- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065194744
作品紹介・あらすじ
現役大学生、受賞!
第14回小説現代長編新人賞。
早くも応援の声、続々!
読みすすめながら、ふと、この小説はぼくが書いているのかもしれない、とおもった。
読了後、ほんとうにそうだった、とわかり、こころの底が熱くなった。
読んでいるひとと書いているひとが、ただひとつにつながれる。
読書のささやかな奇跡が、すべての読者の上に、くらげのように降りおちる。―いしいしんじ
『その日のまえに』『バッテリー』『重力ピエロ』『四畳半神話大系』『スロウハイツの神様』……学校の図書室にこもって本を読みふけり、「私は孤独だぜ」とものすごく傲慢に思っていたあの頃、ずっと彼らを待っていた。 ―額賀澪
今すぐ自分の好きな本を読み返したくなるような、本への愛を感じる物語でした。本が好きな方、そしてこれから好きになる方に読んで欲しいです。 ―武田綾乃
内容紹介:高校二年生の越前亨(えちぜんとおる)は、感情の起伏が少なく、何に対しても誰に対しても思い入れを持つことがあまりない。父親を病気で亡くしてからはワーカホリックな母と二人で暮らしており、父親が残した本を一冊ずつ読み進めている。亨は、売れなかった作家で、最後まで家族に迷惑をかけながら死んだ父親のある言葉に、ずっと囚われている。
図書委員になった彼は、後輩の小崎優子(こさきゆこ)と出会う。彼女は毎日、屋上でくらげ乞いをしている。雨乞いのように両手を広げて空を仰いで、「くらげよ、降ってこい!」と叫んでいるのだ。いわゆる、不思議ちゃんである。
くらげを呼ぶために奮闘する彼女を冷めた目で見、距離を取りながら亨は日常を適当にこなす。八月のある日、亨は小崎が泣いているところを見かける。そしてその日の真夜中、クラゲが降った。逸る気持ちを抑えられず、亨は小崎のもとへ向かうが、小崎は「何の意味もなかった」と答える。納得できない亨だが、いつの間にか彼は、自分が小崎に対して興味を抱いていることに気づく。
感想・レビュー・書評
-
完全にジャケ借りの一冊です!
綺麗な装丁に目を惹かれました
内容はね…
よくわかりません(ーー;)
くらげを呼ぶ女の子の話…??
ちょっと不思議ちゃんの小崎優子
彼女は降らせたい
(何を?)
クラゲを!
学校の屋上で両手を大きく広げて顔を上げ叫ぶ!
「来い!」
「来い!クラゲ!降ってこい!」
「クラゲ、来い!」
「来い!降ってこい!ここだ!」
「クラゲ樣、おいでくださーい!」
もちろん降ってこない…w
と、思いきやある日降ってきたヮ(゚д゚)ォ!
そもそもなぜ彼女はクラゲを降らせたいのか?
それは、友だちとの約束だから
世界は理不尽だから、クラゲを降らせて反乱を起こすため
テロを起こすため
ん〜ん、おじさんには分かりません…(ーー;)
意味が分かりません…w
装丁が素敵ということでサービスの+1して☆2です… -
不思議な話。
空から、魚とかくらげとか降ってくることを「ファフロツキーズ現象」というのだそうだ。
くらげが空から降ってきたら、きっとキレイで見とれてしまうだろう。
刺されたら痛いから、外には出られないけど。
亡くなってしまった父親との和解の物語。
装丁が美しくて好き。 -
空からくらげを降らせたい、だなんて
なんて非現実的な願いなんだろう。
小崎はくらげを降らせたかった。
越前はその理由が最初わからなかった。ただの天然ちゃんだなとしか。
私もそう思っていた。
彼女の内に秘めていたものは彼女しかわからないことだった。
いや、彼だって、誰だってみんな、そうだ。
みんな、世界に対して反乱を起こしたい。
迷惑を起こしたい。対抗したい。
理不尽と戦いたい。そう思うときがある。
だから、空からくらげを降らせる。反撃するために。
だけど時々でいい。そうやって生きていく。
爽やかで瑞々しい青春小説だった。
くらげが降る光景、キレイで幻想的なんだろうなぁ。
そして、たくさんの作家と作品が登場する。
私は学生時代ほぼ本を読まずに過ごしたけれど、こんなふうに、勉強の合間に本を借りて読書や読書談義を楽しむ高校生活もいいなあ、と思った。
いしいしんじの「プラネタリウムのふたご」、気になりました。
それと、表紙が本当に素敵。
