリーノの木』は短い中にパオリーノの一生が優しく描き出されていて気持ちがいい。
    「えっ、それで?!」と言いたくなる『スペードのジャック』のような話も好き。
    ちゃんと自分で宿題をしましょう、なんてありきたりな着地にならない『夏休みのプレゼント』も面白い。
    教訓、風刺めいた話かと思いきや、違うところにポンと降りる感じがたまらないな。

  • 本当に不思議な短編集。ほのぼのしていたり、ピリッと辛辣だったり。子供に対等な目線から語りかける感じはケストナーにも似てると思った。

    お話のアイディアも楽しいが、それがどこか客観的に語られる目線と語り口も面白い。

    読み進めるうちに、やみつきになってしまった。この作家の方の本、もっと読みたい。

  • ロングセラー『パパの電話を待ちながら』に続く、イタリアの巨匠ロダーリからの贈り物。畑で働くピエトロの家に緑色の髪の赤ん坊が生まれてびっくり。見に来た女の人たちはその子を「サラダのパオリーノ」と言い出して・・・。表題につながる作品ほか「小さい電車」「ネコ星」など、不思議で温かい珠玉の短編集。「リーノ・ピッコのおはなし」「イソップっぽい童話」「そして、読み応えのある長い物語四編」の三部構成。

    児童書?なのかな。不思議なSFチックな話が多くて、ぴんときませんでした。ジョルジョの「画家になります」が一番印象的だった。才能の有無以前に、どれだけこつこつ努力できるかが一番大切なことだというのは、画家に限らずどんな仕事でも同じことなんじゃないかなと思う。楽できたりある程度のところまで自分ができるようになったりすると、人はつい怠けて努力を怠りがちだけど、それではいけないという寓話ですね。キツネがずるがしこく描かれるのはよくあるのかなあ?動物好きとしてはちょっと切ない。

  • ショートショート集。物語は自由でオチや教訓やテーマが必須なわけではないんだ。
    講談社文庫では『パパの電話を待ちながら』についで2作品目となる。内容はちょっとしたお話集。
    ロダーリの中では毒気がかなり少ない。子供向けである。

  • 読んでいて思ったが、私はファンタジーが大好き。
    ミステリーとか恋愛小説も好きだが、ファンタジーは、ワクワクすることに改めて気づいた。
    「とても小さな家」作るのに使ったレンガの数は118個で、座ったまま立つことができないくらい小さい。けど、窓に飴がいつも置いてあり、通る子供はもらっていく素敵な家。幸せ。
    「画家になります」好き。努力は実を結ぶ。
    その他楽しいお話がたくさん。
    何度も読み返したい。
    想像力を豊かにしてくれる本。
    あとがきで、荒井良二さんが「ロダーリの本は僕のお守りのようなあめ玉」と言っていて、なるほどなぁと思った。

  • 表題作は、不思議で温かい話。優しく楽しい話が多い。中には、現実社会のどこかで起きていそうな問題を童話でうまくコーティングしたような話もある。不安やイライラから生じる他罰的な感情は、けっきょく跳ね返って自分を苦しめるよなぁと、はからずも自戒する。最後の長めの四編中二編「クリスマスツリーの影で」「ネコ星」は、猫が中心となって語られ、ささやかながら先への希望を感じつつ読了。思考を柔軟にしてくれた一冊。

  • ちょっと不思議なショートストーリーズ。

    ユーモアがあると聞いて購入した。最初は???で、次に笑えて最後はなんかほっこり。そんな本。

  • 全体で200ページくらいの中に約50個のお話が入った短編集。
    何か教訓を教えてくれるようなお話もあれば敢えて完結させずにその後を読者に想像させるようなお話もあって飽きずに楽しく読めた。
    子ども向けだからこそ豊かな発想の話が多くて情景を想像しながら読むとカラフルな景色が頭の中に広がる。
    今後の人生でもずっと、なんとなく気が向いた時にお気に入りのお話を読み返したくなるような本だと思った。
    個人的に好きなのは宿題かたづけマシン、番号13のきっぷ、スリッパの木、しゃべる通学カバン、クモから家主への手紙、しゃべるネコ、地理のバカンス、古いことわざ、画家になります、ネコ星 など。

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著者プロフィール

1920年生まれ、1980年没。イタリアの作家、詩人、教育者。1970年、国際アンデルセン賞を受賞。20世紀イタリアで最も重要な児童文学者、国民的作家とされている。『チポリーノの冒険』『青(あお)矢号(やごう) おもちゃの夜行列車』『空にうかんだ大きなケーキ』『羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳』『猫とともに去りぬ』『ランベルト男爵は二度生きる サン・ジュリオ島の奇想天外な物語』『パパの電話を待ちながら』『緑の髪のパオリーノ』『クジオのさかな会計士』などがある。

「2022年 『うそつき王国とジェルソミーノ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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