- Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086185271
感想・レビュー・書評
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エベレスト初登頂の謎を追う中で、山男達の生きざまを描く。上の弟に進められて読む。話の進みは重いが、私自身もカトマンズ、エベレストを見に行った経験もあり興味深く読む。が、ロッククライミングや雪山をやるわけではないので、山男達の情熱に驚異すら覚える。
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全巻
漫画も悪くないけど、小説のほうが良い -
夢枕獏原作のコミック版。いや~、面白かった!一気に5巻まで読んでしまった。絵とストーリーがマッチしていて臨場感があって。事実に基づいたエピソードがたくさんあったので、読後にネットを検索して情報を確認するのも楽しかった。
本作を読むと、山に登るということがどんなに厳しいものかわかる。何よりも自分自身に厳しくなくてはならない。最近、中高年の登山で山岳事故が多発しているが、「連れて行ってもらう」という感覚では事故が起きるのもやむを得まいと思われる。
厳しく魅力的な山。私自身は山に登る意思も自信もないが(笑)、山に魅せられる人間の気持ちが少し共有できた。 -
近年の山ブームで登山人口は増えているそうですが、本格的な登攀も含めた登山はやはり身近な世界とは言い難い。そんな世界を覗き見るにはうってつけのの作品です。。
原作者、夢枕獏に漫画化するなら彼しかいないと言わしめた、谷口ジローの画力が、山の過酷さと魅力、登場人物の人間臭さを丁寧に描写していて、世界観に引き込まれる。
山にしか生きる事ができない、不器用さと繊細さを持ち合わせた羽生のキャラクターに、どんどん魅せられてしまい、いつのまにか主人公、深町と同じような感覚を共感してしまう。
羽生には実在のモデルがいるというのもまた驚き。原作を読みたくなる作品です。 -
全5巻 完結
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全5巻。山に興味無い人でも面白く読めると思います。
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無限に続く自問自答。
「そこに山があるからだ」という回答はあまりにも有名であるが、質問が実は「人はなぜ山に登るのか」ではないことはそれほど有名ではないし、答えた人はもっと覚えられてはいないだろう。
質問は正確には「あなたはなぜエヴェレストに登るのか」であり、答えたのはイギリス人登山家のジョージ・マロリーだ。
しかし本当にマロリーがそんなことを言ったかどうかは実は怪しい。
という最近ネットで得た知識を書いたわけだが、このマロリー、実は山岳界に大きな謎を残している。それは、
彼はエヴェレストに登ったか否か
というものである。
そんな話を枕にこのマンガは始まる。
その同名の原作は、夢枕獏本人をして「これだけの山岳小説は、もう、おそらく出ないであろう。」と言わしめたほどの大作であり、激しく同意するにやぶさかでない傑作であると思う。(やぶさかでないの正しい用法の意味で)
オレは山をやらないので答える資格はないが、問いだけは何度もしてきたし、誰よりもしてきた。なんで人は山を登るのか?
なんでワンゲル部の友達は部活で毎日10km以上も走ってたの?吐くほど走ってたの?サッカー部のオレより走りまくってたの?
なんであんな苦しいことをしたり、寒いことをしたり、死ぬかもしれないことをするの?
山に愛されなかったら待っているのは死ぬまで続く自問自答じゃん。
こんな苦しい精神的な拷問はないよ!
ねぇどうして!なんでなの!?
その答えはあるかないかもわからないし、あってもきっと人によって違うだろうけれども、この本がきっと夢枕氏渾身の回答なんだろうと思った。
谷口さん、マンガ化ありがとう。 -
原作は夢枕獏。
圧倒的な絵とストーリーの厚さ(この表現がしっくり来る)と、冬山の存在感。
冬山に一人挑むことの苦しさとか孤独とか焦燥感とか、そういう重い感情が紙面を通じて
どっしりとこちらの感情に流れ込んで来るから、読んでいて本当に疲れる。
疲れるんだけど、病み付きになる。
何故山に登るのか――。
激烈に寒く、暗く、息苦しく、全身の筋肉は悲鳴を上げ、一足毎にもうこんなことはやめてしまいたくなる。
(レベルは余りに低いが、僕も去年富士山に登った時に少し分かった)
だが、その骨が軋りつくような濃い時間を体感したら、他の全てが薄まってしまう。
と、いうことらしい。
「そこに山があったからじゃない。ここにおれがいるからだ」(主人公の言葉)
山に登ることに意味を求めるんじゃない。自分がどんな時間を過ごすのかが大事。
シンプルにいうとそういうことか。
人生に重ねるなんて陳腐だろうか。僕には再発見だった。 -
小説版よりいいかも。それにしても谷口ジローの絵がイメージと近くてまったくもう。
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久しぶりに面白い漫画に出会った。山の描写から崖を登っているときの息づかいなど、細部まで迫力が伝わってくる。
ストーリーも良く練られており、伏線の絡ませ方などが秀逸。岳などとは少し違ったハードボイルドな作品。