見てみたらやっぱりnext door designの岡本歌織さんの装丁でした。
余談ですが私、この人のタグを作ってまとめてるくらい、すきです。
個人的に注目している装丁デザイナーさん。 -
沢山の実在する小説が紹介されていて、読みたいリストがまた増えたw
-
ジャケ写に惹き込まれて手に取った本。
作家の名前も沢山出てくるから、読書家の人が読むと尚楽しさが増すだろうな(~¯︶¯)~ -
優しい気持ちになれる読後感です。
雨乞いのように、空にむかって、くらげ乞いをする不思議女子・小崎。そんな彼女を冷めた目でみる図書委員の僕・越前。彼は、売れない作家として亡くなった父親の影響で、本嫌いなのに本を読んでいる。
冒頭は、まるでアニメのようなテンポの良さと軽さ。くらげが降るという非現実的な設定からポップなファンタジーでも始まるのかという勢い。だが、なぜくらげ乞いをするのか、その謎が徐々に明かされていくうちに、物語はシリアスになっていく。登場人物それぞれが抱える闇が浮かびあがり、感情移入させられる。
これ以上はネタバレとなるので伏せますが、最後の最後で明かされたくらげの謎により、優しい気持ちでページを閉じることができました。
読んで良かったです。 -
閉塞感という部屋のドアをノックしてくれる
そんな物語
・ぼくはただ、目撃者の義務を果たしたに過ぎない〜
・無関心であることは人にやさしくできないとゆうことだ〜
という言い出しから始まる2つの一文が刺さる
読んだ後は人に優しくなれる、気がする笑
作者は大学生とか
本好きなんだろな、優しい人なんだろな
次回作も出たら絶対に読みます -
まさか本当にクラゲ乞いをするとは…
軟体動物が苦手な私はその点、ちょっと苦労しました。
お話自体は図書委員の男子高校生を主人公。
たくさんの本が出てくる。
高校生たちが抱える、彼らの年齢特有の悩みや苦悩がたくさん描かれていて、最後、彼らは一歩前進出来たのではないかな?と思う。 -
全体を通して、不思議であり淡々とした空気感が日常と非日常を行ったり来たりしていて、私にとっては心地の良い世界でした。
今回は本の内容に関する具体的な感想というよりは、この本を読んで改めて本と自分の在り方を見つめるきっかけになったというレビューです。
舞台は学校、図書委員なキャラクターたち。図書室に置いてある本もたくさん出てきて(そういえば、この本はまだ読んだことがないな)(このキャラクターが好きな本を読んでみたいな)といった感じに、現実での作品にも触れながら図書室に自分もいるかのような、キャラクターたちの会話に自然と笑みを浮かべながら読み進めてもいました。
学生の頃にくらげを呼んだことはないですが、忍者を走らせるなんてことは想像がしやすくて、授業中にぼんやりと【なにかおきないかな?】【こんなことが起これば面白いのに】なんて考えたことは私にもあって、誰しも非日常や現実離れをした空想があるものなんだなと、改めて他人の頭に中にワクワクしました。
こうして本になって、他人の頭の中のワクワクや非日常、空想を楽しめることが、私にとっては幸せなことだなと。読み終えた後に噛みしめていました。
今年はもっとたくさん本の世界に浸って、自分でも作品作りに取り掛かりたいなと改めて思えました。
とても可愛らしく、切なさもあり、学生ならではな悩みや抱えていること、心の器に溜めていられる感情の量。色々とみることができました。
やっぱり好きになる作品は、頭の中で映像化されて、それを見てみたいな、演出、効果音、BGMは…なんてたくさん妄想に耽れるものですね。
またこうした青春ものも読んでみたいものです。
この表紙素敵ですね(^^)
調べたら、コハラタケルさんという写真家さんの
写真なんですね!!
で...
この表紙素敵ですね(^^)
調べたら、コハラタケルさんという写真家さんの
写真なんですね!!
でもって、山本文緒さんの
「自転しながら公転する」のあの表紙も手がけてたんですねぇ…。
すっごく印象的な表紙なんですよね!!
ほんと表紙素敵ですよね〜(*´ω`*)
表紙は…w
こういう素敵な表紙の本が本棚に並ぶと満足してしまいます!
もちろん自己満足です...
ほんと表紙素敵ですよね〜(*´ω`*)
表紙は…w
こういう素敵な表紙の本が本棚に並ぶと満足してしまいます!
もちろん自己満足ですw