じりじりの移動図書館 (文学の扉)

  • 講談社
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本棚登録 : 313
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065202838

作品紹介・あらすじ

【対象:小学上級以上】
児童文学のトップランナー5人による夢の競作、みたび!
このたびの物語で、あなたの前に、とつぜん現れるのは、移動図書館「ミネルヴァ号」でございます。ひげをはやしていて、ピシッとスーツを着こなしているおじいさんが館長、そして金ボタンの黒い制服に身を包み、長い黒髪がよく似合う若い女性が運転手。もちろんドアの向こうの車内には、さまざまな本がぎっしり詰まっています。でも、もしも、あなたが本に夢中になって、本の世界にひきこまれているうちに、車が出発してしまったら……! 気がついたときに、あなたが立っているのは、過去の世界? まだ見ぬ未来? それともいま暮らしているのとは別の世界かもしれないのですーー。
『ぐるぐるの図書室』『ぎりぎりの本屋さん』を描いた児童文学作家5人が、それぞれの作品に不思議なブックカーを登場させ、本にまつわる5色の物語をつむぎます。

感想・レビュー・書評

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  • 今をときめく作家さんたちのリレー小説「◯◯の図書館」シリーズ。三作目は「じりじりの移動図書館」
    今回は"移動"図書館ですから、もちろん、時間も空間も越えて移動するわけです。
    こういう図書館ものの設定でよくあるのは、未来では紙の本が禁止されてしまう、というもの。
    どうしてそういう未来を予想するのか、私にはちょっと分からないのだけど…どんなに科学か進んでも紙の本はなくならないだろうと、なんの根拠もなく思ってるのだけど…まぁ媒体はなんであれ、人が物語を求めなくなる日はこないんじゃないかなぁ…単に私の希望ですけど。

    ともあれ、同じテーマ、設定でありながら、それぞれの作家さんの個性も見えて、おもしろかったです。

  • 『じりじりの移動図書館』発売中です♪: 道草あほくさ
    http://ahokusa-4shimai.cocolog-nifty.com/blog/2020/07/post-7a07a8.html

    『じりじりの移動図書館』(廣嶋 玲子,まはら 三桃,濱野 京子,工藤 純子,菅野 雪虫)|講談社BOOK倶楽部
    https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000343338

  •  5人の作家が、同じモチーフ(移動図書館「ミネルヴァ号」と館長、運転手)を使って紡ぐ短編小説集。

     普通の移動図書館ではなかった。

    『スケッチブックは残された』(濱野京子)が良かった。

  • 不思議な移動図書館に出会った子どもたちのドキドキする冒険。5人の作家によるアンソロジー。
    児童文学なので、幼い頃の自分に読ませてあげたかったなという感想。
    本そのものや本がもたらすちから、本を愛する人々は愛おしく、過去も未来も現在も、活用し、守り続けていかねばと思わされた。シリーズものなので、他のも読んでみたい。

  • 4人の児童作家が移動図書館をキーポイントに4つの短編集が入っています。館長さんも司書さんは、4作品に出てくる共通の登場人物。ジリジリという音を鳴らして、色んな場所を巡っていきます。
    どれも全く違うお話なのに、根幹の部分は繋がっている気がしました。本を禁止にされた世界に関しては、ちょっと『図書館戦争』を思い出してしまいました。AIが支配する世界もあれば、伝承がある世界、タイムスリップする世界。どれも魅力的で、ワクワクしました。
    私もこういう移動図書館に出会ってみたいです。

  • 子どもの頃のワクワク感、足を踏み鳴らしたい興奮みたいなものを思い出した。
    読書を楽しむ原点を思い出させてくれた。
    移動図書館、積んでる本は同じなのに嬉しかったなー。

  • 前半いまいちで読むのをやめそうになりましたが、濱野京子さんの「スケッチブックは残された」から面白くなり、次の工藤純子さんの「AIユートピア」が一番気に入りました。
    SFは苦手だと思っていましたが、かつてのフィクションが現実味を帯びてきているからでしょうか、こんな未来が本当になるかも、と考えさせられました。

  • じりじりじり!
    じりじりじり!

    正面に金色のふくろうのエンブレム、てっぺんには赤い目覚まし時計のついた「移動図書館ミネルヴァ号」が子どもたちのところにやってきた

    ……という設定で5人の“2006年組”実力派児童書作家が競演

    本を読んでいるうちに移動図書館の車が走り出し、別世界に来てしまった健太
      ──廣嶋玲子「本の続きは霧の向こう」

    移動図書館の館長を案内して、島の失われそうな伝説を探す手伝いをする広青
      ──まはら三桃「ヤンメを探せ、伝説を救え」

    移動図書館に乗ってタイムスリップした時代で、画家のたまごに会った文香
      ──濱野京子「スケッチブックは残された」

    移動図書館でシンギュラリティの実現した百年後のユートピアに行った博人
      ──工藤純子「AIユートピア」

    追われている不思議な二人組に出会い、移動図書館に逃げ込んだ愛優
      ──菅野雪虫「サイレンが鳴っても」

    おしゃれな紳士の館長さんと、運転手で司書の長い黒髪のお姉さん
    魅力的なコンビが読者をナビゲートするリレー小説

    『ぐるぐるの図書室』(2016年)、『ぎりぎりの本屋さん』(2018年)に続く第3弾、2020年7月刊

  • 短編を複数の作家さんで書いている本だったけど、あまりそうは感じさせないほど、移動図書館ミネルヴァ号にしっかりしたキャラクターがある。緑のボディーに色とりどりの本の絵、屋根の上に大きくて赤い目覚まし時計、前にはふくろうのエンブレム。そこにいけば、そのときの自分にぴったりな本に出会えるという。行ってみたい!
    乗り込んだ人を、いろんな場所、時代に連れて行き、なんだかよくわからないけどその世界に巻き込まれるうちに、ちょっと強くなって帰ってくる。
    本の世界で、私も自分の心をしなやかに育てよう。本の世界にもっともっと入りたくなりました。私の元にもミネルヴァ号、来て欲しいな。

  • 菅野さんが好きで手に取った本。
    人気児童文学作家5名による競作で第3弾らしい。
    すでに2作出ていたのは知らなかったので、手に取ってみようと思わせる作品でした。
    「AIユートピア」工藤淳子 作「サイレンが鳴っても」菅野雪虫 作が気に入った。

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著者プロフィール

神奈川県生まれ。『水妖の森』で第4回ジュニア冒険小説大賞、『狐霊の檻』で第34回うつのみやこども賞受賞。作品に『送り人の娘』、『おっちょこ魔女先生』、『盗角妖伝』、「怪奇漢方桃印」シリーズ、「秘密に満ちた魔石館」シリーズ、「十年屋」シリーズ、「鬼遊び」シリーズ、「妖怪の子預かります」シリーズなどがある。

「2023年 『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂1・2・3(3冊セット)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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