ジャパネスク・リスペクト! 氷室冴子『なんて素敵にジャパネスク』トリビュート集 (コバルト文庫)
- 集英社 (2018年9月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086080804
作品紹介・あらすじ
少女小説の名作『なんて素敵にジャパネスク』を愛する作家が夢の競演!
現代を舞台に、とある姉弟の大事件を描く『じゃぱねすく六区』、
幼い吉野君とのエピソード『み吉野に 春は来にけり』、
結婚から10年経った瑠璃姫・高彬夫妻の物語『女郎花の宮』、
由良姫を励ます煌姫の、名推理が冴え渡るミステリー(!?)など、
ジャパネスクファンが楽しめるトリビュート作品をこの1冊に!
コミカライズを手掛けた山内直実のコミックエッセイ、1999年版のイラストを担当した後藤星が描く"名場面"も収録。
感想・レビュー・書評
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久々にジャパネスクの世界に飛び込んだ感じでした。
特に『女郎花の宮』と『ジャパネスクネオ』が良かったかな。
子ども6人はいくら仲睦まじくも違うイメージだったかも。もう少し瑠璃姫と高彬の会話を楽しみたかったかな、
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みなさんすごいわー。
ああ、あの「ジャパネスク」の世界が現代によみがえったわー、という。
そりゃ各先生の筆致とか特徴あるし、まんま氷室冴子先生というワケではないのでしょうけれど(そして誰も「真似る」ことは求めてない)、世界観のようなもの、ベースとなる方向や位置があの世界なんですよねー。
空気感っていうか?
その後の瑠璃姫と高彬の結婚生活を描いた岡本千紘せんせの「女郎花の宮」も良かったけど、しかし煌姫のあの頃と変わらない活躍を描いた松田志乃ぶせんせの「ジャパネスク・ネオ!」が好きかなー。
煌姫のグイグイ感が楽しいw
それとやぱし「ジャパネスク」といえば山内直美せんせの画っていう部分も大きいというか刷り込まれているというか。
先述の岡本せんせの「女郎花の宮」の中で瑠璃姫に誘われて高彬が干し柿を一緒に食べるシーンあるんですけれど、「干し柿そのものよりも誘われたことのほうが嬉しげ」な仕草に山内せんせが描く高彬の顔が思い浮かんだよね!!
嬉しそうに照れてる高彬が!!
いや、もう、すごいわー。
この時代にジャパネスクの「新作」に出会えたことに感謝。
そんな気持ちになる作品たちでした。 -
本家ジャパネスクをリアルタイムで読んでいた世代です。どのお話も漫画もハズレなくおもしろかった!氷室冴子さんへのリスペクトをめちゃくちゃ感じました。とくに10年後の瑠璃姫・高彬のお話と煌姫たちのお話は文体もそっくり。コバルトは優秀な作家さんが続いていたのですね。ご本人が読んだら喜んだだろうな。
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没後10年ということに驚き。もうそんなに経つんですね。
そうするとジャパネスクを読んだのはさらに遡ること何年前・・・?
もう内容忘れたんじゃないかなと思いつつ読み始めたところ、全てが懐かしい。瑠璃姫あきひめやゆら姫ちゃんと覚えてました(笑)
うーん読み返そうかな -
ジャパネスクの世界をまた楽しめたことがなにより。書き手のみなさんに感謝!富田靖子でのドラマ化、また見たいけれど諸事情で放映は無理なんだろうな。高彬もはまり役だっただけに残念、、、
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なんと懐かしい、ジャパネスク瑠璃姫の世界が蘇ってきます。
短編どのお話からもジャパネスクへの愛とリスペクトが溢れています。
結婚後の瑠璃姫と高彬ってきっとこんな感じだろうし、煌姫も見事に復活。
幼い瑠璃と吉野君、妄想現代版、コミックとイラスト。
久しぶりにジャパネスクの世界に入れてすごく嬉しかった。
もう一度ジャパネスクを全巻読み直してみたくなりました。 -
大好きだった氷室冴子さんのなんて素敵にジャパネスクのアンソロジー。文体というかノリが、おぉコバルト文庫だ、と懐かしくもあったが、今の自分には懐かしい以外の要素はないなあと感じてしまった。
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氷室冴子さんが亡くなられてずいぶん経つけれど、彼女の生み出した作品は、今も私の心にあります。そして、それは、私だけでないはず。
氷室冴子さんの時は、とまってしまったのかも知れないけど、読者だった私たちだけでなく、彼女の生み出した人物にも、時が流れ続けていると感じるのはとても幸せなこと。
その後の瑠璃姫や高彬、ふたりを取り巻く様々な人たちがどんな人生を送ったのか、想像するにはとても楽しい。
この本では、ずっと脇役だった高彬の姉君に当たる承香殿女御さまに〆ていただきました。