今度生まれたら

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065218723

感想・レビュー・書評

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  • 同著者の『すぐ死ぬんだから』とかなり似たメンタリティの主人公。自分のことを差し置いて、楽しく生きようとしている他人へのやっかみ、批判を心のなかでふつふつ煮えたぎらせている。しかしそれは、自分に自信がなくて、いままで時代に流されて良かれと思って選択してきた人生を、70になって後悔し、焦燥感にかられているから。
    内館牧子さんならではのリアリティ、急展開が、楽しいお話でした。一気読み。(ちょっと主人公の性格が悪すぎてキツかったですが…)

    しかし、バリバリ働いていても、結局、ながーい老後をどう生きていくか、というのは深淵な問題。本当に、何して生きるかねぇ…。

  • 2022年5月ドラマ化
    摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50246817

  • 結局、主人公はこれで満足するのだろうか?
    いづれにしても、元気であってこそだなぁと思った。

  • 老後の人生訓として一読の価値あり。

  • こんな人とは友達になりたくないよなーと思いながら読む。けれどこんな感じの人は多いのかも、そして自分の中にもその要素はあるよなと思ったり。老後の生き方を考えておかないとね。

  • 「今度生まれたらこの人と結婚しない」

    70歳の夏江は人生に後悔ばかり。
    この人と結婚しなければ…
    あの人と付き合っていたら…
    大学に進学していれば…
    結婚して仕事を辞めなければ…
    娘がいたら…

    そして姉や友人を見て羨ましがる。
    まさに隣の芝生は青い。

    もし、私が今までの人生を振り返って後悔するとしたらなんだろう。
    やりたいことを我慢したりまたいつかと思っているうちにあっという間に歳をとるんだろうなあと思った。

    後悔しないように生きること・理想通りの完璧な人生は難しいけれど、せめて歳をとったときにまあまあ満足できる人生でありたいと思った。

  • 主人公 夏江(70)このカッコに衝撃を受け今までの人生これから残りの人生様々に思いを巡らし悶々とする…という前半はつまらない…自分がまだその年齢に達しないからかな。夏江の忖度ナシの本音が口悪くて清々しいけど。後半はちょっとワクワクした。

  • 毎回内館さんの作品は読みやすくて、毒舌もあり、声をあげて今回も笑う場面もありました。団塊世代のお話ですが、45歳の私にも所々響くものがありました。
    人間どの人生を選んでも、選ばなかった別の道を思い返すのかなと。今度生まれたらではなく、今ですね!

  • 4.1

  • 2021/05/06Kindleで、第1章だけ読んでしまった…まだ図書館の順番は回ってこないのに。
    早く読みたい!



    以前、「終わった人」を読んで面白かったので、同じシリーズと思い読んでみた。
    夏江(70)は、新聞紙上に(70)と書かれたことに大変な衝撃を受ける。
    69と70は全然違うのだ、と。

    そこでここまでの自分の人生を振り返る。
    学力的にもいけそうで、何より好きな園芸を学べる大学へ進学を勧められたのに、女の幸せは結婚、それにたどり着く最短ルートはお嬢様短大を出て、さっさとエリート候補を見つけ、落とす。その男に養われ生活するのが安泰な一生だと思い込んで、うまく落とす。

    ところが、エリートと思われた男は、飲めない酒の席でも大失態をして、海外勤務がなくなり窓際に追いやられる。

    そんな時、この男は高卒で将来もない、そう見くびり振った男がテレビに出ていた。
    今や世界的に有名になった園芸家、旧姓小野、現在は山家を名乗る有名人になっていた。そしてもちろん妻がいた。
    その席に座るのは自分だったかも、と今頃になり後悔する…

    人生の分岐点は一つではないし、分岐してもその先にもいくつもある。
    今度生まれたら、そんなことも考えるけど、そして人生の決断を失敗したと内心思うこともあるけど、でも無理矢理でも、
    「選んだ道を正解にする」
    これを呪文の言葉のように唱えている今日この頃。
    大好きなジェーンスーさんが、よく言ってる。

    そして年齢を重ねたら本当に好きなこと得意なことを生かす。それが回り回って、周囲の人をも幸せにする。

    何年か後にこの本を読んだら、また違う感想を持つのかもしれない。それもまた楽しみ。

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著者プロフィール

1948年秋田市生まれの東京育ち。武蔵野美術大学卒業。1988年脚本家としてデビュー。テレビドラマの脚本に「ひらり」(1993年第1回橋田壽賀子賞)、「毛利元就」(1997年NHK大河ドラマ)、「塀の中の中学校」(2011年第51回モンテカルロテレビ祭テレビフィルム部門最優秀作品賞およびモナコ赤十字賞)、「小さな神たちの祭り」(2021年アジアテレビジョンアワード最優秀作品賞)など多数。1995年には日本作詩大賞(唄:小林旭/腕に虹だけ)に入賞するなど幅広く活躍し、著書に映画化された小説『終わった人』や『すぐ死ぬんだから』『老害の人』、エッセイ『別れてよかった』など多数がある。元横綱審議委員で、2003年に大相撲研究のため東北大学大学院入学、2006年修了。その後も研究を続けている。2019年、旭日双光章受章。

「2023年 『今度生まれたら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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